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P子シリーズ2《捨て犬》

P子シリーズ2《捨て犬》 2016年11月07日 20:33
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本文はコメント欄にあります。


P子シリーズ第2弾。

【登場人物】
・マダンテ……私。言葉遣いの悪い漫画家。
・P子……漫画家友達。仕事場によく遊びに来る。
・編集B……社会部の編集。マダンテは漫画以外に政治経済のコラムや生放送も受け持っているのでその担当編集。ちなみに漫画の方は文芸部に編集Aという人物がいるが今回は登場しない。

コメント(2件)

[2]2016年11月07日 20:47
《捨て犬》




「うえぇぇぇ〜〜」
「ど、どうしましたP子さん!」
「ナニ泣いてンだバーカ」
いきなり泣きながら仕事場に飛び込んで来たP子を見て編集Bは驚いて立ち上がった。

「聞いて〜」
「後にしろ。B、いいから座れ」
P子の訴えをあしらい、私は編集Bと打合せを再開させる。
P子はグスグスと鼻をすすりながら奥の部屋へ行った。

「いいんですか?」
「イイんだヨ。す〜ぐ機嫌直っからァ」
「キャハハハハ!」
奥の部屋からP子の笑い声。
録画したアニメを勝手に見て足をバタバタさせている。
「ナ?」

「……。P子さんって不思議な人ですねー」
「彼氏になってやればァ?」
「よして下さい。嫁さんに殺されます」

編集Bは社会部所属。
漫画の仕事は文芸部だから編集BはP子とはあまり繋がりは無い。

「……しかしお二人はいつも仲が良いですよねー」
「P子が勝手になついてるだけだ」
「お二人を主人公にした四コマ漫画でも描いたらどうです?」
「オイ、軽はずみなこと言……チッ」
P子が何やらサラサラと紙に描いている。

「出来た〜!」
その紙をこちらへ持って来る。
「『P子ちゃんとマダンテちゃん』!」
「私が後ろかヨ」
ネームだけは異常に早いP子が早速四コマ漫画を即興で描いて見せる。

「……没だナ」
「……没ですね」
「えー!」
ネームがいくら早くても内容が伴わないのはいつものことだ。

ブツブツ呪いの言葉を呟きながら奥の部屋に引っ込んだP子だったが、暫くしてまた声をかけてきた。
「ねー、お腹すいたー」
「うるせぇ黙れ」
「今日のお昼なに食べるー?」
「テメェで決めろ」
「じゃあさーじゃあさー」
「なンだヨ」
「私がなに食べてる姿が見たいー?」
「空気」
「えー」
「空気」
「ま、まぁまぁお二人とも。僕がそこの弁当屋で何か買ってきますよ」
「南蛮スペシャル」
「幕の内デラックス」
「はは……即答ですね。ひょっとして僕ハメられたのかな……」



弁当を食べ、打合せも終わり、編集Bは帰って行った。
テーブルの上を片付けていると、奥の部屋のP子がソファの背から私をジッと見ている。

その目はさながら捨て犬のソレだ。

卑怯だナ。
と私は思う。
長い間待ち続け期待に満ちた目だ。

そんな目をされたら黙って通り過ぎることなど出来ない。

私は深くため息をついてから言った。

「で、ナニ泣いてたん?」
捨て犬は目を輝かせ尻尾を振った。





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