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詩(破壊と創造の現場から)コミュの資材置き場

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コメント(30)

禿げ散らかした潔癖症が
穴をあけた岩の
その隙間には
茎と葉のないひまわりが
無意味なまま空に伸び
伸びきったところで
根のないことに気付き
そして
気球となって
宇宙に出て行く
これは春から縁起のいい門出だ
宇宙から見れば
地球だって
禿げ散らかした神経症だ
冬の前後

冬には始まりと終わりがある
その度に右往左往
右から厚着を出して左から薄着を出す
上から毛布を出して下から布団
天空も忙しいのか
雨も雪も風も雷も右往左往
天も地も忙しいから
体調も右往左往で
眠たがるやら
寒がるやら暑がるやら
忙しいのに
体調が悪いもんだから
やる気がない
だらだらと生活が継続したかと思えば
ウイルスやらが
大暴れする
冬が終わらなければ
冬が始まらなければ
人は静かに生きられるのに
天は静かに微笑み続けるのだろうに
いかれた肺と
重くなり過ぎた身体を
引きずって
別の季節に
退屈から逃れるために
混乱と混沌の季節に出かける
薄着をするにはまだ早い
編み棒を持った男が
音を立てて蜜柑を食べる
私は不快で仕方ない

音がするまで膨らませた膀胱で
私は戦う

細い糸を食べる女が
だらしなく笑っていても
この問題を解かなければならない

 音がなる
 言葉が溶ける
 空気と水に
 溶けてゆく

嘘を粘膜で包むから
止血しても意味がない
姿勢を正して喉を切る

   袋にお入れしましょうか
   すみませんがお願いします

 音がなる
 溶けた言葉で
 空気が濁る
 水が腐る

レジ袋の中の私の頭部
割り箸は一膳

壊れる前に

まずは肺だ
肺を取り出して真水で洗いたい
心臓は複雑そうなので止め
腸は面倒そうなので止める
胃はもう徹底的に洗いたい
洗濯機が使えるならそれでもいい
その他の臓器のことは知らない
とにかく肺だ
肺さえ洗えば若返るのだ
思うように空気が吸えないから
肌も衰える
筋肉も弱くなる
何より気力が失われるのだ
エアコンのフィルターも
掃除機の袋も
洗ったり交換したりする
肺にも必要なのだ
洗剤はいらない
ただ
取り出して
じゃぶじゃぶと勢いよく洗えばいい
それだけで
きっと
人生は明るいものになる
問題は取り出し方だ
それを一晩中考えた
17歳の幻想に

17歳の幻想に取り憑かれている
可愛い洋服を翻し、並みいる男どもをかどわかし
ベールの向こうに、幸せな未来を垣間見る
女の子なら、誰しも一度は夢見ただろう
夢を叶えられないまま、生きてきてしまったからか
全身の細胞に刻まれた、性を止めどなく中和して
ねじれた身体と心のままに
17歳の幻想に取り憑かれている

17歳の幻想は執拗だ
低空にたなびく雨雲のように、常久しく魂を抑圧する
イタリアの片翼の天使が空を見上げ、遥か彼方を見つめている
いつしか私はイタリアの天使となり、傷ついた身体に舌を這わせ
果てしない虚空に、叶わない想いを駆け巡らせる
地の底から立ち昇る、死への甘美な誘いを受けながら
仲間がつらなり旅立つ空を、羽ばたこうと今日も跳ぶ
夢見る空はいつの日か、遠くの絵画の空となり
周囲に羨望を撒き散らす
17歳の幻想は貪欲だ

17歳の幻想は狡猾だ
まだいいよ、まだいけると、鏡の中の自分を騙す
騙していると知りながら、騙されていないと生きていけない
いつしか私はイタリアの天使となり、傷ついた身体に舌を這わせ
傷つき羽散らす姿に、エクスタシーを感じている
舌に感じる血の味に、死への甘美な誘いを受けながら
仲間がつらなり旅立つ空を、今日も生きようと仰ぎ見る
そんな自分に酔いながら、酔いから醒める切なさが
たまらなく愛おしい
身を切る風に身を任せ
身を切る風を聴きながら
幻想が醒める日を待ち焦がれ
幻想が醒める日に怯えている
17歳の幻想は果てしない
葛藤

 おばあさまがまだ幼かった頃、バナナより優れたイチジクがいたことを世界は知った
 おばあさまがお嫁さんになった頃、白痴のバナナと勤勉なイチジクがマンゴーを生み出した
 イジククは必死に籠目の歌を唱え、中央でマンゴーが赤く熟していく
 冬の訪れを予感しなければ、おばあさまは四つに割れることもなかっただろう
 マンゴーはどうやって未来を作ればよかったのか
 世界が南国であれば、使命への裏切りを恐ることもなかった
 道を外れたマンゴーが新たな道を生み出す時、我々は初めて神に背くだろう
 熟しすぎた肉体が割ることなく朽ちて腐っていく
 腐った肉体が土に還ることは二度と無い
彼方へ

手紙さえ書けるようになれば
難しい漢字を匠に使い
奇抜な表現と
少しのユーモアで感情を文字にこめれば
そうすれば
人は平等になると信じていた。

手紙が書けるようになりさえすれば
育ちの悪さや貧しさや
容姿の悪さや
運動や勉強や音楽ができないことも
無関係で
人は平等になるのだと信じていた。

彼方へ届けばいい
気持ちが届けばいい
それだけでいい
文字が書ければ男はいい
きっといい
だから手紙を書いて心をこめた。

彼方の女は蔑みの目
彼方の女はイヤミな笑み
手紙など読まず
捨てるかわりに燃やして
手紙は彼方の空に
思いは汚い炭になってシミに。

手紙など書けなくたっていい
どうせ人生は生まれついての不平等で
文字が世界を変えたりもせず
気持ちが彼方へ届くこもなく
汚い男は
便所の床に寝転んでいるだけ。

手紙の代わりに落書きしよう
便所に落書きしよう
壁に書くのは迷惑なので
思考を妄想に載せて彼方に書こう
どうせ
人生は便所の床掃除なんだから。
男の価値

三本あるとか
一本でびよんびよんとか
ふさふさのサラサラとか
肩まで伸ばすとか
就職が決まって切るとか
いろいろ言うけど
髪の毛の数や形で
頭の固さが分かるはずもない
瓦を割ったり
レスラーの額を割ったり
厚い氷を割ったり
レンガを割ったりして
男の価値は決まるんだ
頭が固いとバカにされ
頭だけで身がともないとか
頭でっかち尻穴小さいとか
頭数に誘われるだけとか
そんなこと気にしなくていい
男の価値は頭の固さだ
瓦割ってレンガ砕いて
髪の毛抜けて
ビール瓶を割れば
男の価値は上がるんだ
尊敬だってされるんだ
いつか角だって生えるんだ
男だったら鍛えよう
頭鍛えて
鉄棒を頭で曲げてやれ
髪なんか要らない
いつか角が生えてくるんだから
ボタン

右から三番目のボタンを押してください。それが雨のボタンです。その上の列が地域のボタンです。一番左の少し大きな青いボタンは地球全土です。それを押した後で、下の列の左から七番目のボタンを押したりしてはいけません。左から七番目のボタンは地球破滅のボタンです。左から七番目は右から四番目です。間違えないようにしてください。雨は朱色で雪は橙で破滅は赤ですから分かりやすいと思います。その下の列のボタンは押さないでください。それは地球にぶつける惑星のボタンですから。そうです。上から四列目で下から七列目のボタンです。間違って押すと地球に惑星が衝突します。いったいボタンはいくつあるのかって、そんなことは神のみぞ知るです。
【前回の一行連作詩】

暑い夏の日にカブトムシが死んだ
死骸は赤を背負った妹が埋めた
やがて暗黒の闇からアメジストの華が咲き
薄紫色のガラスの向こうに闇が明ける
ガラスの色が変わる瞬間を、私は待っている
粉々に割れた破片が足の裏に突き刺さる
欠片は胸を裂く
裂け目からなにかが出た
それを僕は、間に挟んでみんなが見えるように
ひょいと隠す
それが手鞠歌というものだから
それは樹液に残ったカブトムシの足のように
それは夜風に漂う祭りの匂いのように
冷えた鼻腔を撫でる昔話
昔話の登場人物の、後を追う
たとえ、たどり着けなくても
僕は絶望の淵を歩く
ドロドロの道を歩きながら沈んでいく
あー、福一の夏
ぱっとひらいて散るも夜
猛暑の後で

夏は容赦なくやって来る
夏を謳歌する生き物を殺すほどの
灼熱を持ってやって来る
ランドセルが溶け
カブトムシが死に
宝石のような暑さが都市を破壊し
都会暮らしの欲が田舎に刺さる
貫く
カブトムシさえ生きられない
セミも鳴かない
幼い頃に無くした帽子
心臓の切れ目から顔を出し
あわてて心にもどる
殻をかぶる
人がいたことが民話となって
深海魚がそれを筆記する
それこそが僕の望む幸福だった
しかし
赤いランドセルの妹はもういない
遠い日の夏休み
夏はいつもの暑さで今年もやって来た
僕は売春婦のおっぱいに
一滴の汗を落とす
刺さっているのは
妹が好きだった歌ひとつ
 僕にはかつて妹がいた。
 僕がもうずっと幼い時だ。
 その日妹は、買ってもらったばかりのランドセルを背負って夏の庭を駆け回っていた。
「にぃ、うちもカブトムシばほしか。」
「ひげん。カブトムシは男のもんやけ。」
 妹の顔がくしゃりと歪んだ。
 何かが刺さって、じんわりと広がる。
 僕は少し前に解剖をした魚の心臓を思い出した。
 それにとどめを刺したのは、隣の席の女の子だった。
 僕は傷つきやすい幼い感情を、そっと隠したふりをした。
 大人は利口だから、そんな僕の秘密を見つけて、きっと快く思うだろう。
 その日妹は消えて、その二日後に残りもぜんぶ消滅した。
 利口な大人は僕のはみ出した感情を快く思ったことだろう。
 その夏、僕が捕まえたカブトムシも死んだ。
 どこからか花火の音が聞こえてくる。
 火薬のにおいが僕を優しくする。
 
             開いて、消えて、
             あー、 
             死にたかばい。
隠せ、みんなに見えるように
隠せ、みんなが、見ることが、出来るように

アメジストの華は目を潰すから
胸の奥には毒が満ちているから
祭りは誰をも狂わせるから

闇で隠せ
乳房で覆え
夜風で遮れ

カブトムシの死は、残酷すぎるから。
足だけが見えれば、それでいい。
それだけで、たくさんだ。


灰色が許せない
暗闇は怖いし
太陽は眩しすぎる
夜道を掻き毟る
私はまぶだがないから
夢で家族と出会う
六本目の指が君に届いたら
君のペニスは誰かの紅唇の中
私の中は伽藍堂だから
ガバガバで気持ち良くないよね、って
私はこのみちゃんじゃないし
注ぎ込んで欲しいのは白いのじゃない
夜明けのコーヒーに
砂糖とミルクをいれて
浸したティッシュで
私を塞ぐ
そんなわたしのなかみ
甘くて安っぽい思春期
はんどらひとつ
はい、おかあさん
愛してる

それって何?
それって美味しいの?


愛してる

それって何?
それってキレイなの?


愛してる

それって何?
それってどんな色?


愛してる

愛してる


それって、それっていったいなんなの?


それはね
粉々に砕け散った闇のカケラ
青い球根を植えた

水を吸い育ち

日曜日の朝に舌を生やした



花が咲くまでは

浴室にぶら下げておく

次に騒いだら舌を抜く



私は窓と話している

言葉が届いて音がなる



水の中の音は

すぐに消えてしまうから

バスタブに閉じ込めて

日記にすることにした


染み付いているのは
匂いではなく体温でした

私はバケツに猫を入れて
左前方の隅に置きました

体温はバケツから溢れて
床を汚します

助けても助からない
助からないものは助けない

手を伸ばしたんです
その様は哀れで愛らしかった

瞬間を製氷器に入れて
冷凍庫にセットした

飴に溶かした花火のような
綺麗な氷ができました




ようたろうがいなくなって
庭の池は枯れました

実を結ぼうとした無花果は
孵ることをやめました

今日こそ死のうと
バス停でバスを待っています
からっぽのバスがやってきて
からっぽのまま走ってく

かわりに生えた白い木は
ぬくういら あういえり
はいわそむ たぬるまへ


ドクロのマークの意味も分からずに
這い回っていたから
その人たちはいなくなった
せっかく教えていたのに
その人たちはいなくなった
スペードも斜めの二本の線も
結局はシミでしかなく
綺麗なシミは
シミ以外の何ものにもなれなかった
黄色とかダメで
赤色にしてもダメで
心臓を破っても別の意味になるし
ドクロを割っても
楽しそうにそれは笑うだけ
だからボクは言ったんだ
これはこれそれはそれあれはあれ
ドクロとハートは混ぜてはいけない
スペードと矢印は違う意味で
人の書いたものはシミではなく
傷でもないから
どれほど心が傷んだとしても
そこで
這い回ってはいけないよ
そう言ったんだ
確かに言ったんだ
でも
ドクロの意味さえ分からないなら
言葉だって通じない
這い回って
その人たちはいなくなった
悲しいのは
その人たちじゃない
いなくなって一人になった
ボクのほうだ
ドクロマークのボクのほうだ
頭蓋骨なんて寂しいに決まっている
心理学の右手
哲学の左手
タコの足より図画工作
結局
論より消去法
物理学の左手
社会学の右手
トンボのメガネと体育保育
行きはよいよい帰りは酔い酔い
足元に国語
手を伸ばして英語
テスト百でも面接で落ちる
右手にピストル
心に憎悪
左手にピストル
心に倦怠
歌う数学理科社会
踊る阿呆に積分問えば
右見てバカ見て損して力学
気学藻掻くあがくが雅楽
押して教えて
アリエン大学
ああ古の我が母校
空に指で穴を掘る

粘着質の液体を

一晩かけて絞っている



破れているのは膜ではなく

私だ



たくさんのバケツ

降りてこない液体

密度が足りない

足元は沈んで行く



曖昧な薄皮で守られたふちを

なぞることによって補強しては

ほころびてゆく



粘度はさらに増して

液体の境界を越えている



もう空を掘っても

なにも得ることは できない
十七歳のキミの瞳が
十七歳のときの空を
まだ見つめているのを
ボクは悲しいと言った

十七歳のときに読みかけていた小説
栞の先がほころびている
結末は気になるが最初から読む気はしない
そもそも小説を読まなくなったボクと
ときを記憶しなくなったキミと
あの頃のままの部屋と
変わりすぎた街と
竜宮城に行かなかった人たちと
読み終わらない小説と
終わらない人生と
どこが違うのだろう
何が違うのだろう
失われたものは何もない

十七歳のキミの瞳は
十七歳のボクの瞳の中
見つめ合っているのは
歪んだ青空

悲しいさえキミは言わない
三百円の黒い液体が
優雅な時間を演出して
どんよりとした都会の空を
少しだけ磨く
たくさんの会話の中心で
沈黙の贅沢を楽しむ
孤独な苦味が舌の上から
上手に胃まで流れ行く
その流れに
悠久の時の遊びを感じ
垂れ下がった文学は
満ちて行く
三百円の無駄金は
栄養とか滋養とかを
鼻で笑って軽蔑する
悦楽はいつだって
健康の反対側にいる
暖房の壊れた店で
胃だけが熱くなり
不健康が子供を拒否して遊ぶ
拒絶された子供が
ミルクを床にぶちまけ
それを芸だと大人たちが感心し
午後はゆっくり冷えて行く
黒い液体も冷えて行く
文学もすっかり冷えて
闇が近づく予感だけを
聞き飽きたポップスが歌う
急がなければならない
急がなければ
カラスに先を越され
世の中が平和になってしまうから
急がなければならない
だから
コーヒーをもう一杯
いつもより少し寒い午後だから

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