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半蔵門かきもの倶楽部コミュの第31回コヤンイ作『白い女』

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コミュ内全体

太陽がギラつく白昼のことだった。
紙のように白い肌をした若い女が電車の中に立っていた。
その前には若い母親が小さな娘をひざにのせて座っていた。
母親は疲れているのかうとうとと居眠りをしている。
ひざの上の娘は顔を上げて大きな目をパッチリ開き前に立つ女の顔をまじまじと見つめていた。
女はまっすぐな黒髪を背中の中ほどまで伸ばし黒のノースリーブのワンピースを着て
スカートはちょうど膝が隠れるほどの長さだった。
足といい腕といい肩といい肌の見える箇所はどこも同じように白かった。
どこを見ても黒子一つ染み一つ傷一つ見当たらなかった。
まるで現実の中に絵画が紛れ込んだような光景に見えた。
厚みのある紅いくちびるは白い顔の中から華がひらくように盛り上がって
かすかに開いているさまは金魚の口のように見えた。
女はまっすぐに前を向き窓の外を流れる風景を眺めているようにもなにも見ていないようにも思えた。
もうすぐ次の駅に着くとアナウンスが流れた。
女はおもむろに首をかすかにかたむけ見上げる女の子と目を合わした。
女は腰を曲げ顔をゆっくりと女の子に近づけると目を合わしたまま口を大きく開けた。
そのさまはアーンと言っているように見えた。
やがて駅に着きドアが開いた。
女の子は開かれた女の口の中になにかを見つけたのか大きな目をさらに大きく見開いた。
女はスルリと人々の間をすり抜けて開いたドアから外に出て行った。
女がいなくなり電車のドアが閉まり再び動き始めたころ女の子の顔がグニャリと歪んで
大きな声で泣き出した。
驚いた母親が居眠りから目覚めたが娘がなぜ急に泣き出したのか
まるでわからなかった。


コメント(7)

>>[1]
まめやさんの妄想がどんなのか知りたいです。
女に食べられちゃう、ていうのは考えなかった。
私も食べられてしまうのを想像しました。
いつの間にかいなくなって、神隠し…みたいな。

「まるで現実の中に絵画が紛れ込んだような光景」
とても素敵な表現ですね。
>>[003]
神隠し、千と千尋みたいな?だとすると白い女はカオナシかなぁ
>>[4]

千と千尋は、いなくなって(と言うか迷い混んで?)から続きがあるけど
これは行方不明のまま迷宮入り、未解決事件を想像しました。
>>[5]
実際神隠し、というか未解決の子供の失踪事件てありますよね。
絶対人間が関与してると思う。やはり人間が一番怖い。
妖怪の世界に連れていかれた方がまだその子にとって救いがあるかも。

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