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西岡の雑誌図書館コミュの「偽陽性で崩壊?コロナ対策を誤らせた『文言』」(「ドクターZは知っている」(週刊現代・2021年6月5日号)71ページ)

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 豪州では。本人が少しでも気になる症状があったら、原則無料で迅速にPCR検査を受けられる。
 他方、日本政府は感染症対策のための検査拡大に消極的で、国民に対する定期的なPCR検査は行わない方針を貫いてきた。
 この方針に決定的な影響を与えたのが、昨年4月頃、厚生労働省の幹部が与党議員などに配布した資料の中の文言だ。
<コロナウィルス感染症に罹っていないか不安に思っている人が多いため、無症状を含め広く希望者にはPCR検査を受けられるようにすべきではないかという意見がある。しかしながら、PCR検査が100%の感度・特異性(注:「特異性」は後述する「特異度」の間違いだと思われる)を持たない以上、広範な検査の実施には問題がある>
 この資料では、人口100万人の都市で市民全体にPCR検査を行うと、
<実際は陰性にもかかわらず検査で陽性と判断されてしまう者(が)9900人>とし、<実際には不要なのに9900人が医療機関を受診→医療崩壊の危険>と説明する。
 つまり、偽陽性が出れば医療がパンクするので、検査数は増やさないほうがいい、というわけだ。
 だが、この記述は真っ赤なウソである。まず、偽陽性とは「本当は新型コロナウィルスに感染していないとき、検査で陽性と出てしまうこと」を指し、検査の精度を表すには「特異度」という別の指標を用いる。
 特異度とは「新型コロナウィルスに感染していないとき、検査で正しく陰性と出る割合」のことをいい、一般に「特異度=1−偽陽性の割合」という関係が成立する。
 検体汚染などのヒューマン・エラーがない限り、PCR検査の特異度はおおむね100%(偽陽性は概ねゼロ)である。
 この証左となるのが、中国の武漢市の事例だ。同市の感染は一時的に収束していたが、’20年5月9〜10日、約5週間ぶりに新たな感染者が見つかったのを機に、19日間で全市民の検査を実施した。
 結果は約990万人のうち、症状のある感染者はゼロ、無症状感染者が300人であった。「特異度=1−偽陽性の割合」という先ほどの関係から考えると、無症状感染者全員が偽陽性と仮定しても、偽陽性の割合は0.0031%以下。つまり、PCR検査の特異度は99.9969%以上の高い確度であり、偽陽性が原因で医療体制が崩壊するなどあり得ないのだ。
 実態とは違う説明を弄し、国民への皆検査を行わなかった日本政府を、後世の人々はどう評価するだろうか。

(「偽陽性で崩壊?コロナ対策を誤らせた『文言』」(「ドクターZは知っている」(週刊現代・2021年6月5日号)71ページより)
https://www.amazon.co.jp/%E9%80%B1%E5%88%8A%E7%8F%BE%E4%BB%A3-2021%E5%B9%B4-%E5%8F%B7-%E9%9B%91%E8%AA%8C/dp/B09559NVGN/ref=tmm_other_meta_binding_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=1622893474&sr=1-1

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 同じ島国もかかわらず、なぜこれほどの差がついたのか。日本とオーストラリアの新型コロナウィルス感染症対策だ。
 豪州は、昨年一時的に感染者数が増加したものの、徹底的な対策を施しウィルスの封じ込めに成功。現在は、新規感染者数が1ケタの日も多い。
 現地に住む筆者の友人によれば、人々はマスクをせず飲食店も通常通り開いていて、街は活況を取り戻しているという。
 一向に収束できず、昨年1年で調査開始以来最悪の780件もの飲食店が倒産に追い込まれた日本とは大違いだ。
 両国の明暗を分けたのは、政府の戦略の差に他ならない。そもそも、感染症対策の基本は徹底的な検査と隔離だ。
 豪州では。本人が少しでも気になる症状があったら、原則無料で迅速にPCR検査を受けられる。
 他方、日本政府は感染症対策のための検査拡大に消極的で、国民に対する定期的なPCR検査は行わない方針を貫いてきた。
 この方針に決定的な影響を与えたのが、昨年4月頃、厚生労働省の幹部が与党議員などに配布した資料の中の文言だ。
<コロナウィルス感染症に罹っていないか不安に思っている人が多いため、無症状を含め広く希望者にはPCR検査を受けられるようにすべきではないかという意見がある。しかしながら、PCR検査が100%の感度・特異性(注:「特異性」は後述する「特異度」の間違いだと思われる)を持たない以上、広範な検査の実施には問題がある>
 この資料では、人口100万人の都市で市民全体にPCR検査を行うと、
<実際は陰性にもかかわらず検査で陽性と判断されてしまう者(が)9900人>とし、<実際には不要なのに9900人が医療機関を受診→医療崩壊の危険>と説明する。
 つまり、偽陽性が出れば医療がパンクするので、検査数は増やさないほうがいい、というわけだ。
 だが、この記述は真っ赤なウソである。まず、偽陽性とは「本当は新型コロナウィルスに感染していないとき、検査で陽性と出てしまうこと」を指し、検査の精度を表すには「特異度」という別の指標を用いる。
 特異度とは「新型コロナウィルスに感染していないとき、検査で正しく陰性と出る割合」のことをいい、一般に「特異度=1−偽陽性の割合」という関係が成立する。
 検体汚染などのヒューマン・エラーがない限り、PCR検査の特異度はおおむね100%(偽陽性は概ねゼロ)である。
 この証左となるのが、中国の武漢市の事例だ。同市の感染は一時的に収束していたが、’20年5月9〜10日、約5週間ぶりに新たな感染者が見つかったのを機に、19日間で全市民の検査を実施した。
 結果は約990万人のうち、症状のある感染者はゼロ、無症状感染者が300人であった。「特異度=1−偽陽性の割合」という先ほどの関係から考えると、無症状感染者全員が偽陽性と仮定しても、偽陽性の割合は0.0031%以下。つまり、PCR検査の特異度は99.9969%以上の高い確度であり、偽陽性が原因で医療体制が崩壊するなどあり得ないのだ。
 実態とは違う説明を弄し、国民への皆検査を行わなかった日本政府を、後世の人々はどう評価するだろうか。

(「偽陽性で崩壊?コロナ対策を誤らせた『文言』」全文(「ドクターZは知っている」(週刊現代・2021年6月5日号)71ページ)
https://www.amazon.co.jp/%E9%80%B1%E5%88%8A%E7%8F%BE%E4%BB%A3-2021%E5%B9%B4-%E5%8F%B7-%E9%9B%91%E8%AA%8C/dp/B09559NVGN/ref=tmm_other_meta_binding_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=1622893474&sr=1-1

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