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ジョン・マーティン

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詳細 2017年7月18日 13:10更新

★平凡な名を持つ異形の画家★

ジョン・マーティン。
(John Martin 1789〜1854)
19世紀イギリス・ロマン派の画家。

肩書きは一応、風景画家・歴史画家とされているが、
その画面上に広がる景色はおよそこの世ならざるもの。
聖書の『黙示録』やミルトンの『失楽園』に
多くの題材を得た彼が描き出す世界は、
終末論的イメージの宝庫である。
天空を切り裂く雷光、
砕け散る岩山、
崩壊する都市、
荒々しく猛り狂う大海原.....。
ジョン・マーティンを一言で形容するなら、
まさしく「カタストロフの画家」だ。

1789年、スコットランドとの国境にほど近い
ノーサンバランドに生を受けた彼は当初、
馬車や陶器の絵付け職人として
キャリアをスタートさせた。
画家としての名声を確立したのは、
ロンドン上京後の30歳前後。
1817年、1821年の二回にわたり
ブリティッシュ・インスティテュート大賞を
受賞したのが契機となり、
以後、職業画家としての道を歩み始めた。

マーティンの特異な画風は
あまりに異形、異端、こけおどし的であるとして、
中央画壇では彼を排斥しようとする動きもあったが、
一般大衆には大人気だったという。
過去に例を見ない大胆な構図と毒々しいまでの色使い。
マーティンが繰り広げるスペクタクルな世界は、
当時のロンドンっ子たちの心をわしづかみにした。
おそらく現代のハリウッド映画に通じるような
スリリングな魅力があったのだろう。
彼が現代に生きていたら、
画壇の重鎮におさまるよりも、
売れっ子のイラストレーターとして
一世を風靡しそうな気がする。

その尋常ならざる画風から人々は
彼を「Mad Martin」と呼んだとされるが、
実際に精神を病んでいたかどうかは定かではない。
生活ぶりはごくノーマルだったようだし、
英国国教会やベルギー王室との
交流も記録に残されている。
少なくとも、人前でエキセントリックな振る舞いに
及ぶような人物でなかったのは確かだろう。

それでも、彼の異形の作品群から
受ける印象は非常に強烈だ。
マーティンという画家は常人には見えないものを
見る力を持っていたのかもしれない。
つまりは「幻視者」である。

幻視者=画家としては、
マーティンとほぼ同時代のウィリアム・ブレイクが名高い。
ブレイクは幼少時から天使の姿を
たびたび幻視したと語っており、
その神秘的な作品の数々は、
彼が「心の目」でありありと
見たものが題材だとされている。
マーティン研究家のMichael J. Campbellは、
いみじくも「Visionary Printmaker=(幻視者としての版画家)」
という大部の著作でマーティンの
『失楽園』に代表される版画を詳しく分析している。

マーティンにもブレイクと似た能力が
備わっていたと考えるもよし、
単なる想像力過多の画家が
妄想を描いたのみと切り捨てるもよし。
まずは、この稀代の画家の「濃ゆい」世界に
ご一緒にどっぷり浸ろうではありませんか。
(文責・二代目管理人keiko)
『失楽園』の画像はこちらで↓
http://myweb.stedwards.edu/georgek/milton/martin/martinindex.htm

『黙示録三部作』他の画像はこちらで↓
http://www.swaddleh.freeserve.co.uk/works/oil.htm

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