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「現場」研究会

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☆「現場」研究会責任編集によるHP
 Web complexは下記アドレスからアクセスできます。
  http://www.genbaken.com/


☆「現場」とは何か、なぜ、「現場」に注目するのか。

 「現場」とは、一般的には、出来事が生起する場所を意味します。わたくしたちの研究会は、現代の美術を対象としておりますので、「出来事」は、「美術」にかかわるものに限定されます。すなわち、わたくしたちにとっての「現場」とは、美術にかかわる出来事が生起する場所ということになります。
 
 しかし、美術にかかわる出来事は多岐にわたります。作品の制作も出来事ですし、その発表も出来事です。観衆にとっては、観賞が、美術にまつわる出来事ですし、批評家が、作品について評価を下すのも、それを文字に書いて発表するのも出来事です。作品の売買も、美術館への収蔵も、美術にかかわる出来事といえます。
 
 これらの出来事を引き起こし、あるいは、媒介するのは「作品」ですが、これまでの現代美術研究は、そこにばかり関心を集中させてきたきらいがあります。「現場」の名にあたいするものとしては、わずかに制作に関心が向けられる程度に終わっています。しかるに、「美術」は、「作品」のみによって成り立つものではありません。美術は、「作品」を焦点としながらも、さまざまな営為によって成り立っています。作家の思念、制作行為、作品の鑑賞、さらには、作品の評価、売買、コレクション、あるいは、発表の場のしつらえや、作家たちの生活、作家たちの職能的な集団の結成、メセナ活動などが、「美術」を成り立たせているのです。つまり、美術は、ひとつの社会的なシステムとして捉えられるべきものなのです。
  
 作品が美術の焦点を成す以上、作品を中心に据える現代美術研究の重要性は、むろん疑うべくもないのですが、それは「美術」総体を捉えるものではありません。美術の総体を捉えるためには、作品ばかりではなく、それを取り巻くシステムへと眼を向ける必要があるのです。しかも、そのシステムを正確に理解するには、それを静態的に捉えるのではなく、動態の相において捉えなければなりません。美術にまつわる出来事を絶えず生起させるシステムは、出来事を生起させることで、みずからも変化してやまない存在だからです。ましてや、事柄は、まさに生起しつつある現代の美術にかかわっているのです。作品研究もまた、制作のプロセスに注目することで動態的な研究に手を染めてきました。しかし、美術のシステムは、画家のアトリエの外に、その遙か彼方にまで広がっているのです。評価の高下や、流行の消長、売買の状況が、画家の制作に影響を与えることは決してめずらしいことではありません。社会システムとしての美術を研究することは、作品の研究に大いに寄与するところがあるはずなのです。

 システムは、一般に、互いに関連づけられる諸要素から成り立っているわけですが、それを把握するためには、要素、要素間の関係、その関係がもつ機能について知る必要があります。それは、あるていど演繹的に捉えることも可能ですが、正確な把握のためには、帰納法によることが求められます。美術のシステムを研究する場合も、もちろん例外ではありません。ましてや、情報化社会の進展によって、作品制作の発想やプロセス、また発表の在り方が大きな変化をみせはじめている現代の美術にかんして過去の事象から演繹のための有効なモデルを引き出すのは、きわめて困難です。かかる状況にかんがみて、われわれは、美術にかかわる出来事が生起する場に、すなわち「現場」に分け入ることから、自分たちの研究を進める必要を痛感し、「現場」を対象とする研究の場を設けるに至ったわけです。
 
 現在のところ、さまざまなゲストを招いて、聞き取り調査の方法で、「現場」の種々相を記述する段階にとどまっていますが、ゆくゆくは、それにもとづいて、現行の美術のシステムかんする見取り図を提示してゆきたいと考えています。とはいえ、動態にかかわる事柄ゆえ、それは、つねに中間報告たるにとどまらざるをえないわけですが、比較的動きの緩やかな基幹部分については、美術の今後を考え、何を為すべきかを知る重要な資料を斯界に示すことが可能であると考えています。
 
 以上が、美術の出来事が生起する場に、われわれが注目するゆえんです。

開設日
2005年08月30日
(運営期間4049日)
カテゴリ
アート
メンバー数
44人
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