ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見コミュの【孫崎享のつぶやき】 随想57 写真と俳句(芥川龍之介の「萱草も 咲いたばつてん 別れかな」等)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2021-07-19 07:40


私は今、次の運動プログラムを持っている。朝千鳥ヶ淵緑道を通り、靖国通りに出て、千代田区役所前から清水門をくぐり、北の丸公園を出て、代官通りを経、千鳥ヶ淵交差点に帰ってくる。夜は千鳥ヶ淵緑道から靖国通りの武道館前まで往復のジョギングする。もっともこれは、私のベストの運動コースではない。私は長年、皇居一周を走っていたが、両足の親指の付け根が、多分疲労であろう、真っ赤に腫れ、その内、痛風のごとく足の甲全体が膨れ上がる症状に見舞われて運動量を減らさざるをえず、今のプログラムとなった。だが、虎視眈々とこのプログラムを放棄して皇居一周に戻るのを狙っている。ただ足のあちらこちらに故障が出て、現状にあまんじている。
 でも、このプログラムが嫌いなわけではない。皇居一周のジョギングはひたすら走るのに専念する。だがここでは草花をみたり、北の丸公園の自然を堪能したりしている。
 私は最近、ソ連時代の作家パウストフスキーの本を読んで、彼がロシアの自然を愛でているのに出会った。彼の本を通じて、「癒し」の画家イサーク・レヴィタンの絵を知った。幸いインターネットの時代では、彼の作品をインターネットでみることができる。「春の水」「永遠の静寂の上に」、「静かな住処」等がある。これらを眺めているうちに、自分が如何に自然との接点を失っているかに気づいた。
 そして散歩の間は出来るだけ自然と接するように努めた。その中で、タイサンボクの白い大きい花に出会った。ウィキペディアは「花の直径は12 - 15cmと大きな盃形で、高い梢に上向きに乳黄白色の花が咲き、咲きはじめに強い芳香を放つ」と書いている。この大きい白い花を見た。あまりに立派だったので、スマホで写真にとり、それをツイッターで流した。
 私はツイッターで主に日本の政治・外交について発信しているが、政権の腐敗と共に、批判のツイッターが増える。何か日々、悪事の中に染まっていくような気がしていた。こうした中で、散歩中に見つけた草花の写真をツイッターで発信するのは、救われる思いだ。
 その内、娑羅双樹の花を見た。そして、一斉に花の散った跡を見た。平家物語の有名な出だし、「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ」の娑羅双樹とはこの花であったのか、そしてこの花の落ち方を見れば、「盛者必衰の理をあらはす」と感ずるのも極めて自然であろうと感じた。
 ここから、散歩で花を探す、その花を歌う短歌や俳句を探すのが日課になり、この作業は私の日々の活動で最も充実した時間となったのである。
 花の像を見ながら短歌や俳句を見る。
 芥川龍之介の「萱草も 咲いたばつてん 別れかな」は芥川のイメージと異なるのがいい。立ち葵の白い花を見て正岡子規の「「来年や 葵さいても あはれまじ」がいいと思ったがリツイートは少なかった。暗い句は嫌なのだろう。山口青邨の「浜木綿は さそふ繊月 わが庭に」も好きだ。 花の写真を撮り、俳句を探す、私に新しい楽しみが増えた。

コメント(4)

いいご趣味ですね。私も、ノルデイックウオーキングしながら、花を愛で、名前を調べ、時々、俳句を詠んで投稿してます。
>>[1]

すーちゃんさんもあじわいのあるご趣味ですね。
>>[2]

ありがとうございます。年寄りの冷や水、です。
>>[3]

お世辞ではありません、ほんとにいいなあ、と感じました。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見 更新情報

孫崎亨・広原盛明・色平哲郎達見のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング