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現代中国小説読書サークルコミュの严歌苓「金陵十三钗」

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張芸謀が映画化して、最近中国で上映された作品の原作。
著者の厳歌苓、小姨多鹤という作品を読んだことがある。どちらの作品にも日本人が登場する。

1937年12月、南京大虐殺があった時の南京市内のアメリカ教会が舞台。
登場人物は1 アメリカ人の2人の神父
     2 教会に寄宿する14、5歳の中国人の少女たち
     3 教会に強引に避難してきた13人の娼婦たち
     4 負傷して教会に匿われた3名の国民党負傷兵。
     5 教会に捜査に来た日本軍の中佐たち

アメリカ教会は本来日中間の戦争には巻き込まれない中立地帯であった。
 しかし、そこに中国人の娼婦と負傷兵士が強引に逃げ込んできてから不穏な空気が充満する。
 まず娼婦と少女たちの間に軋轢が生じる。
特に主人公の少女书舒は娼婦たちの中に父親の不倫相手であった女性がいることを知り、彼女に強い憎しみを感じる。
やがて娼婦たちは負傷兵と関係をもつようになり、教会内に退廃した異様な雰囲気が漂う。
少女たちは、それでも健気に虐殺された多くの犠牲者のために賛美歌を歌う。
 
 やがて日本兵が教会内にきて、匿っていた中国兵を殺戮する。
 日本の中佐は少女たちの歌声に興味をもち、彼女たちがクリスマスの夜日本軍の軍営に来て賛美歌を歌うように命令する。

 12名の娼婦たちは少女たちの身代わりになって聖歌隊を装って日本軍のもとに去っていった。

感想 

この小説を読んでびっくりしたのは次の一節
「日本男人有着病态的恋童癖,对女童和少女之间的女性怀有不可告人的慕恋」

えっ日本の男性ってロリコンで有名だったの?
初耳だったので、インターネットで「日本人 ロリコン」で検索したら確かにヒットした。

でもこれは最近の話で、昔から日本の男性がロリコンだったとは思えないけれど。
 この人の小説は面白いのだけれど、どうも日本人観がある時はステレオタイプだったり、ある時は偏見に満ちていたり、やっぱり日本人が読むと違和感を感じる。
きっとあまりナマの日本人とつきあっていないんだろうなと思った。

 この人の小説こそ少女の性に対する異常なこだわりが感じられる。
 前作では、16歳くらいの大人しい少女に無理矢理出産を強いたり、この作品でも初潮を性の始まりとしたり、娼婦と少女を対比させたり、その部分はなんとなく読んでいて後味が悪い。
 ストーリーは面白い。とても才能のある作家だとは思う。
 
それにしてもこの映画、ヒットするのだろうか?
ロリコンの少女あり、娼婦と兵士のベットシーンあり、残虐な殺戮シーンあり、きっと刺激的なシーンがてんこ盛りになるのだろう。

大虐殺がおこなわれた都市での教会という特殊な閉鎖的空間における人間の心の軋轢や慟哭がテーマとなっているのだから
ど派手な映画にするより、むしろ演出をシンプルにしたほうが良いと思うが、
なんだか張芸謀というとオリンピックの開会式のイメージが強すぎて(笑)

映画をごらんになった人は是非感想を教えてください。

コメント(7)

映画も小説も読んでいないので恐縮ですが一言。

確かに抗日映画に出てくる日本人像や、小説の中に出てくる日本人像はステレオタイプだと思います。

ただ日本男性がロリコンか?という点で言えば、源氏物語の源氏のように、その傾向のあった人もいるのかも知れません。
まあ、今でも1部のロリコンが有名なだけで、全ての日本男性がロリコンとは言えないでしょうけれど。

かつて「日本軍の罪業」の名を借りて、ポルノまがいの映画が撮影されていることをSAPIOが問題にしていたことがありました。
張芸謀監督も、とうとうその禁区に足を踏み入れてしまったのでしょうか。
これ、12月16日に公開です。
私はたまたまクリスマスイヴに南京に行くので、南京で観る予定。

娼婦と少女って、題材的にいかにも張芸謀が好きそうな話です(笑)
原作では老神父なのに、映画ではクリスチャン・ベールが演じて
いるので、中国のネットでは、
「日本兵にやられる前に神父にやられるのか」なんて書き込みもあ
りました。

この作者の『亚当与伊娃』という小説はアメリカの中国人留学生が
アメリカの白人の代理母になる話、
『小姨多鹤』は満州開拓地に取り残された16才の少女が子を産む道具
として中国人に買われる話。
同性として、ちょっと、なんだかなあ、という感じですよね。
ストーリーテラーではあるんですが。
青島さん

中国で中国人の若者とおしゃべりしていると、彼らはアニメを通して日本をイメージしているのかなと思います。
あと日本に行ったことがある中国人はほとんど
「日本はすごく良かったよ。」と言ってくれてます。

 最近の中国はひき逃げされた女の子を通行人が無視して通り過ぎたとか、殺伐としたニュースが多いので、それに比べると日本社会は礼儀正しくてモラルがあると感じられるのでしょう。
 
 横暴で残酷でロリコン(笑)という日本人男性像にいつまでも固執しているのは主に小説や映像の世界であって、多くの人々はそんなステレオタイプの日本人像をとっくに卒業していると思うのですが甘いかしら?
マダム・チャンさん

クリスマスに南京行くんだ。いいなあ。
私も連れてって。
二年前に南京に行きましたが、南京の南京大虐殺記念館はおすすめ。
解説文の日本語もしっかりしていますし、反日感情を煽るような過剰な演出は感じられませんでした。息子さんも見学したらよいと思います。

張芸謀の映画にはあまり期待しませんが(笑)、神父もエロかったら笑えます。少女たちが日米のロリコンの餌食にされてしまうとは・・・。

艾米の小説の間にこれを読んだら、艾米と比べると文章が読みにくく感じられました。艾米があまりにも読みやすいのでね。

この小説、娼婦についてはとても良く描かれているなと思いました。特に兵士との交流のシーンや教会を去っていく結末が良かった。
『小姨多鹤』でも中国人の妻と夫のキャラはとても好きになった。

でも、私もこの人のやや倒錯した性の状態に対するこだわりにちょっとついていけない気がする。
でもそういう個性があった方が作家として伸びるのでしょうね。
ルッコラさん

確かに日本へ言ったことのある中国人の多くは、日本に好印象を持ってくれるようです。
また現代の党と、抗日時代の党にギャップがありすぎる今の時代では、党のプロパガンダ的なドラマ・映画・小説をそのまま信じる人も多くないと思います。

ただ日本で苦学した人、痴漢にあった女性など、何らかのイヤな目にあった中国人は、そういうプロパガンダを増幅してしまう傾向もあるようです。

日本人は見慣れてしまっている光景ではありますが、電車やバスにエロいつり革広告が一杯掲出されていること、エロ雑誌を平気で読んでいるオジサンが隣に座っているのなど日本の光景を見たら、やはりプラスイメージを持つ中国人も少ないのではないかという気がします。
私も20年前に南京大虐殺記念館は行きました。
友だちと2人で日本語で話しながら見ていたら、
中国人の来館者に「自分たちで来たの?」と話しかけられました。
もちろん息子には映画を見せてから、ここにも連れて行くつもり。

うちの息子は731部隊記念館にも盧溝橋記念館にも連れて行きました。
半分中国人なのだから、日本が中国にかつて何をしたのか、
ちゃんと知らせておかないと。

青島さん

中国の人は、日本の男性の公の場での礼儀正しさと
「私」に返った時のスケベさとのあまりに二面性のあるギャップを
組織や仕事がきついからその反動か? と見ているようです。
当時の日本兵たちもほとんどの兵士は行きたくもないのに、あんな
ところへ連れていかれ、つらい進軍と上官のしごきと死とに対面す
る過酷な日々の反動で鬼畜と化してしまったのか。

でも、中国の企業で働く中国人たちも職場環境がだんだんしんどく
なっているので、中国人の男性も平気で女性の前で日本のAV話とか
するようになるんですかね。
まあ、日本の女性と違って、中国女性はビシッとそういう男をたし
なめるだろうと思いますが。
マダム・チャンさん

私も15年程前にハルピンの731部隊の記念館、盧溝橋事件記念館、そして南京大虐殺記念館に行きました。

前にも話したかも知れませんが731では最近爆弾のレプリカを文鎮にして売っていて、そのセンスは?でした。

確かに日本人は表と裏の落差が激しいですね。
特に「酒の席では無礼講」とか言う感覚は、わからないのではないかと思います。
でも、最近は中国の会社でも一気飲みで急性アルコール中毒になったり、仕事のストレスでうつ病になったりという話を聞きます。

去年だったか学童を狙った無差別殺人も発生しました。

悪い意味で「日本と一緒」になってしまったら残念ですね。

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