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【第25話】ラストダンジョン

【第25話】ラストダンジョン 2016年10月30日 10:56
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いよいよ冒険も大詰めだ。
恐らくこの辺りに最後のボスが居るはずだ。

勇者に合流して魔界の帝王だかなんだか
知らないが、とにかくそいつを倒せば
中二界層には平和が蘇る。
今は、とにかく先に進もう。
ゴンベエは思った。

ここまで来て一番驚いた事は
なんと、このダンジョンに賢者サザビーが
いたという事だ。

もちろんここに敵のボスが居る事を
知っていてやって来たのだろう。

しかし、どうやってここまで
辿りついたのだろうか。

いつも冷静なジャンヌも流石に
それには驚いていた。

思い返してみれば賢者リンクスも
相当に信じがたい存在だ。

二人とも魔神も使わず、
強敵がいようとお構いなしで
移動している。

彼らこそ実は勇者なのだろうか。
でも、それは無いだろう。

伝説や神話などでは時々、
勇者を導いたり試練を与えたりして
使命に気づかせたり修行させたりする存在がいる。

自覚の有無はわからないが、この賢者たちは
その手の役割を担ったいる存在なのかもしれない。
しかしそれほどまでに強いのなら使命を与えるとか
導くとかではなく、共に闘えば良いのに。
とはいえ、仮にどれほど強かろうが弱かろうが
人と言うものは自分が望まない事はしないものだ。
誰かに強制でもされない限り。

サザビーに話を聞いて見ると、勇者は
最後の戦いに向かったようだ。

サザビーの立っている場所のすぐそばに大きな岩が
割れた残骸が散らばっていた。
そして、よく見ると、そこに地下通路に通じる階段があった。

勇者は、その先にいる。
自分たちも、もう後戻りする気は無い。
ゴンベエ、ジャンヌは改めて覚悟を決めて階段を下った。

ラストダンジョン。そう遠くないところで、今頃勇者は
最後の敵と激戦を繰り広げているかもしれない。
とにかく急がなければ。

しばらく進むとゴゴゴという音と共に地響きが聞こえた。

「これは…!?」

「最後の戦いは既に始まっている…ということですね」

「あれ?何か変だ。ジャンヌ、違和感はないか?」

ゴンベエは不吉な予感がした。

「そういえば。勇者はきっとドアクダーもしくは、それに類する者と
戦っているはずです。でも、それにしては魔界の者、敵魔神の数が
少ない気がします…」

「まさか、魔界の者を一か所に集めて、勇者に全軍で総攻撃を
かけるつもりじゃ…」

勇者とボスが必ずしも一騎打ちをしているとは限らない。
これほどの広いダンジョンに強い敵魔神がたくさんいるのだ。
温かく戦いを見守っているはずがない。
きっと玉座に勇者が辿りついた事を知った誰かが援軍を呼びに行って
対策を練っているに違いない。

「…そのまさかのようです。さっきから大きくなりつつある地響きは
勇者の戦いの音だけではありません!あっ…あそこ!!」

ジャンヌは叫んだ。
魔界の者の大群が一気に押し寄せて来ている。
勇者が今戦っている相手がどれだけの者なのかは想像もつかないが、
今、総攻撃をかけて来ている魔界の者たちが勇者の元に辿りついてしまっては
恐らく勝ち目はない。
そしてそれ以前に、自分たちにも退路は無い。

「結局、最後まで勇者に会う事は出来なかったな…。
ジャンヌ!オレたちは、ここで魔界の者たちを足止めしよう!
せめて、勇者には思う存分ボスと戦って貰うじゃないか!」

ゴンベエは叫んだ。

「わかりました!私たちはここで戦いましょう!!」

ジャンヌも叫んだ。

魔界の者たちの総攻撃は言葉では言い表せるレベルでは無かった。
流石はラストダンジョン。いずれの敵も強敵だ。
そして、ものすごい数だ。
息を吸う暇もないくらいの攻防が続く。
倒しても倒してもキリがない。
ジャンヌもゴンベエもお互いを庇っている暇もない。
とにかく狂戦士のように戦うだけだ。

サードガン、ブリキンサムライ、ジャクローグリーン、
ジャクローチーフ、キングアイアン、ダイエイリアン、
ヘルサンダー、ワープバンパイア…。

滅多にお目にかかれないような魔界の中でも特に強い部類であろう者たちが
容赦なく襲って来る。

自分たちが勇者の戦いを邪魔させないように必死で戦っているのと同様に
魔界の者たちも一刻も早く勇者を倒さなければならない。
ゴンベエたちに足止めされている場合では無いだけに焦りも感じる。

勇者は果たして優勢だろうか。そんな事さえ考えている余裕はなかった。
蟲没跋も、鶏没跋も、損傷が激しく、このまま戦い続けるのは難しい。

サードガンの放ったミサイルが蟲没跋の方に向かって来る。
今からでは確実に避けられない。ゴンベエは死を覚悟した。
最後に思い浮かんだのはジャンヌの笑顔だった。

大きな爆発が起こった。そして魔界の者たちの歓喜の叫びが聞こえた。
行く手を阻む邪魔な存在をしとめたのだ。嬉しくて叫んでいるのだろう。

だが、ゴンベエの意識は消えない。
意識だけ残して死んでしまったのだろうか。

否。爆発の煙幕が薄れて来ると、自分はまだ生きている事を理解した。
目の前で倒れているのは鶏没跋だった。

やられたのは自分ではなくジャンヌだった。
ジャンヌは爆発の直前、自ら盾になってゴンベエを守ったのだ。

「ジャンヌ!ジャンヌ!おい、ジャンヌ!」

ゴンベエは思いきりジャンヌの名を叫んだ。
しかし、返事は無かった。

だが、ゴンベエに悲しんでいる時間は与えられなかった。
ジャンヌが倒れた今、ゴンベエは最後の標的なのだ。
かなりの数を倒したはずではあるが、それでも敵はまだ複数残っている。

目がかすんで来た。
音も聞こえなくなって来た。
意識が、薄れて来た。
もはや恐怖もない。

魔界の者が最後の攻撃を仕掛けて来だ。
だが、それすらもわからない。
ゴンベエの意識が消えた。

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