夜想曲第4番 (ショパン)
ノクターン
フレデリック・ショパンの夜想曲第4番ヘ長調作品15-1は夜想曲集として第2作となる作品15の第1曲。前作の作品9-1,9-2,9-3以上に華々しい中間部を設けるなど、単なるサロン音楽の域を越えた野心作である。献呈はフェルディナント・ヒラー。
Andante cantabile
4分の3拍子。 ヘ長調の単純で伸びやかな旋律が、左手3連符のオクターブ・長三度に乗って現れる。左手和声は半音階的進行で単調さを避けている。
Con fuoco
急にヘ短調の荒々しい部分が始まる。右手は6度の主和音和声をトレモロで強調する。左手は低音域で音階進行。途中4分の3拍子から8分の6拍子に変えるなど、速度について作者の詳細な指示が残っている。再び冒頭のヘ長調の部分が現れ、アルペジョのコーダ。