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蒼天航路が好きっ!

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コミュ内全体

詳細 2017年1月27日 16:30更新

≪書籍情報≫

漫画:王欣太 原案:李學仁
出版社:講談社
版型:B6版
カテゴリー:ヤングコミックス
連載雑誌:週刊モーニング

http://zenkandokuha.com/?pid=3112297

≪参考情報≫
参考情報はWikipediaより抜粋したものです。(詳細は下記のとおり。)
ご購入の際はお客様ご自身の最終判断でご利用ください。

『蒼天航路』(そうてんこうろ)は、1994年10月から2005年11月まで週刊モーニングで連載されていた漫画である。

【概要】
連載当初は原案:李學仁([イ・ハギン]・在日韓国二世で映画監督、作家)・漫画:王欣太([KING☆GONTA]・日本国籍以外プロフィール一切不明だが、一説では台湾系の華僑だという。大阪府出身)であったが、1998年9月に李學仁が肝臓癌のため死去し、それ以降は王欣太一人によって執筆された。

単行本の累計発行部数は1000万部を超える。

1998年度(平成10年)第22回講談社漫画賞一般部門を受賞。


【ストーリー】
舞台は中国後漢末期から三国時代。 日本でよく知られる『三国志演義』ではなく、『三国志(正史)』を基に脚色されている。 作品中ではしばしば、正史に記されている記述を交えながら描写する。 ただし、完全に正史に則っているわけではなく、演義の登場人物も登場する(例:後漢王朝の司徒である王允の養女・貂蝉など)。また、青龍刀、蛇矛など史実では当時開発されていなかった武器も登場する。

悪党と言われてきたものは、本当に悪党なのだろうか。
善玉と言われてきたものは、本当に善玉なのだろうか。
というモノローグから、『三国志演義』では悪役であった曹操に「もっとも人に興味を示した」英雄としてスポットライトを当てる。 屯田制の採用や政治・文学における儒教からの分離等の政策からパイオニア的精神を中心に据えた曹操像を導き出し、劉備・諸葛亮との対立を(ある種の儒教的精神により美化されて来たイメージと定義した上で)その延長線上に置く。

ストーリーは既成概念や旧体制からの脱却、空虚な観念論より実利の追求という曹操の行動原理を軸にして展開する。 官渡の戦いでは最大の領袖である袁紹を没落した漢帝国の利権に群がる「変革を求めぬ者」と断じ、赤壁の戦いでは草廬から出て来たばかりの諸葛亮を豎者の類として一顧だにしない。華佗との対立や荀の離反も、徹底した実利主義者である曹操と「儒」の価値観に縛られるものの摩擦という観点で描かれている。また、儒教社会に対する当時の消極的なアンチテーゼでもあった隠者を取り上げ、彼らの思想性を曹操の生き方と重ね合わせるエピソードは、リアリストの法家である曹操にその実老荘の思想を色濃く反映していることを示唆した味わい深いものとなった。


【登場人物】
本項では必要最小限の情報と作品における特徴的な描写に留める。便宜上、三国鼎立以前に没した登場人物も主に活躍した陣営によって魏・呉・蜀の項で記述する。



曹操(字・孟徳)
富士額と瞼の縦に走った独特なライン(睫毛か?)が特徴(この目の特徴は曹操の子らにも現れている)。既存の概念にとらわれない発想を持ち、当時としては飛躍した言動や行動で敵・味方を含めて多くの人間を困惑させつつも惹きつける。その志向はすでに幼少時代から完成させられていた。「最も人に興味を示した英雄」として描写され、才能さえあれば平民でさえ名前を覚えており、出自に関係なく重要職に登用する。反面、家柄や儒教思想など既成概念に固執する者には激しく憤慨する事も。初期は自らの運命を「天意」と言って憚らなかったが、次第に人としての天下を目指すようになる。帝位の禅譲を拒否したのはそのためである。従来の天下人・政治家としてだけでなく文人としての曹操も頻繁に描かれる。極度の女好き。蜂が苦手。気まぐれな性格で軍師が立てた策も平然と変更したりする事も。

夏侯惇(字・元譲)
四天王の筆頭。曹操陣営では唯一、曹操を字で呼び捨てにし対等な口で話すなど無二の親友として描かれ、時には曹操に冗談めかして「母」と呼ばれる。曹操の破天荒な言動に困惑しつつもそれを楽しみにしているきらいがある。作中で華雄を斬った人物。(正史では孫堅、演義では関羽とされている。)

夏侯淵(字・妙才)
四天王の一人。前半は目立った活躍の場はないが、後半では「王たる将」として曹操にその才を見込まれる。弓の名手で剛弓の描写が多い。許褚の人物評では「狼」

曹仁(字・子孝)
四天王の一人。第1話から登場する。史実では曹操よりも一回りほど年下であるが作中では同年代という設定。前半では戦果を挙げられずやや道化的な役回りを演じるが戦歴を重ねて成長し、後半では厳格な猛将として描かれる。若年時の端整な顔立ちと中年以降の禿オヤジのギャップが大きいキャラである。

曹洪(字・子廉)
四天王の一人。前半に目立ったキャラクター付けはされていなかったが後半では鬼教官として味方や敵の武将の戦い方を採点する。蜀との戦いで張飛に左腕を切られる。

許褚(字・仲康)
おっとりとした性格で、丸々と太った巨漢。その類稀な怪力は、寺の鐘を持ち上げられるほどであり、巨大な棍棒を両手に持ち戦場で暴れる場面もある。曹操とは少年時代に出会っており、成人後一度は山賊に身を落とすが曹操に再会しボディガードとして常に曹操の身辺を警護する。馬超=鷹、趙雲=蜂など敵将をしばしば動物に例え、その観察眼の確かさは曹操の評価が高い。しかし曹操自身を喩えよという問を考えるとわからなくなってしまう。

典韋
頭に角のようなものがありその姿は鬼を髣髴とさせる。初登場時に、許褚との棒引きで互角の勝負をするなど、相当な力の持ち主である。登場期間は短く、宛城で壮絶な死を遂げるシーンがハイライトであるのは正史や演義と共通する。ただ曹操への忠義よりも武士としてのプライドの方が大きなウェイトを占めていたようである。

荀(字・文若)
史実通りなら登場時で成人している筈だが無邪気な子供のように描かれる。黄巾の乱から曹操の軍師として活躍する。曹操陣営の中では最も劉備に好印象を持っている。後半は儒の思想を捨てきれず曹操と儒の間で葛藤する。

郭嘉(字・奉孝)
戦が終わるとすでに次の戦での兵法を頭で描いているほど戦好きの軍師。童顔で釣り上がった目が特徴。何事もハッキリ言う性格で曹操に対してもしばしば手厳しい指摘を行う。肩が弱点であるらしく、揉まれると涙を浮かべてもだえる。

荀攸(字・公達)
曲者揃いの曹操陣営軍師の中では控えめな性格で、顔つきも地味だが、内には気骨があり、最もしぶとい軍師とされている。物真似が得意、外観は筆者王欣太が好きな人物としてあげている佐久間象山がモデルと思われる。

程─併・仲徳)
曹操陣営の軍師の中では最も年上という史実どおりの風貌で描かれる。背が高く髭が立派という点は史書の記述と同じ。他の軍師達と比べると目立った活躍がなく、本人ものちにその事で悩む。しかし合肥で温カイの持っていた石を見たことで自分の存在意義に満足をし、引退を決意した。

賈詡(字・文和)
張繍の部下として初登場。宛城で曹操をあと一歩まで追い詰める活躍を見せる。その後、張繍と共に降伏し曹操の配下になる。曹操軍の中で最も残忍な軍師を自称するが、何かと曹操の気まぐれに振り回される事が多い。しばしば自分の智に自惚れるが、それに見合った才能の持ち主である。単行本の欄外に登場して解説する役をしている。

張繍
賈詡曰く「与しやすそうにみえて実は想像以上に手ごわく、私(賈詡)の軍略に最も合う」将であり、元董卓旗下の涼州騎馬軍を率いる最後の将。史実では曹操に降伏後に鳥丸征伐に随行し、その陣中で病没するが、本作では鳥丸征伐の際は目立たず、その翌年の長坂の戦いで趙雲に討たれる。その死に賈詡は涙した。

張遼(字・文遠)
冷静沈着な将。董卓陣営にいた時、呂布と関羽の一騎討ちに感銘を受けた事がきっかけで関羽の得物である青龍刀を使用する。呂布の部下として彼の勇猛さに心酔していたがその死後はさらなる最強の武を求めて曹操の配下になる。

楽進(字・文謙)
退く事を知らない勇猛な将で兵卒として初登場した頃から体中に生傷が刻まれていた。張飛と戦うことにより初めて退く事を知る。合肥の戦いで張遼の陽動役として先陣を切るが、孫軍の殿軍を率いていた凌統に重傷を負わされる。その傷が元で疫病にかかり、翌年、戦場に戻ることなく絶息。

徐晃(字・公明)
猫のように伸びた髭が特徴的で気さくな性格。「負けずの徐晃」の異名を持つ名将だが「死ななければ負けではない」という信念を持ち、その真意は常に安全な退路を頭に留める逃げ上手。しかし決して凡将ではなく、荊州争奪戦では作中最強の武を誇る関羽と一騎打ちを為し、樊城救援を成功させるなど、異名にふさわしい戦の実力を持っている。

張郃(字・儁乂)
百戦錬磨の猛将。袁紹配下時代は作中では描かれず。西涼攻めで初登場するが人物としての細かい描写がないため印象は薄い。その分、演義と違って損な役回りを演じる事もない。

李典(字・曼成)
発明家として霹靂車(投石器)、超大型弩弓といった攻城戦用兵器から仕込武器のような対人武器まで様々な武器を開発し、その多くの発明品は彼の死後も徐晃等が使用した。明るく能弁な性格で対照的な性格の張遼、楽進とは犬猿の仲。武人としての戦死でなく、文官として死ぬことを望んでおり、彼の死後曹操も彼の意を汲んで文官の陵墓に葬らせた。

卞玲瓏
曹操の妻。歌妓の出身で曹操に出会う以前は董卓の愛人だった。懐の広い女性で他の夫人の子にも分け隔てなく愛情を注ぎ、新しい夫人との初夜を忘れた曹操をたしなめた事も。


オリジナルキャラクター。逞しい女性で体格や武力も並みの男に勝る。青洲黄巾党の老師達に張角の後継者として育てられた。青洲黄巾党が曹操に降伏した後は、その軍団を再編した青州兵を率いて曹操軍の一翼を担った。

曹昂(字・子脩)
曹操の長男。母は劉夫人。母の死後は丁夫人に育てられる。天文の心得があり、宛城で星を観て自分の天命を知る。張繍と賈詡の奇襲の際、自らの馬を差し出して曹操を救出するが、自分はその身代わりとなり死亡した。

曹丕(字・子桓)
曹操の子。母は卞玲瓏。容姿は青年時代の曹操に似る。冷徹な性格。曹操の後継者として家督を継ぐが彼の目指すものは「奸雄の類の住めぬ世」で父のそれとは大きく異なる。

司馬懿(字・仲達)
爽やかな容貌の若者。人ごみを嫌い、いつも後ろの方にいる。首が180度回る狼顧の相で曹操を驚かせる。濡須口での戦いや張魯との戦いに従軍するが、この人物が歴史の主役となるのは曹操の死後であるため、作中での活躍は少ない。

曹彰(字・子文)
曹操の子。母は卞玲瓏。曹丕の弟。勇猛だが熱くなりやすい性格で、敵の挑発に乗ってしまうことも。正史のエピソードに基づき、孫権が飼う虎(仁)と戦い、心臓を素手で且つ一撃で抉り出した事も。曹操からは「黄鬚」(黄色い髭)と呼ばれている。

曹植(字・子建)
曹操の子。母は卞玲瓏。曹丕、曹彰の弟。純朴な性格で感性的な詩を詠み、奇抜な服装と酒を好む。曹丕の妻である甄夫人に想いを寄せ、その想いを曹丕に感づかれたかのような描写もある。詩才は曹操を越え(というより、唐代以前における中華最高の文学者とされ)、さらに政治の才をも有する。当事者間では互いにどうとらえているのかは描かれなかったが、曹操の後継者の地位を巡り、曹丕との間で派閥争いがあった。曹彰とは仲がいい。

何晏(字・平叔)
外見のモデルは浅野忠信。曹植の親友で互いに「植(ちー)ちゃん」「晏ちゃん」と呼ぶ仲。遊び人で怠け者、やや冷めたような言動が多い。体が弱く五石散という麻薬を常用している(だから体が弱いのかも知れない)。妻は曹操の娘で、いわゆるできちゃった結婚をする。「毒を以って毒を制せ」という曹操の命により敢えて曹操の嫌う儒の道へと進む。

劉曄(字・子揚)
曹操の合肥訪問に付き従って初登場。光武帝の子、阜陵王劉延の末裔。世俗と交わるをよしとせず、滅多に他者と言葉を交わさず、表情を表にだすこともない。魏国の諜報を一手に任されており、吉本の乱、魏諷の乱を鎮圧する。乱の情報を握った上でわざと反乱分子を全て集結させ、乱の関係者全てを炙り出したところでそのことごとくを処断するという苛烈な策を用いる。皇族でありながら、漢帝国の滅亡を早めるのに最も貢献した人物であるといえるかもしれない。

温恢(字・曼基)
曹操が合肥を訪れた時に初登場。揚州刺史となり合肥に赴任する。小柄で頭でっかちな体型。合肥の戦いで張遼の容貌を真似て「遼来々」と叫びながら進軍するが、その体型のためにバレてしまうなど前半の曹仁のような三枚目的な役割が多い。拳法の心得がある。

蒋済(字・子通)
曹操が合肥を訪れた時に初登場。白黒逆転の瞳が特徴的。先の揚州刺史劉馥の死後、その遺志を受け継ぎ、温カイの副官として合肥を発展させる。曹操の漢中攻めの際には側近の軍師となり、曹操に漢中からの撤退を決断させる。

山隆
オリジナルキャラクター。官渡の戦いの際、兵卒として登場。一時期兵卒に下っていた夏侯惇と行動を共にする。農民をしているよりも、女の子にもてるという単純な動機で兵卒になった。仲間に誘われ逃亡しようとするも、夏侯惇に惹かれ、側に居たいという思いから戦場に止まる。最期は夏侯惇の目前で敵に突き殺された。
本作品のような歴史物においては、戦場は軍師・将軍など指揮官の観点から表現されがちであるが、山隆は一兵卒の単純な心情という観点から戦場を表現した。モデルは作者である王☆欣太氏の亡くなった友人であるとのこと。

張既(字・徳容)
馬超との戦いの際に初登場。有能な外交官であり、それまで涼州との交渉で活躍してきた。そのため魏の人物でありながら韓遂などとは親しい仲でもある。また関中以西の情勢に詳しく、後に漢中攻防戦では曹洪の副将として従軍した。人見知りが激しく、外見も気弱な印象を受けるが、一人で丸腰のまま敵陣の中に入り込み韓遂の本陣まで行ったり、張飛を相手に槍一本で立ち向かったりと、意外と剛胆な面も見せる。

郭淮(字・伯済)
夏侯淵の軍に派遣された若者。高い計算能力(作中では頭の中でそろばんを弾く描写になっている)で夏侯淵を補佐する。夏侯淵の死後はその軍をまとめ、将として成長する。曹操の漢中撤退の際、伏兵100を率いて漢中の山中に潜む。後に山賊を雇い入れ、孟達、劉封率いる関羽軍の別働隊の補給線をかく乱する。

満寵(字・伯寧)
初登場は赤壁の戦い。額の傷が特徴的。関羽との戦いでは曹仁の副将として戦う。関平との一騎討ちで互角以上にわたりあうほどの剣の腕前。

長老
龍のごとき角や髭が生えている赤色の亀。物語の後半、曹操が故郷の譙を訪れて以来、傍観者として度々曹操の元に現れる。読心術を使える模様。譙の長老たる亀として地元の人々に知られており、曹操は幼い頃この亀を転がして遊んでいたらしい。




孫堅(字・文台)
西洋人のような顔立ちが特徴。曹操とは違った形で物事の合理性を追求しており、曹操もその実力を認める。董卓死亡以前と史実よりやや早く死を遂げている。

黄蓋(字・公覆)
孫堅四天王の一人。前半は、韓当、程普とまとめて扱われる。特徴的な髭を生やしていたが、白髪になってからはあまり目立たなくなった。強い反曹操の意思を持ち、赤壁の奇襲において、白旗を掲げる曹軍の兵士に、容赦なく射殺命令を下した。

韓当(字・義公)
張飛のような激しい顔つきではないが、虎ひげをたくわえている。

程普(字・徳謀)
韓当同様、目立った出番は無い。しかし、程普・魯粛が相次いで逝去した際、その報せを聞いた孫権が、血が流れるほど唇を噛み締めた事から、孫軍の中での存在の大きさが伺える。

祖茂(字・大栄)
孫堅の影武者として華雄に追われたが、夏侯惇が華雄を斬ったため一命を取りとめる。出番はこれだけで台詞も無いが、他の四天王よりはどこかスケールの小さい人物のようである。割れた顎が印象的。

孫策(字・伯符)
豪胆な性格。漢民族である筈だが何故か満州族特有の辮髪をしている。江南平定戦初期においては、民から熱烈な歓迎を受けるが、その反面で、攻められた側からはおびただしい怨嗟を受けるようになる。それが元で刺客に狙われ、いよいよ曹操のいる中原に軍を進めようとした矢先、毒矢を受けてしまう。尚も若さに任せて軍を進めるが、毒に耐え切れずに道中で倒れる。激しい嘔吐の後、眉間がガラスのように割れ、止め処なく血を吹き出して、壮絶な最期を迎えた。

孫権(字・仲謀)
虎の仁(じん)をはじめ様々な動物になつかれている。少年期は無邪気な性格だったが兄・孫策の死後はやや無気力感が漂う。しかし、頭の中では終わる事のない自問自答を繰り返しており、赤壁の戦いを通してやがて天下人としての自覚が芽生える。

孫夫人
「江南随一、孫家の娘(女)」と評されるように、気丈夫な女性として描かれる。関西弁で話すのが特徴。政略結婚で劉備の下へ嫁ぐが、実際に劉備の器には大いに惚れ込む。作中での名前は夏。

周瑜(字・公瑾)
外見、性格共に従来の智に優れた美青年のイメージを踏襲している。お忍びで許都に潜入した時に荀と会合している。

魯粛(字・子敬)
巻き髪が特徴。曹操の宣戦布告に怖気づく呉陣営でひとり啖呵を切るなど性格は正史を踏襲しており、外見もそれに見合った放蕩的な姿で書かれている。周瑜に絶大な信頼を得ており、外交に関し全権を担っている。また劉備を一目で「天下の器」と見抜き、孫呉と劉備との間を取り持った。

張昭(字・子布)
仙人のような長い頭が特徴。君主・孫権を始め若く好戦的な呉の武将たちを父親のように厳しくも温かく見守る。

張紘(字・子綱)
初期は張昭共々やや長い頭の形をしていたが、次第に張昭は縦に長く、張紘は逆三角のように横に大きくなった。孫権陣営の重臣であるが、張昭と違って地味な役柄である。

諸葛瑾(字・子瑜)
一見して人とは思えぬ驢馬のごとき面相をしており、出番は少ないながら、その顔は読者に強烈な印象を与える。親兄弟、親族を上手く似せて書かれることが多い本作品だが、弟である諸葛亮と外見上の共通点は見当たらない。

呂蒙(字・子明)
赤壁の戦い直前に孫権に召し出された、いわゆる「八頭の獣」のひとり。童顔で額に傷がある。尋常ではない量の努力で智を身に付けるが、生来の気質からか、一度に三つ以上の事を考えると鼻血を出して卒倒してしまう。

甘寧(字・興覇)
「八頭の獣」のひとり。冷徹な暗殺者であり、戦略の一端として一度ならず曹操の目前にまで迫っているが、時に阻まれ全て未遂に終わっている。鉤のついた剣を用いていたが、張遼と戦い、軽くいなされて撤退を許してからは手の甲に巻いた2本の剣を得物とする。寝ている時も警戒を怠らず武器を手放さない。

蒋欽(字・公奕)
「八頭の獣」のひとり。前頭部に生えた二房の触角のような髪が特徴。江南一の弓の使い手。特徴的な大型の鏃を使う。合肥の戦いでは、張遼を待ち伏せて正面から射たものの、難なくいなされてしまう。後、対関羽包囲網では、磨き続けた武をもって関羽と対峙する。それまでほとんど無傷だった関羽に切り傷を与えるも、馬忠もろとも青龍刀で突き殺される。しかし、関羽の馬の首を刎ねた事が、関羽捕縛に繋がった。

徐盛(字・文嚮)
「八頭の獣」のひとり。白い髭をたくわえた老人の姿で登場する。自分の乗った船が敵陣の真ん中に座礁してしまったが、そのまま日暮れまで戦いつづけたほどの剛胆な性格。

周泰(字・幼平)
「八頭の獣」のひとり。背は低いががっしりした体格で寡黙な武人。大斧を武器として用いる。

陳武(字・子烈)
「八頭の獣」のひとり。得物は投槍。吾粲とは古い知り合いらしく、かつて一緒に虎刈りを行っていた。合肥の戦いで張遼から孫権を守ろうとして張遼に斬られる。

凌統(字・公績)
「八頭の獣」のひとり。赤髪で、編みこんだ(?)前髪が特徴的な若者。史実であるような、表立って甘寧との確執は描かれていないが、甘寧が魏軍の馬を見事に強奪したおりに、歯を噛み締めている。

潘璋(字・文珪)
「八頭の獣」のひとり。外見、性格と共に温厚なイメージを受けるが、ならず者の「悪たれ」ばかりを集めた軍を率いる。自身も元「悪たれ」。関羽との戦いでは自軍の兵士が次々に殺されていく光景に耐えられなくなり、自ら関羽に向かい飛び出していくという一面も見せる。

吾粲(字・孔休)
赤壁の戦い時に初登場。曹操軍の陣容を分析し、火計で攻めることを考案する。赤壁の戦いの後は呂蒙達を智で補佐する。

陸遜(字・伯言)
終盤のみの登場。穏やかな性格の美男子で、すぐに熱くなる呂蒙をたしなめるのが主な役目。辺境の異民族との戦いで武功を挙げ、呂蒙の推挙で対関羽戦に参陣した。自身の中央での無名さを利用して関羽軍を油断させる。一騎打ちで関平を討ち取るなど、武芸にも秀でいている。

丁奉(字・承淵)
潘璋配下の若き将。阿獞(馬忠)の力を見込んで関羽と相対させる。笛が得意。お団子頭であることやその立ち振る舞い、終盤の女性キャラ不足から読者の間では女性説も持ち出された。

馬忠
見た目は人間離れしておりその容貌は妖怪を髣髴させる。「馬忠」という名は、命を賭して関羽を捕縛した功により、死後に孫権から与えられた名で本名は不明。周りからは“阿獞”と呼ばれており、丁奉以外の人間には恐れられている。




劉備(字・玄徳)
どちらかといえば史実に近い、高祖・劉邦を髣髴とさせる義理人情に厚く爽快な性格の人物として描かれており、演義で見られるような聖人君子像は見受けられない。自らを「天下の器」と豪語し、昼は草鞋を売りながら、夜は侠族の頭「鬼嚢」として困った人達を助けていた。作中で最も「人間臭い」性格の人物で、危機にさらされる度に、天下人としてのプライドを投げ捨ててしまう場面もしばしばある。しかし幾多の困難を乗り越えて自身の器を再確認していく。作者曰く、登場人物の中では最も作者に性格が似ている。

関羽(字・雲長)
容貌魁偉にして立派な髯を蓄え、義侠心に富んだ忠義の士という姿は従来のイメージを踏襲。美髯団という義侠集団の頭目として登場。若き日の劉備と出会い、その民を想う心意気に打たれ、張飛とともに義兄弟の契りを交わす。劉備には「関さん」と呼ばれる。椰經悗砲いて猛将呂布と互角に渡り合い、義侠の積乱雲としてその武を天下に轟かせる。劉備の子、劉冀(公徳)を人質にとられたため曹操に降っていた時期がある。その際、曹操に為政者としての素質を見出され、劉備との訣別も示唆していた。しかし、劉備とともに天下を行きたいという想いから劉備の下に戻る。劉備が蜀に侵攻した際には留守役として荊州を任される。劉備が漢中王に即位すると、北伐を開始。樊城を攻め立て、魏軍の注意を自己に集めることにより、劉備軍本体の長安侵攻を援護しようとした。神々しいまでの武を奮い、その目論見は達成されるかに見えたが、同盟を組んでいた孫権軍や部下の裏切りにより、撤退を余儀なくされる。孫呉の諸将を撃退するも最期は馬忠に捕まり、孫権に首を斬られた。その首は曹操の下に送られ、神として祀られることになる。

張飛(字・益徳)
関羽同様、外見・性格ともに従来のイメージを踏襲。長坂の戦いでは万人の敵として文字通り「鬼神」のごとき奮闘を見せる。正史に準拠しているため字は益徳。許褚の人物評では「猪」。

趙雲(字・子竜)
従来のイメージからは外れていない。初登場の際には袁紹の陣営を単騎で通り抜け、公孫讃陣営に参陣を願い出た。母を亡くした後、喪に服して目を閉じている間に一時的に失明するも、再会した劉備によって再びその眼は開くことになる。曲芸じみた手綱さばきで数多の戦場を駆け巡った。許褚の人物評では「雀蜂」。

徐庶(字・元直)
劉備軍初の軍師。僧形をしており全身傷だらけ。長坂の戦いでは錯乱した劉備に替わり兵を動かすも、曹操軍に捕縛される。その後曹操軍の陣中で、自分の存在が歴史上「劉備に孔明を紹介した人物」としてしか語られないことを悟り、憤怒のあまり全身から血を噴き出して倒れる。「方寸」(心臓のこと)という言葉を多用する。

諸葛亮(字・孔明)
異国の女性数人と戯れ、劉備との初対面の場ではいきなり男性器を露出するなど作中最大の色物キャラクター。当初は超越者のような存在で登場し、劉備を天下人として覚醒させたかと思えば敵のはずの曹操に興味をもち彼に接近する。しかし、誰よりも人材の登用に熱心で大工や彫刻家の名前すら一度聞けば忘れない曹操にとっては、何故か何度聞いてもその名を覚えず、覚えた後も単に記憶の片隅に留めるだけの存在に過ぎず、両者の相手に対する関心の落差がきわめて大きい。
その後の赤壁の戦いは表向きの戦闘と曹操と諸葛亮の無意識上での論争(?)が平行して描かれる。赤壁までは常に前述の女性数人(最も登場機会の多かった黒人の女性は黄夫人といわれる)、老人2人、少年2人を付き従えていた。赤壁以降は銀髪が黒髪に変わり、3つあった瞳孔が1つにまとまり急に大人しくなって従来のイメージに近い容姿、性格となる。ただし黒髪となってからは従来の鬼謀の軍師としての姿よりも、蜀を厳格に仕立て上げるなどの法家の怪物としての活躍が多い。

馬超(字・孟起)
何処か偏った正義感を持ち、曹操との戦いでは、精神的な潔癖さと脆さを見せ、単騎で曹操を追い詰めるも逆撃を被り多くの仲間を失う。退却の最中、生き残ったホウ徳らと訣別し、失意のうちにたどり着いた劉備の元でその懐の大きさに触れ、人間としての心を取り戻す。許褚の人物評では「鷹」。

劉冀(字・公徳)
オリジナルキャラクター。劉備の子(長子と設定)。劉備が徐州にいた頃に生まれたと思われる。幼くして儒の思想を語り、漢帝国への忠誠心はむしろ父である劉備よりも強い。曹操の徐州再侵攻の際、関羽や他の劉備の親族と共に捕虜となり数年を曹操の下で暮らす。長坂の戦いの中で、父と自身の天命を知るが、直後に背中に矢玉を受ける。その後一切作中には登場しないため、この時に死亡したと考えられる。
余談ではあるが、これによって曹孫劉三家の長子はいずれも矢傷により死亡したことになる(孫策は正確には毒死であるが、その毒は矢によって付けられた傷から入り込んだ)。

龐統(字・士元)
従来の風采の上がらない醜男というイメージとは違ってクールな美男として描かれる。何故か片腕がないが、おそらく当時の中国において四肢欠損は非人間と等しい扱いを受けていたことから、「醜男」の面を踏襲したものと思われる。長坂逃避行の後、曹操と荀との会話の中で名前のみ登場するが、実際に作中で描かれるのは劉備の蜀侵攻時のみである。孔明との関係は描かれない。矢傷で息を引き取る際、孔明を呼び寄せるよう劉備に進言し、戦死する。

黄忠(字・漢升)
劉備の蜀獲りの際、劉備旗下の将軍として初登場。漢中戦において法正の密命を受け、定軍山の麓で劉備と対峙していた夏候淵を討とうと目論むも、逆に負傷させられる。その後、諸葛亮が潜ませていた兵の矢によって致命傷を負った夏候淵に対し、負傷しながらもとどめを刺した。その後、療養を命ぜられる身であったにも関わらず、罠が張られた曹操軍補給路を一人で潰して生還するなど、「老黄忠」ぶりを示す。

魏延(字・文長)
劉備の蜀獲りの際、黄忠と共に初登場。当初は一騎兵であったが、緒戦の活躍で将軍に抜擢された。荒々しい性格で土佐弁で話す若武者。史実であったような、諸葛亮との確執は描かれていない。

法正(字・孝直)
劉璋の配下であったが、孟達と共に劉備に寝返り、蜀獲りを勧めると同時にその軍師となる。感性的な孔明とは対照的に理知的な軍略を繰り広げ、部屋には膨大な量の書簡がある。定軍山の戦いでその実力を如何なく発揮するが、過労がたたって戦線離脱することになった。その翌年死去。

簡雍(字・憲和)
鬼嚢時代から劉備に付き従っていたようだが、初登場は蜀への侵攻時。楽観的な性格で劉備のよき相談相手。劉璋から玉製の帯留めをくすねるなど盗っ人時代の癖が抜けていない。劉備の影武者を務めた事もある。

趙累
樊城攻防戦時に関羽軍の都督として初登場。平凡な容姿だが戦局を正確にとらえられる冷静さと呉の奇襲に激しく憤慨する熱い心を併せ持つ。関羽とは古馴染みであるらしく、絶大な信頼をよせられており、関羽が戦だけに集中することができるよう軍の配置や兵糧の手配を担当する。趙累の最期のシーンは作中の名場面のひとつ。

劉禅(字・公嗣)
少年期の彼が僅かに登場。従来の暗愚な君主というイメージはなく、正史の記述と劣勢な蜀を数十年間にわたり維持した実績を根拠にむしろ利発で聡明な少年として描かれている。

劉封
劉備の養子。最後の場面に登場する。孟達と共に上庸城を守備した。孟達によって、その若さによる血気に逸(はや)る言動を窘(たしな)められる。


後漢・その他

袁紹(字・本初)
曹操の幼馴染。序盤は従来のイメージ通り、プライドの高い貴公子として描かれている。良くも悪くも常識人で、奇抜な行動の目立つ曹操とは対照的ある。しかし、官渡の戦いの途中で激太りし性格が豹変、ポジティブシンキングの塊のような人物になる。その姿は袁紹なりに考え辿り着いた「天下人」の姿だったのだが、曹操に「醜い」と憤慨される。

水晶
オリジナルキャラクター。西域出身の美少女であり、茶屋の使用人。少年時代の曹操と恋に落ちたが、時の権力者張譲に召抱えられ、慰み者となる。曹操が救出しようとしたが、衛兵により殺害された。最終回にも登場。「アモーレ」の台詞はあまりにも有名。

張譲
十常侍の親玉。皇帝をたぶらかして権力を握っている。男性器を切られた宦官だが性欲絶倫で、女性を陵辱する趣味がある。水晶に目をつけ玩具にするが、曹操が奪還しに来た事によって水晶に顔を刀で斬られ傷を負う。その後も十常侍として権力を縦にし何進を暗殺するが、袁紹の襲撃に遭う。献帝を誘拐し董卓を招き入れる事によって再起を図るが、董卓の悪党としての度量を読み違え、結果的に董卓の専横を招く。作中で死亡の描写はないが董卓が辱めた上で殺害を示唆していたので、殺されたと思われる。


オリジナルキャラクター。洛陽北部尉時代の曹操の秘書官として登場。曹操に「有能な秘書官」と評される。黄巾の乱後は登場しない。

宋イツ
オリジナルキャラクター。洛陽北門守備隊長として登場。黄巾の乱に際し、諜報のため黄巾軍に潜入するが、実戦部隊に組み込まれたまま抜け出せなくなり、作品からも姿を消す。

張角
太平道の首領。もともと天下に野心は無かったが、曹操が広めた「蒼天已死」という言葉を天下の声と考え、漢王朝打倒を決意する。かつて「劉備は後に天子となり、関羽は後の世に神となる」と関羽に予言したことがある。
宗教家つながりからか、キリストのような容貌になっている

董卓(字・仲頴)
外見のモデルはマーロン・ブランドと北晴夫。北方民族と交流があったためか、北方民族と同じような髪型と衣装を纏っている。何夫人を性行為中に首の骨を折って殺害、裸体の女性を椅子として使用する、百頭近い牛を崖から突き落として足場を作るなど桁違いの悪逆非道ぶりを披露する。だが、そのカリスマ性とも言えるほどの、圧倒的な存在感には従来の器の小さい狡猾な人物のイメージは感じられない。これは一部の歴史家の「董卓の悪事は史実以上に誇大化されている」という見解に対して、作者の「董卓は史実以上の悪人だったのではないか」という見解を反映させたものであるため。

劉協(献帝)
霊帝の子として生まれる。董卓により皇帝として擁立され、のちに曹操により推戴される。聡明なイメージという点では史書と同じだが、作中では傀儡の皇帝という様子は許都に移ってからは全くなく、曹操から「天」についての話を聞きたがるなど、曹操に非常に好意を持った人物として描かれる。自ら曹操に帝位を禅譲すると言ったこともあった。

劉宏(霊帝)
後漢の12代目の皇帝。政治に全く興味を示さない暗愚な人物。張譲ら十常侍に権力を握られているが、自分が傀儡という事にも気付いてない様子。死の直前、自分の跡継ぎに劉協を指名しようとするが、何夫人に発言を阻まれる。

ゼン公
オリジナルキャラクター。皇族。好奇心が強く派手好きな性格。蹇碩が曹操を陥れるために利用しようとしたが、曹操はそれを逆に利用して蹇碩の企みをゼン公に示したため、曹操の理解者となる。

袁術(字・公路)
袁紹の異母兄弟。父孫堅の兵を返還する代わりに孫策から玉璽を譲り受け、皇帝を僭称する。当初は人間の姿をしていたが、登場する度に外見が猿に近づいてゆき、最後にはとうとう尻尾を生やし、猿そのものになる。呂布にも「猿」と喩えられた。玉璽を側女の尻に押すなど、スケールの小さい愚行を行う。

呂布(字・奉先)
多くの三国志作品同様、最強の武人として描かれる。ドレッドヘアーと独特の吃りが特徴。龍になりたがっており、しばしば自らを龍に例える。純粋な戦士故に目的は天下ではなく戦そのものであり、戦以外に自分を見出す事ができない不器用な男でもある。董卓の物であった赤兎馬を勝手に使ったが、その豪胆さに免じてそのまま下賜された。興奮すると顔中の血管が葉脈のように浮き上がり、勢いに任せて隣の者の頭を握り潰したりする。貂蝉に一目惚れした時は泉で赤兎馬と殴り合っていた。とそっくりな娘がいる。得物は方天画戟以外に双戟も扱う。

貂蝉
司徒・王允の養女。創作上の人物であるが作者の意向で「三国時代の女性の代弁者」という役割で登場する。元々は陰気な性格の醜女だったが自ら瞼を切って整形し董卓を討つため彼に近づく。その後、呂布に近づき董卓を討たせる事に成功するが、歴史そのものを動かしてしまった事を怖れた父・王允が呂布を狙って放った刺客に殺されてしまう。

徐栄
董卓の部下。精兵3万を率いて反董卓連合軍を迎え撃った。その戦いで袁紹の無能さを悟ると共に曹操の強大さを感じ取り、董卓に曹操を討つことを誓うが、呂布の暴走を止めようとして逆に頭を握り潰されてあっけなく死亡した。
登場後見事な戦ぶりで10万の大軍を3万で撃破すると言う大活躍をしながら、呂布を諌めようとして呆気なく殺されたその末路の悲惨さからか、一部でカルト的な人気がある。
反董卓連合軍撃破後、董卓より袁紹と曹操を問われた際に応えた「論ずるに及び申さん」「論ずるに術がござらん」のセリフは有名。

陳宮(字・公台)
当初は曹操配下であったが徐州侵攻の際に決別し、呂布の軍師となる。テリー伊藤に似ていると指摘されることが多いが、前作「heaven」に同じ顔のキャラがいて、そこから引っ張ってきたようである。呂布が「最もしっくりくる」君主であり、その武に心酔している。徐々に呂布と信頼関係を築いてゆき、そのコンビぶりは人気が高い。曹操との最期の問答シーンは作中の名場面のひとつとして数えられている。

劉表(字・景升)
荊州の長。学者を始め戦乱を逃れた民を積極的に受け入れていた。子供のような目鼻立ちで穏やかに振舞うが本性は野心家。しかしその野望は自らの世評を集める事であり、天下に対する関心は殆どない事を孔明に見抜かれ、半ばショック死に近い形で病死。

華佗
人類史上初めて全身麻酔手術を行なったとされる名医。作中では「儒」を象徴する人物として曹操と対比される。

崔琰(字・季珪)
華佗とともに「儒」を象徴する人物として描かれる人物。曹操に媚び諂う現在の儒者の情勢を嘆き、あくまで「才」と「徳」は不可分であると説き、本来の「儒」の誇りと権威をとり戻そうとする。

韓遂(字・文約)
涼州最大の軍閥の長。老齢ながら二人のモンゴル系の若い女性を常に傍に侍らしている。若いころは洛陽で遊び人をしており、その時に曹操と出会う。馬超の叛乱を陰で支えるが、その裏で曹操と講和を結ぼうともする。だがそれは彼ら涼州人が生きていくためには強者に常に戦いを挑みつつ、何度でも立ち上がらなければならない、という信念があっての行動である。馬超の異名である「錦馬超」の名付け親。
特技はダンス、楽器演奏。好物は生卵。

馬玩
演義では韓遂に従い馬超に斬り殺されるが、本作では馬超の親友という設定。最期は曹操軍の追っ手から逃亡する馬超の盾になって果てる。「貴様は錦だ馬超、美しく義憤を貫けい!」は蒼天航路の中でも名言の一つに上げられる。

魏諷
物語終盤に登場。強い眼力とパーマがかった髪が特徴。学問の場に赴き「崇息」と呼ばれる独特の呼吸法で同志を増やす。関羽の樊城攻略の際に劉備の密命を受け、大規模なクーデターを起こそうと企むが、内通により計画が発覚し、曹丕によってその首を斬られる。実は赤子の頃から少年時代の孔明によって煽動家としての運命を決定付けられていた。銭申という猿を連れている。


【評価と批判】
この漫画は、三国志ファンからも漫画ファンからも高い評価を得ていて、「ネオ三国志」というキャッチコピーそのままの評価を受けていると言っていい。また、とかく人格者や聖人君子的に描かれがちな劉備を人間臭く描き上げ、曹操との対立点をうまく表現したとも評されている。また「三国志演義」よりも正史を基にして描かれる場面が多い為、「演義」準拠の他の作品ではあまり触れられない武将達が魅力的なエピソードをもって多数描かれている事も特徴。

圧倒的な画力で描かれる、魅力的な登場人物のきる啖呵は爽快だといわれる。また、英雄たちの乗る馬の表情を豊かにして戦闘シーンに迫力をつけていることも見逃せない。

また時代背景を構築すべき諸々の事象(太平道と曹操との関係や建安文学の開花、先に挙げた屯田の採用や儒教社会との対立など)をデフォルメも交えながらくっきりと描き、ストーリーに厚みを持たせている点では、各勢力の争いやその範囲内の人間ドラマを追う事に留まりがちな他の三国志作品と一線を画していると言える。

その一方で「曹操を美化するために事実を意図的に曲解させている」「中立的な見方ではない」「結局三国志演義の、蜀一辺倒であった部分を、魏一辺倒にしただけではないか」「そもそも本作品が連載される以前からすでに曹操が悪で劉備が善という図式は時代遅れになっており、本作品の意義はその再確認にすぎない」等の批判がある。但し、三国志演義が蜀を善と見立てるため史実を大幅に脚色したものであることや、本作品が正史の忠実な漫画化であるとは一言もコメントされていないことを念頭に置いて批判せねばならないだろう。

また、違う方向からの批判として「原作者の李氏の死亡によって、ストーリーの現実性と幻想性と爽快感の絶妙なバランスが崩れ、王氏の漫画に度々見られる、現実性に欠けた作風になってしまった」というものもある。ただし、これについては、「原作と漫画の内容は初期の頃から乖離していたので、原作者の死は作風の変化とは関係がない」という指摘もある。いずれにせよ、李氏の死後と前後したあたり、特に赤壁の戦い以降のストーリーは作者の休載も多くなり、それ以前と比べるとキレを失っているとの意見も多いようである。

しかしそれでも”善悪”で歴史を見るという史観から、曹操という人物を救おうとした漫画と評価でき、大抵の漫画が「三国志演義」をなぞった程度に過ぎないストーリーである中で、その存在は奇特とも異様とも言える。また、本作品の連載が終盤を迎えた頃にいくつかの三国志をテーマにした作品が登場、日本において曹操の再評価に発展し、その評価は劉備を超えたものになるなど、後の作品に影響を与えつつあることも事実である。また高祖劉邦によく似た描かれ方をされた劉備にも、コアな三国志ファンからは人間味溢れる描き上げ方に好感を覚える人も少なくなく、従来の聖人君子的な劉備とはひと味も二味も違った劉備像を評価する声もある。


(「蒼天航路」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2007年2月23日12時(日本時間)での最新版を取得。改訂履歴。Text is available under GNU Free Documentation License.)

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