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意味不明小説(ショートショート)コミュのコックサッカーズ(パラダイス)

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コミュ内全体

麻薬中毒者へ

ごめん。そんなふうに一括りにする事に意味は無い。誓って言うが、注意をこちらに向けたかっただけだ。スーパーマーケットで何かを探すとき、それを発見しやすいようにと、目につく場所に配置されたサインと一緒だ。

僕はサインに従いスーパーマーケットの通路を歩き、必要な気のする物を眺める。潜在的欲求はサインによって再編成され、我々の行動を動線上において支配する。

このタイトルに応じた人、つまりこれを暇つぶし以外の理由で読んでいるきみに僕は話そうとしている。なぜならきみは多かれ少なかれ日陰者で、打ち明けられぬ快楽の、正統な犠牲者であるからだ。

もしもきみが品行方正な、わりあい人に愛される気のイイ人間ならこのページを閉じるといい。役に立つ事は何も書いていない。

さてと、よく遊ぶ連中や"その日限りの友人"からきみは、いつものドラッグを手に入れる。
色々な障害があったことは想像に難くない。約束の物がなかった、約束の値段じゃなかった、約束の場所じゃなかった、そもそも奴が電話に出なかった…

ガールフレンドや母親が見れば、きっと驚くことだろう。普段だらしないきみが発揮する驚くほどの粘り強さ、理解不能の狂った情熱に。僕らはうわべだけの人間関係が織り成す動向にいつもうんざりさせられている。従って、すぐに何かを投げ出す事は、正気を保つ為に必要な抗精神的座薬なのだ。だが、ドラッグを手に入れる為ならきみは、しぶとくタフな男になる。

れっきとした納税者の集団である我々が非合法な代物を手に入れるのは簡単ではない。これに携わる人間はたいてい皆クソ野郎だが、ただ、真面目であるコトに違いは無い。お互い、捕まる訳には行かないのだ。
だから我々は、こちらには何の責任も無い状況の変化にも辛抱強く対応する。受け渡し場所が分単位で変わる事も珍しくは無いだろう。
僕はとにかく待ち、歩き、電車に揺られ、種々雑多な小さなストレスに胃や副交感神経を痛めつけられる。常に何処か行くべき場所のある、トラブルとは無縁に見える人々を尻目に。

最終的な受け渡し地点は、意外にも1番出口のすぐそばである。古典的で、それ故今も最も有効な方法。

まだ檻の外にいるのだから、きみは愚か者では無いだろう。しかるべき服装に身を包み、しかるべき長さに髪を整え、アスファルトのしかるべき歩き方を心がけている事だろう。

きみは知っているだろう。攻撃的に髪を刈り上げわざわざ目を引く服装で歩く人々より、例えばオフィス街の中心にある公園で昼休憩するサラリーマンは余程上質なモノにありついているコトに。

きみは誰よりも"オーケー"で、会社では上司と商品のコンテンツ戦略を話し合い、妻より先に家に帰れば夕飯の支度をしベッドを整え、休日には家族と過ごし、まるで小さな子供のように無邪気に振る舞うことで義理の母に気に入られ、それを元にしたジョークを飛ばし、夜になれば食事を共にし、家族で野球中継を観るだろう。そうしたささやかで暖かい牧歌的な時間の中、きみは思う筈だ。

俺を独りにしてくれ、
とにかく今すぐ、俺を解放してくれと。

それは悲しくも危険な兆候である。きみにしか納得できない条理は糞喰らえだし、あるいは不条理な時間がいくら続こうが、僕らは救い難い偽善者であり、どういうわけか常にいつだって法律は彼らの味方なのだから。

ソレは例えばスナック菓子である。
またある時はプレゼント包装されたガーデニング用品。おめでとう!またしばらくは最高の日々を送れる!

あるところに、僕は生きている。

目が覚めてビールの缶を流しに持っていく。ソファに置いてある、昨日の夜に書いた文章を読んでみる。こうだ。

---退屈!あらゆるモノを灰色に曇らせる、この退屈!何かりっぱなコトをやったって、決まって最後には死んじまうんだ。だから今、何かこの上なく素晴らしいコトは無いだろうか?たとえばコカイン。コカインに顔を突っ込みたい!果たして手に入るだろうか?あの疾走感。手に入るならいくらでも。テーブルいっぱいにそびえ立つ、白い粉末でできたマチャプチャレ。天国につづく遥かなヒマラヤ。男の夢ってやつだ!あれはたしか福岡の、----

僕は紙を破り捨てた。なんでこんなコトになったのだろう?ハイになりすぎたのかな?
同年代の友達は皆、ウィードとエクスタシーで遊んでいる。けどあんなのはダメだ。ハイになって、クラブに行って女のコをナンパして、ドラッグで立たないアレを必死にしごく。

バカみたいだ。それにエクスタシーだってタダじゃない。

じゃあ音楽は?もちろんダメだ。死にたくなる曲が多すぎる!

死ぬとどうだろう?

その瞬間、めくるめく視界にまぶしい光の雨が降ってきて、まあ結局死ぬんだけど、その向こうにあるものは?

待て待て、僕は死にたいのか。
息をするのももどかしく、商業ビルから飛び降りる?
グシャっとやりたい?気前よく?まるで…ジャンキーのように?

街を歩いていると、エアフォース・ワンにMA-1を引っ掛けた女の子を写真家が呼びとめた。ファッションが周期を持つコト、それはこのバカなカメラマンを落ち着かせるし、それがなにより重要なコトなのだ。

歩きながら考える。ナイキはクールかって?それだけじゃない。ナイキは「いつだって」クールなんだ。そうじゃないとまずいからな。要するに、安心に勝るドラッグはない。窓の外を見てみろよ。

全てはくだらない。なぜなら世界は諍いにみちていて、世界には今の今まで、諍いにみちていない日が無かった。明日?

いや、それどころか今日、今すぐに。

パラノイアかもしれないが、けれどラリった男の運転でコンクリートに飛び散る羽目になる人が、パラノイアじゃなかったとは限らない。これこそ、と僕は思う。

これこそ現代的閉塞感だ。パラノイア、これだけがただ一つ、僕がこの社会から受けとった、ただ一人僕だけのモノなのだ。例えばその先の交差点はまずい。安全だとはとても思えない。スリル満点、いつぶっ殺されるかなんて誰にも分からない。

もちろんこの種の心配は役に立たない。心配せずとも人生はきみが思うようなモノじゃなく、もっと酷い。
コレは延々と続く立ちくらみだ。そのくせ炭火で焼かれた牛や豚の切れ端、焼け爛れ泡だつ肉片に食らいつくのもそう、、、

それがバランスというヤツだ。

火葬場で働く、ソウルミュージックの収集家が僕に言う。 毎日をつみかさねていくのだと。

負け犬め。僕にはそれができないのだ。

惑星のような緩慢さのそのなかで、僕は今すぐ飛んで行きたいのだ。それが問題の核心、つまり僕は、飛ぶことができない。そのうえ行きたい場所なんて一つもない。けれども僕は今すぐどこか飛んで行きたくて、それが問題の、、、

着信。女の子。あるセックス。

人生の悪夢に夢が引きつり、二人は着ているものを脱ぎ棄てる。退路を絶って、もはやこうして跳ぶしかない夜は、傷のある、彼女の太ももの縫合のあとに歯をこすりつけ、白いその肌にグラム単位の雪が降る今。

白痴じみた反復。

困惑したカラスの羽ばたき。

オーバードラッグ、母の抱擁を手放すように、立て続けに花は散る。

いつか深淵が背後に迫るのを感じ、ついにお互いにそそぐ視線をもぎ離し、同時に見やるテーブルの上の粉末を。やり方を教わらずにやれるコト、そのなんととてつもなく危険だろう!

お互いの生殖器官を罵倒しながら、肉のムカつく匂いを吸い、呼び起こされた深刻な絶頂、犬とヤッてるみたいだ!きっと彼女もそう思ってるんだろう。

やがて幼いころの記憶が彼女に叫び声を上げさせる。そのあと彼女は奇妙な痙攣をはじめる。僕は逃げ出して、そのために捕らえられ、警察付きの医者が取調室を訪れる。
いまさっき彼女は死んで(それで?)、もしも自分が逃げ出したりしなければ、彼女は助かったかもしれないと言う。なおも医者は無意味なことを話し続けて、やれ気管が、呼吸が、心臓が、時間が、、

「その時間、君はどこに居たんだね?」

庭で、揺れる草をむしる、しゃがみ込んだ父親の姿。汚れた大きな手。汗のシミ。

背中を向けたまま、骸骨は言う。
毎日をつみかさねていくのだと。

僕にはそれができないんだってば、父さん。


コメント(2)

せつない・・・
途中から頭ん中で主人公が 押尾学に変換された(苦笑)
>>[1]
お塩さんかぁ、、とんだ落とし穴ですが、なんか厨二っぽくていいんじゃないですか?^_^コメントありがとうございます^_^

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