約百年前になるだろうか、『トム・ソーヤの冒険』でお馴染み、マーク・トウェインはこんな感じのことを言った、「破滅に向かっている人類を救うのは笑いだけしかない!」
かくして、世界中で「笑い」についての研究ならびにその実践が激増することとなった(たぶん)。
ここ日本も例外ではなく、笑いは徹底的に探求され、現在わが国が空前のお笑いブームに沸いていることは周知のとおりである。
また、大衆の間でもお笑い実践のニーズが高まっており、例えば理想の異性像に「面白い」ことを求める風潮は、その証左である(と言えなくも無いかも)。
しかし、このような時代にあって、なかば実力を発揮しきれないドンマイな方々も数多く存在するようになってきた。つまり、ギガントワロスなギャグを考えたのに、最後まで言わないうちに自分で笑ってしまう類いの残念な方々である。より鮮明にイメージを持っていただくために具体例を出そう。
ケンタ「なぁなぁちょっと聞いてやぁ(笑)」
洋子「ん?なになに〜?」
ケンタ「あんなぁ、昨日なぁ、近所歩いてたら林先生(中学の担任)にあったんやんかぁ(笑)ほしたらなぁ(爆)」
洋子「ん?ほしたら(苦笑)?」
ケンタ「(爆)いや(笑)、あんなぁ(笑)林が(爆)はや(爆)あかんおもろすぎる(爆)」
洋子「(ちょっと、なんなんこの人…)」
とまぁこんな感じである。
彼・彼女らは、少なくとも自己評価の枠内では「テラワロス」なのであるが、対外的にその面白さを発揮できない、挙句「笑いの消化不良」という全くみじめな状態にある。しかも高確率で相手に「変な奴」と認識される羽目になる。
このコミュニティは、そういう残念な方々がただ集まっているだけという、何とも奇妙な空間である。
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笑ってごまかす、異空間、本番で噛む