1910年にドイツ・ハンブルグのザンクトパウリ地区で設立されたサッカークラブ、FCザンクトパウリを応援しつつ、相互に情報交換してこの魅力的なクラブの理解を深めるコミュニティです。
また、FCザンクトパウリをとおして、サッカーを文化として語り合っていけたらいいなあ、とも思います。
FCザンクトパウリはブンデスリーガ二部に所属するクラブです(2009年現在)。
ハンブルグには、高原直泰が所属したことで日本で知られるようになったハンブルガーSVが存在しますが、こちらのFCザンクトパウリも負けず劣らずの人気を誇ります。
よく、「金持ち・上流階級のHSV」と「庶民・貧乏・下層階級のザンクトパウリ」と区別されることがありますが、こういう比較はザンクトパウリというクラブの一面しか表わしていません。
そもそもHSVは、とくに「金持ち」や「上流階級」だけに限らない、むしろもっと幅広いハンブルグ市民に開かれています。
それと似て、FCザンクトパウリのファンも、「庶民」や「下層階級」、ザンクトパウリ地区やハンブルグのみならず、ドイツ全土・多様な階級に存在します。
また、面白いことに、こうした熱狂的なファン層は、イギリスなどの海外にも広がっています。
けれども、FCバイエルン・ミュンヘンがドイツ全土だけではなく世界中にファンを持つこととは若干意味合いが異なります。
FCバイエルン・ミュンヘンのファンが多いのは、端的に言うと、強いかメジャーだからです。
レアル・マドリーやFCバルセロナ、マンU、ACミランのファンが世界中にいるのと同じです。
それに対してFCザンクトパウリははっきり言って弱い。
だいたいブンデスリーガの二部か三部をうろちょろしてきました。
そうであるにもかかわらず、熱狂的なファンをドイツやヨーロッパ中に持っている。
その人気の秘密はなんでしょう?
単なる判官ビイキや弱者へのノスタルジー的思い入れだけではないようです。
むしろそれは、FCザンクトパウリのカルト性にあります。
ザンクトパウリは、リベラル、左翼、反差別(人種・ジェンダー・民族・ナショナリズム)といった政治的立場を取るラディカルな人々や、オルターナティヴなライフスタイルを追求する人々、そしてモヒカンを尖らせたパンクたちから支持されてきました。
骸骨のマークにも、そういう対抗・反抗・抵抗といった性格が表われています。
それに、ゲイであることを公言している人が会長を務めるサッカークラブはザンクトパウリぐらいじゃないでしょうか。
しばしば西洋サッカーに見られる(極度の)右翼や非西洋人差別、偏狭なナショナリズム、ホモソーシャル性もしくはホモフォビアとは対極に位置するものです。
いわば、FCザンクトパウリは、主流派とは異なるイデオロギーや価値観を追求する一カルト集団なのです。
そのためザンクトパウリは、“Kult(カルト)”であると同時に“Kultur(文化)”でもある、と言われています。
パンクなサッカーファン、いろんな差別に反対するサッカーファン、そして何よりもアンチメジャーなサッカーファン、FCザンクトパウリを起点にして、いろいろ刺激しあっていきましょー!
★FCザンクトパウリに在籍したことがある有名選手(所属は2006年8月現在)
I.クラスニッチIvan Klasnić(ヴェルダー・ブレーメン)
Z.バイラモビッチZlatan Bajramović(シャルケ04)
C.ギブスCory Gibbs(チャールトン・アスレティック)
D.バリスDeniz Bariş(フェネルバチェ)
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