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M1会’06コミュの10月13日報告概要

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ヤーヤーボールさんにばかりすべてを押し付けるのは気が引けるので、せめて私が10月13日のM1会予習用トピックを立てさせていただきます。他に書き込む人はいないかもしれませんが・・・
私はちゃんと予習しておきたいので、是非皆さんも研究概要の掲載、お願いします!

コメント(1)

在日朝鮮人=日本人間「ダブル」のハイブリディティとアイデンティティの政治

京都大学大学院 人間・環境学研究科 M2 李洪章

 本研究は、在日朝鮮人と日本人の間に生まれた子、いわゆる「ダブル」を対象とし、彼/彼女らが在日朝鮮人社会において数的主流となっているだけではなく、まさに在日朝鮮人社会の現在を象徴する存在であると捉え、その「ダブル」を切り口にすることによって、在日朝鮮人研究の新たな展開を目指している。従来の研究は、在日朝鮮人社会が固有の民族的アイデンティティを共有することをアプリオリに前提とし、それを分析対象としてきた。このような研究視角によって、「純粋」な在日朝鮮人の「正統性」が担保され、「ダブル」は周縁化されていった。このように意識的/無意識的に捨象されてきた「ダブル」のハイブリディティについて取り上げ、彼/彼女らのアイデンティティのあり方を問う作業を行っている。

1)「ダブル」のハイブリディティに関する研究

 本研究ではまず「ダブル」当事者とのライフヒストリーインタビューを行い、それをもとに「ダブル」のハイブリディティについて考察している。本研究で特に注目しているのは、「ダブル」の加害と被害の狭間での葛藤である。多くの「ダブル」は、幼少期・青年期の家庭環境の影響を受け、「日本人でも在日朝鮮人でもある」という認識を有している。しかし、「在日朝鮮人」としての被差別体験、民族団体における排除・周縁化の経験などを通してこの認識は、「被害者か、加害者か」という問いへと移行し、新たに植民地主義をめぐる葛藤を生み出す。この点本研究では、「加害者/被害者」の二者択一を回避し、「加害者でもなく、被害者でもない」、「人は一貫して加害者でもあり被害者でもある」といった、様々な形での被害と加害の捉え方が存在していることが確認されている。

2)「ダブル」のアイデンティティの政治:「パラムの会」を事例として

 上記のような認識は、「日本人」や「在日朝鮮人」にカテゴライズされることを拒否することによって成立している。「パラムの会」は、その「カテゴリーの拒否」を共通認識として持つ「ダブル」を中心に結成された団体である。「パラムの会」は、「叙述的自己表現」、つまり自らの置かれたアンビバレントな状況をそのまま語ることを活動方針としていた。在日朝鮮人の「アイデンティティの政治」は、被抑圧者による支配社会への対抗運動という一方向的なものであるが、「パラムの会」のアイデンティティの政治は、在日朝鮮人社会と日本社会からの「二重の抑圧構造」を転覆させることを目的としている点で特徴的であった。そこで本研究では、「パラムの会」のアイデンティティの政治を、従来の在日朝鮮人運動との関係性の中で捉え、「反差別」を目的化することによって生まれる矛盾を明らかにする。さらに、「パラムの会」の戦略を、本質主義と反本質主義の対立を超克する試みとして捉えることによって、アイデンティティの政治のあり方について新たな知見を加えることを目指している。

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