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コメント(41)
あの〜 気になるシーンがあるのですが、誰かわかりますか？ 映画の前半で偶然金沢の旅館でノボルと再会して一晩大騒ぎして翌朝のシーンで、先に出発したノボルの置手紙を読んでいるシーンで、蒲団に置いた手紙の右上に何か小型のカセットレコーダーのようにも見える。ラジオにもみえる。はたまた何か瀬戸物のようにもみえる。灰皿？ でも 寅さんタバコすわない ノボルは すってたっけ？？？ 気にしだしたら気になる。 寅さんがウォークマンなんかもってあるくはずなし・・・なんだろうあの灰色の物体は？？？まぁ冒頭の夢のシーンで背景に電柱と電線 それにアンテナらしきものが映っていたのが残念。 ついでに協賛の「ペプシコーラ」目立すぎ。 作品は大好きだが何故かこの一作だけその辺が雑なような気がする。
夕暮れ時に鐘の音が鳴り、「ああ、今日も来なかったか」と言うシーンがありました。
寅さんが、歌子さん(吉永小百合)が再びとらやに来るのを、毎日毎日待っていて、毎夕決まった時間に、一つ大きな溜め息をついて言う。
おいちゃんが、さくらとひろしに、呆れながら説明をして、「見てみな！今日もきっとやるから」と言い、寅さんが２階から降りてきて、がっかりした表情で、おばちゃんに「ご飯まだ？」と言いました。
寺の鐘がゴーンと鳴り、「アーア、とうとう今日も来なかったかぁ、、」
寅さん「オレ今何か言ったか？」
「ひろし、オレ何も言ってない？」
ひろし「いいえ、何も言ってないですよ」
寅さん「そうか、それは良かった」
再び鐘の音がゴーンと鳴り、タコ社長がやって来て、寅さんが居るのを知らないで「ああ、今日も彼女は来なかったか」。
このタイミングの悪さのシーンはなんとも言えない可笑しさで、おもいっきり笑ってしまいました。
寅さんがタコ社長に対して、コテンパンにやっつけてるんでしょうね。
あえて映さないで、おばちゃん(三崎千恵子)が、うわぁ！ヒィー！みたいなリアクションしてるところにしてるのが、かえって良いですね。
寅さんが、歌子さん(吉永小百合)が再びとらやに来るのを、毎日毎日待っていて、毎夕決まった時間に、一つ大きな溜め息をついて言う。
おいちゃんが、さくらとひろしに、呆れながら説明をして、「見てみな！今日もきっとやるから」と言い、寅さんが２階から降りてきて、がっかりした表情で、おばちゃんに「ご飯まだ？」と言いました。
寺の鐘がゴーンと鳴り、「アーア、とうとう今日も来なかったかぁ、、」
寅さん「オレ今何か言ったか？」
「ひろし、オレ何も言ってない？」
ひろし「いいえ、何も言ってないですよ」
寅さん「そうか、それは良かった」
再び鐘の音がゴーンと鳴り、タコ社長がやって来て、寅さんが居るのを知らないで「ああ、今日も彼女は来なかったか」。
このタイミングの悪さのシーンはなんとも言えない可笑しさで、おもいっきり笑ってしまいました。
寅さんがタコ社長に対して、コテンパンにやっつけてるんでしょうね。
あえて映さないで、おばちゃん(三崎千恵子)が、うわぁ！ヒィー！みたいなリアクションしてるところにしてるのが、かえって良いですね。
おいちゃん（松村達夫さん）が登場シーンで寝転がっていたのは、前作の森川信さんが死期を悟ったのか床に伏したシーンもあったのを受けていたように感じられます。威勢のいい江戸弁で気の短い前作のおいちゃんのことも思い出しながら見守りました。「歌と寅子さん」は「まくら、さくら取ってこい！」の代わりのボケです。源ちゃんが初めてのジーンズ姿、満男君にほんの少しセリフがあり、タコ社長は工場の景気が多少良くなったのかゴルフバッグを抱えての登場。前半は寅さんが引き起こすお馴染みのドタバタの連続ですが、おいちゃんが大人しくなった印象もあって、ちょっとしんみりした雰囲気でそれまでの作に比べて展開が緩やかだったのは、国民的人気のマドンナの満を持しての登場に最良のステージを用意するためだったように感じられました。
金沢は私にとって昭和の終わりに学会参加で初めて訪れて一人旅が生きがいになるキッカケを作ったお気に入りの街でした。この作品では兼六園も武家屋敷もすでに観光地化が進んでいて、兼六園のスピーカーの観光案内など興覚めで、平成時代の方が大人の落ち着いた旅に相応しくなっていると思いました。女の子三人が線路を平均台みたいにして歩いたのは京福電鉄永平寺線で、５年前の彼岸花の咲くころに永平寺前から廃線跡を踏破しました。東尋坊は４度も訪れ、７年掛かりで本州を歩いて一周した旅のゴールに選んだ場所でした。
女性三人旅は国鉄（ＪＲ）のディスカバージャパン・キャンペーンに乗っかったものらしいです。歌子さんは寝床で日記を書き、一人は鏡に向かってお肌と髪のお手入れ、もう一人のおしゃべりでは旅行も三回目で飽きたそうです。これからの平凡な結婚をして平凡な人生が続くのねという話は、あまりにも夢が無くてつまらないなぁと思いましたが、平成以降の時代なら平々凡々で無難な人生を夢見るのもそれはそれで良いのかもと考えてしまいます。隣の部屋で飲んでいる寅さんと登君の会話内容の馬鹿馬鹿しさには、欲望全開の昭和の雰囲気が懐かしくなります。
三人組が寅さんと出会う茶屋の庭に鶏が放し飼いになっているのも昭和の風景です。東尋坊観光にご同行してはしゃいでいる様子は、平成ひと桁時代に一人旅のユースホステルで出会った女性たちと一緒に観光することになった数々の旅を思い出して懐かしくなります。旅先ではスラックス姿を決めて行動的だった女の子二人が、柴又にミニスカートでやってきて再会ってところも良いです。旅先の楽しい出会いから地元で再会、展開していくパターンは「男はつらいよ」で初めてだったと思います。そのような嬉しい出会い／再会を自分も何度か経験しているので、とても共感できる物語でした。旅で出会った人との手紙のやり取りがしばらくあり、やがて結婚するという話が届いたことも一度ではありません。
旅の場面を盛り上げる音楽は、ヨハンシュトラウスの「春の声」と「ウィーンの森の物語」でした。前作では「春の声」と一緒にマドンナの息子さんがお友達と遊びに夢中になっていたのでしたが、寅さんには無邪気に遊んで心を解放する力があることを二作続けて証明しています。第４１作の舞台がウィーンになったのも、「男はつらいよ」の初期作品からクラシック音楽がよく使われていたことからの流れがあるのかと思いました。歌子さんのテーマのルーツはウィンナワルツかもしれません。
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金沢は私にとって昭和の終わりに学会参加で初めて訪れて一人旅が生きがいになるキッカケを作ったお気に入りの街でした。この作品では兼六園も武家屋敷もすでに観光地化が進んでいて、兼六園のスピーカーの観光案内など興覚めで、平成時代の方が大人の落ち着いた旅に相応しくなっていると思いました。女の子三人が線路を平均台みたいにして歩いたのは京福電鉄永平寺線で、５年前の彼岸花の咲くころに永平寺前から廃線跡を踏破しました。東尋坊は４度も訪れ、７年掛かりで本州を歩いて一周した旅のゴールに選んだ場所でした。
女性三人旅は国鉄（ＪＲ）のディスカバージャパン・キャンペーンに乗っかったものらしいです。歌子さんは寝床で日記を書き、一人は鏡に向かってお肌と髪のお手入れ、もう一人のおしゃべりでは旅行も三回目で飽きたそうです。これからの平凡な結婚をして平凡な人生が続くのねという話は、あまりにも夢が無くてつまらないなぁと思いましたが、平成以降の時代なら平々凡々で無難な人生を夢見るのもそれはそれで良いのかもと考えてしまいます。隣の部屋で飲んでいる寅さんと登君の会話内容の馬鹿馬鹿しさには、欲望全開の昭和の雰囲気が懐かしくなります。
三人組が寅さんと出会う茶屋の庭に鶏が放し飼いになっているのも昭和の風景です。東尋坊観光にご同行してはしゃいでいる様子は、平成ひと桁時代に一人旅のユースホステルで出会った女性たちと一緒に観光することになった数々の旅を思い出して懐かしくなります。旅先ではスラックス姿を決めて行動的だった女の子二人が、柴又にミニスカートでやってきて再会ってところも良いです。旅先の楽しい出会いから地元で再会、展開していくパターンは「男はつらいよ」で初めてだったと思います。そのような嬉しい出会い／再会を自分も何度か経験しているので、とても共感できる物語でした。旅で出会った人との手紙のやり取りがしばらくあり、やがて結婚するという話が届いたことも一度ではありません。
旅の場面を盛り上げる音楽は、ヨハンシュトラウスの「春の声」と「ウィーンの森の物語」でした。前作では「春の声」と一緒にマドンナの息子さんがお友達と遊びに夢中になっていたのでしたが、寅さんには無邪気に遊んで心を解放する力があることを二作続けて証明しています。第４１作の舞台がウィーンになったのも、「男はつらいよ」の初期作品からクラシック音楽がよく使われていたことからの流れがあるのかと思いました。歌子さんのテーマのルーツはウィンナワルツかもしれません。
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（続き）
「男はつらいよ」で流れる音楽の中で、主題歌とさくらさんのテーマと並んで歌子さんのテーマは「泣けるメロディー」で、音楽を想像するだけで涙がこぼれそうになります。三拍子の１小節ごとに立ち止まって振り返るようなメロディーが聞こえてくるたびに、このまま音楽が終わらないで続いて欲しいと何度も思います。ギターのソロで変奏されるところも夢の続きのようです。歌子さんは薄幸な女性、寅さんだって幸せな人生を送っていないけれど、なんでもない日常になんとなく夢を見ている幸せにいつまでも浸りたくなります。女性二人が柴又にやってくる直前、寅さんが江戸川べりを歩くシーンの音楽は、当時ヒットしていたようなフォークソング調でした。
歌子さんの「元カレ」はバラに囲まれた生活をしていた人らしい。バラの世話だけやっていれば良いと言われて嫌になり、お父さんにも反対されたそうだけれど、小説家のお父さんも、結婚相手となる愛知県の陶芸家さんも、三人とも自分個人で織りなす世界が一番大切で人間として同類のような感じがします。お父さんに結婚の許しを請う場面の後、柱時計が鳴るのを数えたら１２回でした。陶芸家さんに嫁ぐことにしたのも、お父さんと同じような人を「運命の人」と思って見守っていく人生を天命と思ったからに違いないと思います。旅先で出会ったお気楽人の寅さんに惹かれた気持ちと「運命の人」に将来を誓う気持ちの両立は、寅さんの年齢を超えてしまった今の私には十分すぎるほど受け入れられます。今回の寅さんは、振られた訳ではないと思いたい。私も今までの人生で「運命の人」と思いこんだ人や旅先で意気投合した人など、いろいろな出会いを思い出して、映画の余韻の中で感慨に耽りました。
昭和時代は、江戸川の川べりのような場所には女の子が遊んだ後のクローバーの花輪が転がっていたものでした。寅さんに結婚予定を打ち明けた夜、流れ星が何度か見られますが、あっという間で願い事を口にする余裕がなかったのは、その後の歌子さんの運命を暗示していたのでしょうか？寅さんが歌子さんの留守に窯元を訪れたそうですが、未練からストーカーまがいのことをやらかしたのではなく、純粋に幸せに暮らしているのを確かめたかったのだと思います。
片岡鶴太郎主演の終着駅シリーズの課長（秋野大作）と登君（津坂匡章）のイメージがなかなか一致しません。目と鼻と口は同じで、しゃべり方の癖も変わらないはずですが、キャラが違いすぎで、登君が髪を切ってオールバックにし、スーツとネクタイで決めて部下の指揮を執る姿はどうしても想像できません。寅さんの舎弟にいったい何が起こったら、警官にまで変身できるのかいろいろ想像するのも楽しいことと思います。
「男はつらいよ」で流れる音楽の中で、主題歌とさくらさんのテーマと並んで歌子さんのテーマは「泣けるメロディー」で、音楽を想像するだけで涙がこぼれそうになります。三拍子の１小節ごとに立ち止まって振り返るようなメロディーが聞こえてくるたびに、このまま音楽が終わらないで続いて欲しいと何度も思います。ギターのソロで変奏されるところも夢の続きのようです。歌子さんは薄幸な女性、寅さんだって幸せな人生を送っていないけれど、なんでもない日常になんとなく夢を見ている幸せにいつまでも浸りたくなります。女性二人が柴又にやってくる直前、寅さんが江戸川べりを歩くシーンの音楽は、当時ヒットしていたようなフォークソング調でした。
歌子さんの「元カレ」はバラに囲まれた生活をしていた人らしい。バラの世話だけやっていれば良いと言われて嫌になり、お父さんにも反対されたそうだけれど、小説家のお父さんも、結婚相手となる愛知県の陶芸家さんも、三人とも自分個人で織りなす世界が一番大切で人間として同類のような感じがします。お父さんに結婚の許しを請う場面の後、柱時計が鳴るのを数えたら１２回でした。陶芸家さんに嫁ぐことにしたのも、お父さんと同じような人を「運命の人」と思って見守っていく人生を天命と思ったからに違いないと思います。旅先で出会ったお気楽人の寅さんに惹かれた気持ちと「運命の人」に将来を誓う気持ちの両立は、寅さんの年齢を超えてしまった今の私には十分すぎるほど受け入れられます。今回の寅さんは、振られた訳ではないと思いたい。私も今までの人生で「運命の人」と思いこんだ人や旅先で意気投合した人など、いろいろな出会いを思い出して、映画の余韻の中で感慨に耽りました。
昭和時代は、江戸川の川べりのような場所には女の子が遊んだ後のクローバーの花輪が転がっていたものでした。寅さんに結婚予定を打ち明けた夜、流れ星が何度か見られますが、あっという間で願い事を口にする余裕がなかったのは、その後の歌子さんの運命を暗示していたのでしょうか？寅さんが歌子さんの留守に窯元を訪れたそうですが、未練からストーカーまがいのことをやらかしたのではなく、純粋に幸せに暮らしているのを確かめたかったのだと思います。
片岡鶴太郎主演の終着駅シリーズの課長（秋野大作）と登君（津坂匡章）のイメージがなかなか一致しません。目と鼻と口は同じで、しゃべり方の癖も変わらないはずですが、キャラが違いすぎで、登君が髪を切ってオールバックにし、スーツとネクタイで決めて部下の指揮を執る姿はどうしても想像できません。寅さんの舎弟にいったい何が起こったら、警官にまで変身できるのかいろいろ想像するのも楽しいことと思います。
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