ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ホーム > コミュニティ > 動物、ペット > 猫写真 > トピック一覧 > 猫短編小説(^δ^)

猫写真コミュの猫短編小説(^δ^)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コミュ内全体

コメント(5)

猫小説『我が名は龍である』

 この家に来て二ヶ月になるのだが、ふと気付いたのが、どこから来たのかという簡単な問いに対して答えられない事である。誰かに訊かれた訳でもなく、親に不満がある訳でもないので、どうでも良い話なのだが、おそらく以前居た場所で、嫌いな筈の服を長い間着せられても平気でいた記憶がある。というのも、最近家族が私に服を着せた事があって、その時はとてもむず痒かったので、何度着せられても直ぐに剥ぎ取った。そんな時ふと思い出したのである。
 記憶というものはとても曖昧で、痛い思いや嫌な思いをした事があっても、楽しい事があると、つい興奮して忘れてしまっている。私はよく親に飛びかかってじゃれるのだが、気がつくと親の前足に噛み付いていて、その際、空のペットボトルをバリバリ鳴らされることで我にかえるのである。何故前足を噛むのかという問題については、バリバリ音から逃げた直ぐ後によく考えるのだが、いつもよく分からない。ただ、親の前足がなんだか美味しそうに思えて、ちょっと噛んで、少し強く噛んで、強く噛んで、そのまま体を回転させて、と、居ても立っても居られない状態になるまでの間に、親の「itai!」という鳴き声が何度か聞こえ、挙句の果てにバリバリ音である。私の頭が、首に付いている鈴と同じように出来ているとすると、小さな固い玉が頭の内壁にカンカン・バリバリ当たって痛痒くて目眩がしそうなくらいなので、本能に従った噛みつきを中断せざるを得ない。
 そうだ!本能だ。噛みつきたくなるのは本能の仕業に違いない。だとすると、噛みつきを我慢するのは体に毒な筈ではないか!では、こうしよう。親がペットボトルが傍にない隙を狙って噛み付く。「itai!」と三回鳴いたら離す。その後、親の前足を舐めたりすればなおの事許される筈である。しかし、ペットボトルが傍にある場合はとても注意が必要である。ちょっとした記憶より、本能の方が優っている筈であるから、気を抜けば、テイクバックの後に、腕に勢いよく噛み付いた挙句にバリバリの餌食となり得る。本能に打ち勝つ為には、その本能の「豪」を、上手に逸らす「柔」で立ち向かう必要がある。何に関心を向けるか、それは縞々の尻尾を持つ蛇ネズミに飛びかかって事なきを得れば良いのだ。よし、実行だ。
 うまい具合に親がおいでおいでしている。そんな事をされれば私は臨戦体勢をとり、そして機を見て走り出す。見える、見える、スローモーションで親の姿がみるみる大きくなって目の前には、腕、噛み付くには丁度良い細さである。そして私は飛びかかる。しまった!左腕にペットボトル、確認を怠ってしまった。駄目じゃん。

猫小説『至福の時』

 眠い。私はいつだって眠い。しかし、朝はパッチリ目が覚める。夜食べ残したご飯を平らげて、家族が起き出すのをひたすら待っている。すると親父の足音がして、私の体のコンロに火が灯り、鍋がグツグツ言い始め、ついには鍋の蓋から湯気が漏れるてくるのだ。
「ミャーオウ、ミャーオウ、」
 だからって、親父は直ぐには来てくれない。私の部屋を通り過ぎ、個室に入って、「ジャーー、」の音が鳴り止まないうちに出てきて、やっと部屋の戸を開ける。
 私の鍋の蓋も一緒に開き、沸騰の振動で視界が揺れる。親父の姿が斜めに見える。あゝ、居ても立っても居られない。私の鼻先と親父の鼻先が触れて、目の前に花が咲く!
「Ryukuーn!ohayoー」
 親父は何やら呪文を唱えてくる。私も負けじと
「グルグルグルー」
 と呪文を唱える。普段は背中を撫でられるとキックをお見舞いするが、この時ばかりは背に腹は代えられない、撫でられても、抱っこされても、何でもオッケー!
 私はケージの上から座椅子に座る親父のお膝の上にと移され、上機嫌。だが、居ても立っても居られない。抱っこからスクリュードライバー降りを見せてカーペットに9.85の着地を成功させると、弾む心を抑えながらご飯皿を覗く。しかし、無い!ご飯が無い!えーい畜生、とやけになって隣の水をゴクゴクと飲んでいく。するとトイレに行きたくなって、
「ミャーオウ、ミャーオウ、」
 とリズミカルに歌いながら向かっていると、何が楽しいのか、親父が私を捕まえる。そして鼻先を擦り付けてくる。私も嬉しくてそれに応える。が、トイレトイレ。と親父の顔に後ろ足で蹴りを入れ、相手がひるんだ隙にトイレへ行く。
「……」
 至福の時である。
猫小説『トイレの龍』

 龍くんは出来る(職人ならぬ)職猫である。自らの後始末を完璧にこなす。白い砂上に積み上げた筈の建造物を物の見事に消し去って見せる。それゆえ、遺跡発掘班に最高級の宝探し的楽しみを与えてくれるのである。
犬小説『満つる月の日に』より猫出演部分を抜粋

 そして、夜が来る。満ちきった月の影がドロシーのアヒル顔になって
(嗚呼、切ない)
 首輪に両手を当て、首を左右に振りながら首輪を外し、その後で“離れ”を出る。そうすると備え付けのリードが“離れ”の中に入っていて、召使い達は、私が中で寝ていると認識する。いつもの手である。首尾よくコロニーの門を出ると、道は月の光で明るい。今日は特に気持ちの良い夜だが、近くで猫が睨み合いを始めて雰囲気が一変した。
「やあ、やあ、やあ、やあ、我こそは、この近帯に城を構える者。そのほう、拙者の城下を徘徊するには、それなりの覚悟が御座ろう。もし、場所を違えて入ったとあらば、我が鋭牙の餌食になる前に早々に立ち去られよ。」
「やあ、やあ、やあ、やあ、我こそが、この国を治むる者なり。よってそのほうの城も我が物。且つそのほうも我が家臣。もし、我に粗牙を向けるとあらば八方に切り刻んで八つの川に流し、輪廻転生を止めるものなり。」
 何とも回りくどい猫の喧嘩である。猫どもは犬と違って、永代、首輪に繋がれておらず、古代から受け継ぐ戦闘様式をそのまま現代に伝えていると伝言ペディアで見たことがある。つまり、名乗りを上げてからの合戦である。そろそろ始まるので、私はその場を過ぎ去ろうとするのだが、時既に遅し。
「覚悟致せ!」
「望むところだぁーっ!」
(しまった!始まった)
 突進し合う二匹の猫が衝突すると思われた瞬間、どちらも右に交わして共に腹を狙う。が双方とも触れることなく空かさず振り返り相手へ飛びかかる。一匹は低く、もう一匹は飛び上がって空中から。上の猫が辛うじて牙に掛けた尻尾を噛み、噛まれた猫は引き千切るように回転して首に牙を入れる。噛まれた猫は驚いて引く。尚も襲いかかる猫に回転して逃げ惑う猫。どっちがどうなったか分からぬままに、一匹が、我を失って私の方へ逃げて来る。いきなりで驚いた私は反転して逃げるが、それを追い越す猫、そして猫。そして生垣に突っ込む私。

猫小説『執拗な龍』

 彼は勝負に真剣である。それは例え、相手が自分の何十倍もの大きさであろうと同じこと。相手の弱点を瞬時に見抜いて飛びかかる先は首と名のつくところ。それを私の指先の突きが紙一重で阻止する。しかし彼の執拗な攻撃にいつしか諦めが混じり私は彼の餌食となる。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

猫写真 更新情報

猫写真のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。