精神の大らかな舞いぶり、
能楽界最高の見識者とされた最初の人間国宝。
六代目尾上菊五郎や豊竹山城少掾と肩を並べる戦後最大の名人。
眉間には深い皺があり、がっしりとした両手は、互いに食い込むように、しっかりと握りしめられていた。
「強靭な基礎の上に独自のくふうと解釈を加味し、関西風の写実的・庶民的な芸風を完成、晩年は技量を広く認められ、狂言界の長老として重きをなした」『能・狂言辞典』
善竹弥五郎 (1883-1965)について:大蔵流狂言師。本名茂山久治。2歳のとき、母が狂言師2世茂山忠三郎良豊と再婚し、入籍をした。1888年(明治21)『靭猿』の猿で初舞台。忠三郎家の分家としておもに阪神地区で活動をした。骨太の写実的な演技で独自の境地を開き、『鎌腹』『右近左近』『茫々頭』などの曲を得意とした。
芸風は、江戸式楽の名残をとどめない世話物的な人間くさい狂言で高く評価された。晩年、芸術院賞、朝日文化賞、重要無形文化財各個指定(人間国宝)などを次々と受けた。3世山本東次郎、6世野村万蔵らとともに狂言ブームの一翼を担った。
次男吉次郎が大蔵家へ入り、24世宗家大蔵弥太郎となったほか、嗣子忠一郎、三男玄三郎、四男幸四郎、五男圭五郎のすべてが狂言師として活躍した。
1963年(昭和38)弥五郎が金春宗家から善竹姓を贈られたのを機に、弥五郎家はそれまでの茂山から善竹に改姓をした。
リンク:
1. 観阿弥(名張市)
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2. 早稲田大学所蔵能楽関係文書目録データベース
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3. 日本芸術文化振興会
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4. 能楽協会
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5. 能・狂言の本屋さん
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6. 財団法人 鎌倉能舞台
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7. www.能狂言.com
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8. 大阪能楽会館
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9. 野上記念法政大学能楽研究所
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10. 能を楽しむ
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11. 能楽の紹介
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12. 神戸女子大学 古典芸能研究センター
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13. 能楽学会
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14. 古典芸能振興会
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15. 金沢能楽美術館
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