ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

神話と神コミュのギリシャ神話

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
膨大な数の神々と無数の逸話を孕んだギリシャ神話体系は、かつてエーゲ海に沿岸に栄えた、古代ギリシャ文明から生まれた。

そこは、オリンピック発祥の地としても知られている。一説には紀元前9世紀ごろから始まったとされる古代オリンピックは、紀元4世紀ごろ途絶したが、近代に入って復活した。それが現代のオリンピックなのである。

4年に1回という周期は、古代からの継承だ。また、近代オリンピックが俗に「平和の祭典」と称されているのも、開催期間中、すべての参加国が戦争を中断したという、古代の故事に由来しているのである。

古代ギリシャにおいて、そのような休戦協定が成り立ったのは、参加国がいずれも同じ祖先を有し、同じ神々を崇めていたためであろう。そう、古代オリンピックは、その神々のなかでも最高位に立つゼウスにこそ捧げれた祭典であった。その名も、ゼウスの神殿があるオリュンポス山に因んでいる。

このことは、ゼウスを筆頭とするオリュンポス神への信仰が、当時すでにほぼ確立されていたことを物語っている。実際、今日ギリシャ神話の基本的文献とされている、ホメロスの『イリアス』、『オデュッセイア』、ヘシオドスの『神統記』、『仕事と日々』という4つの叙事詩が成立したのも、まさにこの時代、紀元前8世紀ごろである。

おもだった神の名前、地位、相互関係などの世界観は、これらの作品にその原形を見ることができる。むろん、彼ら以後も無数の叙事詩作家、詩人、劇作家らが、次々に新しい逸話を紡ぎ出していったのだが、大枠では、この4つの先駆作を踏襲している。が、それは決して、ギリシャ神話がホメロスやヘシオドスの創作だという意味ではない。彼ら以前から伝承は各地に残っており、叙事詩のなかで語られる逸話は、古代ギリシャの人々にとってはすでに周知のものであった。

この地にギリシャ人が定住しはじめたのは、紀元前2000年ごろだといわれる。当時、そこには青銅を用いる文明がすでに存在していたことが、遺跡によってわかっている。ギリシャ人の先祖はそれを征服したわけだが、その過程で彼らのもち込んだ神話と、先住民たちの神話とが融合していったに違いない。

さいわいギリシャではかなり早い段階から、アルファベットを用いた伝承の文書化が始まっていた。ホメロスらの叙事詩は、それらを参考にしてつくられたのだろうと考えられる。

さらに時代が下った紀元前1世紀ごろ、彼らの叙事詩をもとにして、アポロドス(と伝えられる)がより便覧性の高い『神話』を著わし、伝承の整理に努めた。こうした人為的な編纂作業が早くに行われたことによって、ギリシャ神話は統一性と整合性を保つことができたのである。

のちに勃興したローマ帝国が、ヨーロッパを席捲した際、ギリシャもその支配下に置かれたが、ローマ人もまた、この洗練された神話体系に感銘を受けずにはいられなかった。彼らは積極的に、ギリシャ神話を自分たちのものとして吸収した。ゆえにこそ、ローマ神話の神々は、ほとんどすべて、ギリシャ神話の神々に置き換えることが可能なのである。

ギリシャ神話は、逸話の背景となる時代に応じて、「創世神話」、「神々の物語」、英雄たちの物語」の3種に大別できる。

「創世神話」とは、文字通り、天地創造から始まり、現在の世界の基盤が固まるまでの歴史を語ったものだ。それによれば、最初の神は大地母神ガイアであり、原初の世界は、その子どもたちであるティタン神族によって支配されていたという。が、やがてゼウスらオリュンポス神族が台頭、ティタン神族は滅ぼされることになる。

次の「神々の物語」は、ゼウスとその兄弟たちが子をなしていく過程と、彼らの成長を綴ったものである。やがて彼らがオリュンポス12神となり、その勢ぞろいを待って、ティタン神族の最後の生き残りであるガイアとの最終決戦が始まるので、時系列的には、じつはこれらの多くは、「創世神話」の間に挿入されるべきものである。が、ダイナミックなエピソードの連なりで歴史を描いた「創世神話」に対し、この第2段階の逸話群は連続性に乏しく独立して並存しているので、それとは区別される。「創世神話」にくらべてスケールが小さいのは否めないが、神々それぞれの個性に焦点を当てているので、恋愛話あり、冒険談あり、悲劇あり、喜劇ありと、非常にバラエティに富んでいるのがこの逸話群の特徴である。

3つめの「英雄たちの物語」は、彼らオリュンポス神族による統治が確立して以後の時代を背景に展開する。ここでの主役は、我々人間の先祖たち−とくに強靭な肉体と勇敢な魂を備えた英雄たち−である。蛇頭の魔女メドゥーサを退治し、海蛇から美女アンドロメダを救出したペルセウスの冒険や、アキレウスほか、幾多の英雄が入り乱れて争うトロイ戦争の物語、その後日談たるオデュッセウスの苦難の航海などが、ここに含まれる。人間が主役とはいえ、この時代はまだ神々がひんぱんに人間社会に干渉していたので、英雄たちはしばしば、彼らの援助を受ける。とくにトロイ戦争では、神々が2派に分かれて、対立する軍勢に手を貸すといった展開が見られる。

このトロイ戦争は、後の遺跡発掘によって、実際に行われた戦争だったことが判明している。史実の記録にまで神々が登場するのは、古代ギリシャ人が、いかに強い現実感をもって彼らを認知していたかの証明であろう。

また、ギリシャ神話が星や星座と深い関わりを持ち、その関連性が今なお星占いで重視されていることはよく知られている。古代における占いは、現在とは比較にならぬほど、切実な指針であった。それを考えれば、当時の神話とは、たんなる虚構ではなく、まさに現実と隣り合わせであったに違いない。

コメント(2)

昨日ギリシャ神話の話自体に無知なため、買ってみました!
今読んでいますがなかなか面白いです☆
元々小説等の読み物は好ましくないのですが読みやすいですね!
「私のギリシャ神話」阿刀田高さんで集英社出版です。価格は900円です。
おっ!!いいですね〜。

その本で得た知識をこのコミュ全体に伝えてください!!

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

神話と神 更新情報

神話と神のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング