ハリウッドスター　早川雪洲

ラストサムライで、俳優・渡辺謙氏が
アカデミーにノミネートされた時、
ひとりの日本人俳優がクローズアップされました。

早川雪洲――、
今から90年前、創成期のハリウッドで
瞬く間にスターとなった伝説の俳優です。
1915年『ザ・チート』に主演し、
その年に得たギャラは20億円以上。
それは当時トップスターだったチャップリンをも
凌ぐギャラと人気でした。

ハリウッドの高級住宅地に城のような豪邸を建て、
一夜で2000万を使い切り、
白人女性は彼の靴が汚れないために、
喜んで毛皮のコートを水溜まりに放り込みました。

フランスではセットでは迫力が足りないと、
自ら軍に交渉して、２５隻にも及ぶ本物の軍艦を手に入れ、
イギリスでは国王から芝居公演の指名を受けました。
ニューヨークのブロードウェイで芝居公演をすれば、
たちまちヒット作となり、
日本に帰国すれば、数千人のファンが出迎えました。

そして締め括りは、70歳を前に出演した
『戦場にかける橋』で日本人として初となる
アカデミー賞ノミネートになったということです。

まさに語り継がれるべき伝説のスターですが、
現在、その名はほとんど聞かれません。
映画の専門用語で、背を高くする台のことを、
「セッシュウする」ということぐらいです。

ボーダレスといわれる21世紀・・・
早川雪洲を改めて評価する時期が来たのだと思います


※以前あったコミュニティーが消滅したので
　代わりに新しいものを作りました。
　よろしくお願いします