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黒龍会・内田良平とアジア主義

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詳細 2022年9月14日 22:39更新

 日本のアジア主義には、アジアの独立運動に貢献した傾向と、日本の所謂アジア侵略の尖兵となった傾向があるとされる。前者の代表とされるのが宮崎滔天であり、後者としてあげられるのが黒龍会の内田良平だろう。多くのアジア主義論においては、宮崎滔天には肯定的・好意的であり、内田良平に対しては否定的で批判的だ。
 しかし、果たして宮崎滔天はアジア連帯的であり、内田良平はアジア侵略的だったと見ることで何かが説けるのだろうか。
 内田良平と彼の率いる黒龍会の歴史と動きを見ていくならば、近代日本のアジアに対する活動と重なりあう部分も多い。ということは、内田良平と黒龍会をどのように評価するかということは、近代日本の評価にもなるということだ。
 そこで、まず考える必要があるのは、内田良平と黒龍会のやったことは、ほんとうにアジア侵略的だったのかということである。この場合、内田良平や黒龍会が自分たちをどのように認識し、どのような意図を持っていたかということは問題ではない。なぜなら問題は歴史的な評価であり、そして歴史的な評価は当事者の意識や意図には還元されないからだ。つまり、たとえ内田良平自身は確信犯的なまでに侵略の尖兵の意識や意図を持っていたとしても、内田良平のやったことはアジア侵略の尖兵ではないと言い得るのである。その弁証を説く鍵は、歴史評価の結果性にある。
 当時の日本は、どのような国際環境の下にあったのか。簡単に言えば、欧米勢力が世界を植民地分割して支配する中で、唯一、非欧米の独立存在だったということだ。そして日本が独立して存在することは、それ自体が一国民族革命的であることを意味する。一国民族革命には支援者はいない。日本に援助を求めた孫文や中国民族派の状況とは大きく異なる。孫文は日本から借金が出来るが、日本には借金する宛がない。にもかかわらず民族独立の軍資金が必要になったならば、過去の革命運動史や民族運動史がそうであったように「御用盗」あるいは「M作戦」しか手はない。
 このような点を踏まえて、黒龍会・内田良平とそのアジア主義と何であったのか、またそれを通して近代日本のアジア政策を、第二次世界大戦のアジア・太平洋地域戦まで含めて考えてゆきたい。

参考文献
千坂恭二「日本的前衛とアジアの大衆・アジア主義の革命と戦争」(『情況』1997年8・9合併号)
※上記の論稿は、下記のサイトにWebアップされてあります。
http://www.linelabo.com/Asian_principles_01.htm


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