フランスでもっとも有名な日本人画家レオナール・フジタについて語り合うコミです。
ピカソやモディリアニらとともにパリを愛し魅了した異邦人です。
藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886・明治19-1968・昭和43)は、東京美術学校を卒業後フランスに渡り、モディリアニらとともにエコール・ド・パリの代表的な画家の一人として活躍しました。とりわけ、藤田を一躍パリの寵児とした、“乳白色の肌”をもつ裸婦像は、その優美で繊細な美しさにより、多くの人々を魅了しました。
その後、中南米をまわって帰国しますが、濃密な色彩や力強い人物表現へと転換しつつ二科展などに出品し、第二次大戦中には戦争画も描きます。戦後は、日本を離れてフランスに移り、やがて帰化して再び日本の地を踏むことなく亡くなりました。晩年には、信仰に根ざした宗教画を制作する一方、子どもたちを生き生きと描いた作品も数多く残しています。