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mixi小説 愛の物語コミュの第11章 〜仲間〜

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あれから2週間が過ぎたぐらいだったかな

最近唯ともあまり会ってない

会いたいと言われても何かと理由をつけて会わないようにしていた

いきなり別れようって言えば唯が不信がると思ったから徐々に距離を置いていき
、最後は別れる

俺の中でそんなシナリオができていた

でも今思えばあれは自分への言い訳だったのかもしれない…

ただ別れたくないから
別れるのが怖いから

自分に言い訳してたんだ。


唯が寂しそうにする度
会いたいって言う度に

俺は安心してた

行動とは裏腹な俺の心…


唯にはいつも不安にさせていた

唯の涙を見る度

俺の胸は締め付けられて壊れそうになる

『なんで!?
なんか修也変だよ!
なんでそんなに変わっちゃったの?』

ある時俺の態度に唯の不安が爆発した

『別に?
これが普通だけど?』

俺は冷たく無表情で答えた

『他に好きな人でもできたの?』

『はぁ?んなわけねーじゃん』

『じゃあなんで!?
もう私のこと好きじゃないの?』

これを聞かれるとどうしても黙ってしまう

聞かれるのが辛い

好きじゃないわけない

この時自分の運命を恨んでしまう

『………さぁ…わかんね』

冷たく言い放つ俺の顔を見ながら唯は唇を噛み堪えきれない涙を流す

目を真っ赤にしながら…


最近こんな喧嘩が明らかに増えてきた

少しずつ

ゆっくり

着実に

終わりへ向かっているんだろう

まるで俺の人生のように


見えるものより

見えないものの方が怖い


それでも毎日仕事には行かなければならない

夢を捨てれず俺は店長に病気のことをいいだせてない

気づかれないように
明るく振る舞っているつもりだった

でもバレてたんだ

『どーした修也
最近元気ないみたいだけどなんかあったか?』

『いやだなぁ!
全然元気じゃないですか』

俺は精一杯明るく見せた

そこに綾も入ってきた

『それがおかしいって言ってんの!
明らかに空回ってんじゃん』

ヤバイ…
ばれてる…

焦れば焦る程に墓穴を掘り結局今日仕事が終わってから皆で飯を食いにいくこと
になった。


『はぁぁ疲れた〜』

綾が気の抜けた声で言った

『お疲れさん
さて二人はどこに行きたい?』

店長が俺たちに問い掛けた

『カラオケ!』

『なんでだよ!飯だろ普通!』

『はははは!じゃあ適当に居酒屋にでも行くか』

ボケる綾に俺がツッコミを入れる
そして店長が笑いまとめる

こんな当たり前のことができなくなるって考えると寂しくてたまらない。


俺たちは近くの居酒屋に行き乾杯をした
本題を切り出したのは店長だった

『で、修也
本題に入ろうか』

『あぁ…はい』

俺の心はまだ決まってなかった
言うのが怖い
クビになるかもしれない
それだったらまだいい
二人が気を使って仕事中浮いてしまうのが一番嫌だ

しばらく沈黙が流れた

綾がゆっくり優しい声で話だした

『話して
私達は仲間でしょ?
ちょっと頼んないかもしれないけどもしかしたら力になれるかもしれないし』

綾に続いて店長も言った

『そーだぞ修也
お前はどう思ってるかは知らないが俺はお前のことを弟みたいに思ってんだから
な』

2人の言葉に目の奥が熱くなった

俺は込み上げてくる涙をグッとこらえ
それと同時に覚悟を決め話をしたんだ

『俺…
病気なんです』

一瞬にしてその場の空気が凍り付いた
それでも俺は続けた

『こないだ入院した時に先生に言われました
腎臓の病気なんだって
今はまだかろうじて腎臓は機能してるけど、もういつ止まるかは時間の問題みた
いなんです』

ここまで言った時に綾が話を止めた

『でもっ!死ぬわけじゃないんでしょ!?』

『今すぐにはな…』

綾は恐る恐る聞いてきた

『それって…どう言うこと?』

『腎臓の機能がストップしたら
5年か10年か15年か…いつまでもつかわかんねーらしい』

2人は何を言えばいいのか分からないみたいでただ俯いていた

重たい空気が流れる中俺は続きを話した

『だから体に負担がかかることはできないんです
運動も……仕事も…
後にこの店も…辞めないといけないと思います』

俺の言葉にかぶせるように店長が言った

『どうにもならないのか!?』

『ならないと思います』

そう言った俺はもう脱け殻のようになっていた気がする

『やだよ…
私やだよ
小さい店だけどこの3人だから楽しくやってこれた
修也がいなくなるなんて考えられないよ…』

そんな綾の言葉が嬉しくもあり辛かった

今まで楽しくやってこれたのは綾がいたから
下らない冗談を言い合いながら仕事をした
お客さんと話をしていても綾が割り込んできて場を盛り上げてくれた
仕事が終わった後レッスンに励んでいる時も綾はいい事も悪い事もズバズバ言っ
てくれた
良きライバルになってくれたんだ

店長はいつも優しい存在だった
失敗して落ち込んでいる時もレッスンで上手くいかない時も
店長は優しく励まして背中を押してくれた
俺が元気がないといち早く察知してくれて仕事帰りにラーメン屋に連れて行って
くれた

2人には心から感謝している
これから先もずっと一緒に仕事がしたかったな…

でも、病気の事を話した今
もう無理なんだよな

綾と店長は俺に気を使いすぎる。

その時俺は仕事を辞めることを決意した。


『俺…今月いっぱいで
店、辞めます』

俺の真剣な眼差しを感じ取ってくれたのか店長は了承してくれた
綾はその日別れ際までだだをこねていた。


この日

俺の夢が1つ消えた瞬間だった…









それは光り輝き

未来を照らす道しるべ

人は皆夢を見るからこそ前に進める

でも夢が崩れ落ちた瞬間から

前を向き歩む足が止まる

どこがゴールなのかわからずに

ただひたすら

立ち尽くしている。

コメント(4)

おひさしぶりですぴかぴか(新しい)

続きまたよろしくお願いします猫楽しみにしてますo(^^)o
MK69さん>
有難うほっとした顔ぴかぴか(新しい)
忙しくて書いてなかったのですが楽しみにしてくれているのならまた頑張りますぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)
> ZONO(笑)さん

お忙しいのにせかしちゃったみたいでゴメンナサイがく〜(落胆した顔)あせあせ(飛び散る汗)私も美容師なんで、少し関連してて楽しみです猫気長に待ってますねーるんるん
MK69さん>
了解ですほっとした顔ぴかぴか(新しい)
頑張りますぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)

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