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テニプリファンタジー小説コミュの(67章)最終章(前編)(テニプリファンタジー)「別れの時」

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コミュ内全体

(別れの時)

跡部は自分に響く心音を聞きながら、何か暖かくて柔らかく、ハーブの様な匂いがした物の上にいた。
形からすると羽毛の毛布羽毛のベッドのサンドイッチされているような感覚だった。
とても気持ちよく、気づこうとしている自分を布団が眠りへと彼はいざなう。
「柔らかい・・・前にも・・・こんな・・・う・・・だめだ。頭がハッキリしない。もう少しだけこうしていたい。皆何をしているんだ?」
その頃外にいた皆は、機械を見ながら跡部が起きるのを待っていた。
一応治癒は成功したとはいえ、完全回復には4日を有すると言われているのだ。
「跡部さん・・・起きますよね」
「心配か?鳳」
「当たり前ですよ。もしも、これで起きなかったらって思うと不安で・・・」
「大丈夫だよ。ここの奴らとおれが協力して、跡部を治したんだ。自信持てよ」
「せやけど、なんや顔色悪いでなんか真っ青ちゅうか、血足りてへんのと・・・」
「え?、あ、ホントだ。おい、どうだ?」
「だめです。ほとんどの血が足りなくて・・・せめてA型の血があれば、助けられるんですが・・・」
「!!」

その時、侑士と菊丸は、決意した。
「あの、俺達じゃダメですか?」
「え?君たちが?」
「俺も菊丸もA型や。せやから俺等の血を使ってくれ」
「大丈夫。俺、体力だけは自信あるから」
「いやそういう意味じゃ・・・」
「俺等は中3や。やっても問題はあらへんはずやで」
「・・・わかった。君達の血を使わせてもらおう」
「では、すぐにこちらへ」

そして、侑士と菊丸の血で跡部の治療が始まった。

彼らの血が混ざって、それが効いたのか、青かった顔色が普通に戻りだし、皆は喜んだ。

だが、それもつかの間だった。

そう。ここまで来て、もう一つの大事な仕事が残っている。

それは、精霊を他の物に移し、クオーは本来の仲間の元に返さねばならないのだ。

まず、決めたのブン太だった。
この医療施設で働かないかと聞かれた時、彼は首を振り、こう言った。
「話はありがたいんだけどな、悪いがそれは却下だ」
それに、若手の女医カミヤが聞く。
「どうして?あなたの腕があれば、何万もの人間が救えるのよ?この世界は、貧困の差が激しくて、どんどん死者が増えてるの。それで、あなたがいれば、あなたは治癒の精霊と契約を結んでいるのでしょ?だったら・・・」
「カミヤ先生。悪いけど、俺には、テニスがあるんだ。俺にはやっぱりこっちの方が似合ってる。それに、俺等はずっとこの世界に居られるわけじゃねえ。跡部が治ったら、すぐに帰らねえと行けねえんだ。だから先生・・・」
と、ブン太は左手を出し、そこからオレンジ色にキラキラ光る宝石を呼び出した。
「これ、受け取ってくれい」
「え?・・・私?」
「あんた、言ってたそうじゃねえか、いつか、世界中の人を救える人になりたいって」
「え・・・ええ」
「この力があれば、それも可能だ。薬だって作れるぜ。だから、この力は先生にやるよ」
と、ブン太の手を離れた光は、カミヤ女医に渡り、やがて手の中に納まると、その彼女を取り巻くようにブン太の服と似たような姿になった。
「これで、契約成立だろい」
「あなた・・・ありがとう」
一瞬涙が出そうなのを必死に我慢するカミヤだった。

そして、もう一つの別れがあった。湖面がとても綺麗で、魚が泳いでいるのが見えた。
侑士とこの研究所で世話になっているカード使いの少女ルミヤがいた。歳は13歳位。ブロンドのロングヘアーに青い瞳を持ち白い肌を持つ、オレンジ色のワンピースを着て、オレンジのブーツを履いていた。彼をここへ誘ったのは彼女の方だった。
「ええとこやな。ここ」
「ええ」
「そういうたら自分、これからどうするんや」
「私は、私はカード占いしかできないけど、確かカードを使って戦う事もできるって言われたの魔力があるって」
「よかったわ」
「え?」
「自分やろ?カードの力を試す為にここに呼び出したんは」
「え?」
「その顔はホンマに気づいてなかったみたいやな」
「そっちもカードを、何枚かあるんやろ」
「え、ええ」
「なら、これはお嬢ちゃんにあげるわ」
「え?」
侑士はそう言って、本を出すと彼女の持っていた本と合体しさらに侑士が持っていた水の力が加わった。
「侑士さんいつから気づいていたの?私が水の精霊の生を受けていた事」
「この研究所についた時や。お嬢ちゃんから似たような感じがしてな。ま、その時は気づかんかったけど。今初めて気づいたんや。だから呼ばれた時、あ、こらあたりやなって思ったわ」
「侑士さん・・・」
といきなりルミヤがキスをする。だが、驚かず侑士はそれを受け入れた。これで、自分ももうただの人間に戻ったと思ったからだ。

そして、弦一郎は、アルカラークの手下で、エルガーというエルフ系だが肌色を持つ男と、火山島の近くまでやって来た。
「ここだな」
「ああ。お〜お〜集まってる集まってるこりゃ近いぞ〜あんたも見てみな」
とエルガーから双眼鏡を受け取った弦一郎はそこを見ると、クオーの仲間がものすごい数で飛んでいた。もうカップルが成立しているのもいれば、メスをめぐって争っている奴もいる。
「今ですぜダンナ」
「ああ。クオー」
弦一郎の声と共にクオーが姿を現した。
既に顔は仲間達の方を向いている。
「行け!そして自分の子孫を残す為の相手を見つけて来い」
「クオー!」
クオーは飛び立ち中に入った。もうこうなると、普通の人間にはわからないが、
弦一郎とエルガーにははっきりと場所が分かっていた。
そして、クオーは一匹で飛んでいるピンクの仲間を見つけた。
「クオー」
「クー?」
「クオー」
クオーは何回も優しげな声を出し、メスの周りを旋回する。
求愛のダンスだ。
クオーは分かっているのだ。
今まで人間達と多くかかわってきたクオーだが、本能が教えてくれた。
どうすればいいかを。
そして、クオーは丈夫な背びれを見せてアピールすると、ピンクのドラゴンが興味を持ったのか一緒になってくるくる回る。求愛OKのダンスだ。
ついにカップルが誕生した。

その時下から真っ黒いドラゴンが現れて、二人の間に割って入ると、クオーにものすごい熱線を放って来た。
だが、クオーはこれまでの経験でどうすればいいか知っている。だからそう簡単にはいかなかった。黒いドラゴンも自分の子孫を残す為に必死なのだ。
だが、クオーも同じだ。人間に育てられて、一緒に頑張ってきた弦一郎がいた。
その為にも、この戦いは、負けられない!
黒いドラゴンはクオーの首に噛みついた。
「クオー―――!!!」
「ぐあ!クオーお前のお前の力を見せてやれー!」
それと同時にクオーの力が上がっていく。
突然の事に黒いドラゴンは口を放した。
クオーは炎に包まれた。
こうなると、黒いドラゴンに勝ち目はない。
「動く事雷帝のごとし」
遠くにいる弦一郎の声を聞いたクオーはドラゴンに突っ込み岩壁に叩きつけられたドラゴンは、ついに逃げ出した。

ずっとその様子を見ていたメスは、再度求愛OKのダンスを踊る。
夕日が沈むころ立派な彼女を連れて、クオーは弦一郎と向かい合った。
これでお別れになる。
そう思うと、今までの思い出が頭の中を駆け巡る。
「クオー」
「クー」
クオーは弦一郎と最後の別れを惜しむかの様に彼を抱いた。
「兄ちゃんそろそろ・・・」
「わかっている」
「クオーの事よろしく頼む」
「クー!」
そしてメスが上昇するとクオーも上昇して、別れを振り切るかのように飛んで行った。
「行ってしまいやしたね」
「いや、クオーはずっといる・・・俺と共に」
弦一郎が出したのは、分かれる前に写真撮っておこうよと菊丸の提案で撮った物だ
これからはクオーと別れた弦一郎はまた1つ大きな成長を遂げた。

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