旧チェコスロバキアの高級車メーカー、タトラが'70年代から'90年代にかけて生産した大型リアエンジン・セダン「613」のコミュニティ。
<タトラ613について>
↓Top Gear: Tatra 613↓
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('前半=タトラの歴史、後半=613-4のインプレッション。)
旧態化した603に代わって'73年に登場したタトラの新世代大型セダン「613」は、やはりリアエンジン・リアドライブであった。603では丸みを帯びていたボディは一転してイタリアのヴィニャーレによる直線基調のモダンなスタイリングとなった。
リアアクスル上に搭載されたオールアルミ空冷3.5リッターV8エンジンは165psを発生、4MTと組み合わされて、1600kgの巨体を185km/hまで引っ張った。
'70年代には、ホイールベースを延長してショーファーカーとしての正確を強めた613スペシャルや、パレード用のカブリオレが作られた。もちろん、チェコ国内でも、輸出先の東ドイツやキューバ、北朝鮮などの共産圏でも、タトラに乗ることができたのは政府高官などのV.I.Pのみだった。
'80年代には613は小変更を経て、613-3に進化。バンパーとウィンカーが大型化され、プラスチック製のホイールキャップを装備するなど、初期の繊細な印象はかなりスポイルされた。
'91年にはイギリスのETB社の手を借りて大幅な改良を施した613-4が登場。 電子制御による燃料噴射方式の導入、触媒搭載等の改良を受け、3.5リッターエンジンは200psを発生。新たな5速ギアボックスを搭載され、最高速度は215km/hに達した。613-4にはパワーステアリングやクルーズ・コントロール、ランバー・サポートにPC電源までが装備された。
'96年にはボディ外版を刷新してT700となったが、そのわずか3年後に生産が打ち切られ、同時にタトラは自動車の生産の長い歴史に幕を下ろした。