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科学の知恵袋コミュの科学豆知識 地学篇(4) 宇宙の膨張

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 古代ギリシャの人々は、宇宙が無限であると考えるとさまざまな困難があり、また有限であるとしても困難があることを知っていました。
 彼らは、もし宇宙空間が有限であるとすれば、その端に行った人間が端から外へ手を出したら、その手はどこへ行くことになるのか疑問に思っていました。
 科学的な宇宙論が起こってきた現代、これらの疑問は天文学の知識と観測によって、新しい展開を見せています。

 夜空が暗いという基本的な観測事実に関して、オルーバスという人物にちなんだ「オルバースのパラドックス」という逆説があります。
 「もし宇宙が無限に広がっていてその中にはどこでも星があるとする。すると、空のどの方向を見たとしても、その視線はいつかはどれかの星の表面に当たるはずである。
  星は遠くにあるほど天球上で小さく見えるが、小さくても有限の面積をもっている。
  星の明るさは距離とともに減少するが、単位面積あたりの明るさ、すなわち面輝度は距離によらず一定である。
  これは幾何学的な帰結である(明るさは距離の2乗に逆比例するが、単位立体角に対する実面積は距離の2乗に比例するので、両者の効果がうち消し合う。)
  したがって、もし宇宙が無限に広がっていれば、どの方向でも、つまり夜空全体が星の表面と同じように明るく輝くはずである。」
 しかし、実際はそんなことはありません。

 ニュートンが重力(万有引力)の理論を作っていたときに、宇宙が永遠だとするとやはり困難が生じることがわかりました。
 もし宇宙が無限の過去から存在したとしたら、常に引き合う力である万有引力によって、宇宙にある全ての物質は現在までに、互いに引き合って1つの巨大な塊になってしまっているはずです。
 しかし、明らかにそうはなっていません。

 一般相対性理論にもとづいて重力の理論を構築したアインシュタインも、この問題を認識していました。
 この問題を避けるために彼は、大きな空間スケールにおいては重力に対抗する力として働く、「宇宙定数」という定数項を方程式に加えたのです。
 このことによって、静的な宇宙、すなわち静止している宇宙を表す方程式の解が得られました。
 アインシュタインは静止宇宙のモデルを実現したのです。
 しかしその後すぐに、静止宇宙は力学的に不安定であり、全ての物質はいずれにせよ1つの巨大な塊になってしまうことが指摘されました。(←以前トピックで話しましたよね)

 同じ頃、大口径の望遠鏡が次々と建設されていました。
 それらは、遠い暗い天体のスペクトル(光の強度を波長の関数として表したもの)を精密に測定することができるものでした。
 それらの強力な望遠鏡から得られた新しいデータを用いて、天文学者たちは多数の淡い星雲状の天体の性質を理解しようと必死の努力をしていました。
 1912年から1922年の間に、アリゾナ州にあるローウェル天文台の一人の天文学者、ベスト・スライファーは、これらの天体の多くのものから来る光の波長は、地上で観測する波長に比べて赤い方(長波長側)にずれていること、すなわち「赤方偏移」していることを発見しました。
 その後すぐに、これらの星雲状の天体は遠方にある銀河であることが示されたのです。

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