中山道沿いの街道町として発展してきた
近江商人の町 「豊郷町」 では
現在、空き家となっている古民家や
利用されなくなってしまった空き蔵が
増加しているというのが現状である。
豊郷町内の吉田という在所に限ってみても
確認できているだけでその数は20軒を越える。
また近年は、現代の工法による建て替えや
取り壊しにより風情ある町並みが損なわれつつある。
そこで私たち学生グループ“とよさと快蔵プロジェクト”と
地域住民が中心の“NPO法人とよさとまちづくり委員会”とが
それらの空き家を協同で改修、2003年に改修した民家2軒は
学生用共同住宅として現在7名の学生が生活している。
改修した民家に学生が居住することで地域の安全性を高め、
古い民家が残る町並みを保存していくシステムを形成し、
5年後、10年後に家の持ち主が地域に帰郷することを見据え、
そのために必要な住宅環境・地域環境を整える。
歴史ある町並みを残すための
「地域整備循環システム」を
学生、NPO団体、そして地域が一体となって
構築することを目指している。
さらに、地域で行われるイベントの企画・運営に携わり、
学生ならではの斬新な企画や提案をもって地域のイベントを
さらに盛り上げて地域に密着したまちづくり事業を進めていく。
4年を基本とする周期でプロジェクトに関わる学生が
入れかわり立ちかわり町に出入りし、様々な事業に関わることで
常に新しい風が吹き、活気ある町であり続けることを目指している。