勝馬投票券購入前会議コミュのダービーを終えて

５月２８日ダービーデー。
早起きして当日券にて観戦するつもりが寝坊。
場外でダービーと目黒記念のみ購入するつもりが、東京競馬場に電話してみると意外にも当日券で今からでも入れるという。
１５年前では考えられないこと。競馬人気の凋落を実感。
第６レースから打ち始める。これがいけなかった。
６，７、８と立て続けにやられる。
９レースは象徴的だった。逃げ馬２頭で行った行ったの決着。
前日の雨で重くなった芝、先行馬有利で狙った逃げ馬サウスポールから５点有力どころに流して買った。
ところが、しんがり人気のモエレフェニックスがスタートと同時にサウスに競りかけ、結局逃げ切ってしまう。
馬連１０万馬単２０万大万馬券。サウスポールは読みどうり連対しただけに惜しまれる。松岡が久々に穴男の本領発揮。
タネ銭をあらかた失う。手許に残された２万でダービーを勝負するはめに。しかし、高い授業料だったが、確信めいた予感を得る。『逃げ・先行馬』で決まる。
ダービーはアドマイヤメインは必ず残る。ゴール前でチョイ差しできる先行脚質の馬、メイショウサムソンしかないだろう。
ハラは決まる。あと、自在性のあるアドマイヤムーンを押さえて買おう。このとき、勝ち馬投票権を購入に行けば小生も今頃勝利の美酒に酔っていたことであろう。
閃く。「パドックを見んといけんじゃろう」
パドックを見て過去にロクなことがなかった。そんな相馬眼なんてありゃしないんだから。それでも、やはり、９千頭弱の選ばれし代表たちを拝みたくなった。

なにしろ、フサイチジャンクの馬体がずば抜けていいように見える。威風堂々。王者の風格。黒光りした馬体は神々しくさえある。皐月賞でガレて（極端に痩せること）いた馬体がプラス６キロ戻している。
「勝つのはコイツじゃろう！」
直感。ギャンブラーはコイツを常に信仰する。コイツで勝利した時は神が降臨したごとくの気分に酔える。
つくづく思う。直感は加齢とともに失う。

確信に近い自信を抱いた予想をあっさり捨てる。
メイン×サムソンから、ジャンク×メインに変更。
ジャンク頭の馬単も買い足す念の入れよう。
余った２千円で申し訳程度にメイン×サムソンも押さえた。

１０万人の大歓声とともに第７３回日本ダービーのゲートが開いた。
予想どうり、アドマイヤメインがハナ。４番手にメイショウサムソン。当初の予想そのまま。胸騒ぎ。
超スローペース。おいおいおいおい、ジャンクそんな後ろで届くわけないだろ、馬鹿！
４角をメインが馬なりで周って来る。じわっと、白い帽子が差を詰めてきた。メイショウサムソンだ！
最後の直線は２頭のマッチレース。胸打つ壮絶な叩き合い。
苦労人石橋守が必死にもがく。皐月賞に続いて思わず叫んだ。
「石橋！石橋！」
サムソンがメインをクビ差抑えた先が栄光のゴール。
フサイチジャンクは見せ場なく１１着。

目頭熱くなる。ずっと追いかけてきた石橋とサムソン。
なぜ、よりによって、この最大の晴れ舞台で彼らを裏切ったのか。なぜ信じられなかったのか。悔いる。
いちよう、押さえた馬券で２万強の払い戻し。大敗の気分。
最終レースの目黒記念で全額溶かして終了。

『信じる』これがなかなか難しい。

しかし、余談だが、あれだけずっと前に居なきゃ勝てない馬場状態が続いていて、武豊はじめ錚々たる一流騎手が何ゆえにああも馬鹿の一つ覚えみたく後ろから控えて乗るのか理解に苦しむ。

最終レースでダービー惨敗した横山典が遅ればせながら狂ったようにハナを主張の末、タレて失速。
失笑を禁じえず。