ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ホーム > コミュニティ > 本、マンガ > 英文学と稲生平太郎 > トピック一覧 > 報告 横山茂雄 講演会

英文学と稲生平太郎コミュの報告 横山茂雄 講演会

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コミュ内全体

11月11日(日)

 国立科学博物館にて「南方熊楠、柳田国男の「山人」論争 −同時代の英国民俗学の視点から−」と題した横山茂雄先生の講演会が行われました。私はそこに行って来ましたので、ここでその報告をさせて頂きます。

 会場は博物館の講堂にて。講演会スタッフの話から予約で定員100人はどうやら埋まったそうです。その参加者ですが若い方と、かなり高齢な方々で2分していたように見えました。

 講演は午後2時スタート。横山先生は「私は英文学で民俗学が専門ではないのですが・・・」と言う前置きの上で講演が始まりました。

 内容は南方熊楠と柳田国男の山人論争について。山人(サンジン・ヤマビト)とは山に住む謎の民族で、「天狗や河童を見た」という話と同じよう伝説として語り継がれていたもの。そして山人論争とは、山人こそが日本民族の起源である・・・と主張する柳田に対し、南方は猿などの見間違い、また何かの事情で人里から離れ山で暮らすようになった人間のことであろう・・・と真っ向から対立した論争をさしております。この論争は書簡によって行われましたが、当日はその手紙の抜粋がテキストとして配られております。

 実は山人=日本人の起源という主張は、坪井正五郎のコロポックル説(アイヌの伝説に登場するコロポックルが日本人の起源だとする説)の影響を受けているそうなのですが、今回の講演は(ようやく本題!)この論争以前にイギリスでも「同様の論争」が行われており、そこからのアプローチで「山人論争」を見直すというものでした。イギリスで行われた「同様の論争」とは・・・英国の昔話に数多く存在する「妖精譚」はケルト以前の失われた民族の存在を今に伝えるも、即ち妖精=英国人の起源と考える説です。柳田の念頭にはこの英国の話があったことは間違いないだろう、ということが今講演の大きなテーマです。その証拠として、この英国の説を言及した手紙の紹介や、柳田の蔵書にもその説を述べた原書が確認できる、とのことでした。

 かなり駆け足かつ大雑把に書いてしまいましたが、先生の語り口は穏やかで優しいものの、内容は知的好奇心をそそられる非常に刺激的なものでした。そういえば「遠野物語の周辺」と言う柳田の遠野物語形成に重要な人物、佐々木喜善がおりますが(佐々木が遠野の物語を柳田に語って聞かせたのだ)、その佐々木を柳田に引き合わせた水野葉舟の小説・随筆をまとめた本も出されております。あらためて横山先生の博学振りを感じた・・・いや、実感したひと時でありました。

【以下、自慢を含みます】
 休憩中、私は横山先生を捕まえ本にサインをもらうことに成功しました。サインをもらった本は2冊。「聖別された肉体」「アムネジア」です。古くからのファンの方は「なぜ『アクアリウムの夜』じゃないのだ?」とか、UFOファンの方には「なぜ『何かが空を飛んでいる』じゃないのだ?」・・・とお思いになるのでしょうが、「アクアリウム」は実家の愛知県に置いてきてしまったし、「何かが」は持っていないのですよ(涙)。
 
「先生!」と言って呼び止めました。
「実は私は先生の本をずっと読んでいまして・・・今日、本を持ってきたのでサインを頂けませんか?」
 そう言うと先生は少々吃驚された顔をされました。そりゃそうでしょう。南方の話をしに東京まで来たら、サインくれと突然言われナチスオカルト本が出てくるのですから。

 ちょっとの間があり先生は「ああ、いいですよ」と仰って頂き、その場でサインをしてもらいました。また「聖別」と「アムネ」は別名義のため「名前は書き分けたほうがいい?」と聞いてきます。これには私もちょっと考えてしまいましたが、やはりそれぞれの名義で書いて頂きました。・・・しかしサインにかなりまごつかれているご様子。ページをめくっては戻しを繰り返し「どこに(サインを)すればいいんだ・・・」と呟いております。私は本の見返しを指差し「ココでいいです」と言ってしまいました。思うに先生はサインを書き慣れていないのではないのでしょうか(笑)。

 また私も柄にも無く緊張してしまし、たいした話もほとんどしませんでした。それに会う前は「アムネジア」の解釈などを聞こうかと考えていましたが、本人を前にすると聞くのが憚られやめました。それは図々し行為だと感じたし、仮に答えて頂ければ自分の中にある曖昧模糊としたものが晴れるのでしょうが、何故かそれをしてはいけない気がしたのです。
 
 いずれにせよ私の中で民俗趣味の炎が再燃し、「アムネジア」を読み返そうと思った日でありました。

コメント(7)

さ、先を越された…
嫉妬…キーっっ(←ハンカチを口にくわえて引っ張っています。涙目で)
ピエドラ様

 おお、このエッセーを元に今回の講演をなさったんでしょうね。これは読んだことがないので本屋で探してみよう。

 ちなみに写真を撮ることま全く念頭に無かったもので・・・撮っていません。
 
おお!詳細なレポートありがとうございます!なによりもうらやましいのはサイン本の話ですが(笑)、やや事大主義的な柳田国男に大して妙に熊楠が現実的な説を採っているのが興味深いですね。

横山茂雄さんを囲む会なんてあったら興味深い話題が盛りだくさんでいいだろうなあ・・・。奈良女の学生はうらやましい・・・。
naoyaxさま

私の拙い文章で恐縮です

確かに「横山先生を囲む会」があったらいいなあ。
女装して奈良女に侵入するわけにもいかないし(笑)

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

英文学と稲生平太郎 更新情報

英文学と稲生平太郎のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング

mixiチケット決済