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【長寿社会の虚実】第3部 悲しみのない死(中)


 「部屋はいくらで売れますか」。女性は喫茶店の席につくと、そう切り出した。

 埼玉県南部に建つマンション自室で昨年11月、80歳近い老女が孤独死で発見された。女性は老女の姪(めい)。年齢は還暦過ぎ。伯母の不動産売却の交渉に、関西からやってきた。孤独死が発覚してから1カ月近くが過ぎていた。

女性の前に座ったのは、埼玉県熊谷市のカヌマ不動産の神沼芳広社長。同社は不動産の「事故物件」売却支援をしている。事故物件とは、室内で孤独死や自殺などが起きた物件のこと。

 家族がおらず、1人暮らしをしていた伯母は、一昨年8月には死亡していたようだ。1年4カ月がたった昨年11月、マンション管理会社がようやく異常に気付き、関西に住む姪や警察などに通報したという。

 神沼さんがマンションに入った時には遺体は搬出され、荼毘(だび)に付されたあとだった。「それでも玄関を開けると、なんとも言えない腐敗臭が鼻をついた。目にしみるほどだった」

 駅からは徒歩3分。大型マンションで、住み込みの管理人までいた。「こんなところでも孤独死するのか」と思ったという。

 売却金額を気にする姪の言動は、神沼さんには「『早く伯母との縁を切りたい』と思っているようだった」と映った。「生前をしのんだり、悲しんだりという様子はみえなかった。こうもあっさりしたものかと思った。やりきれない」

 部屋は大手の建設会社が相場より3割ほど安く買い取り、現在は中国人一家が格安家賃で暮らしている。

 孤独死に関する統計はない。だが葬儀業者らの間では、年間で約115万人の全死者のうち、3万人程度が孤独死や遺体、遺骨の引き取り手がないケースだという話もある。

 国の推計だと、世帯主が65歳以上の世帯のうち、1人暮らしは平成17年は約387万世帯。25年後には約717万世帯にまで倍増する。さらに、高齢化、独身の増加、少子化といった要因が、社会の無縁化や人間関係の希薄化を急速に進めている。

 孤独死、引き取り手のない死は今後、確実に増える。それは「悲しみのない死」が増えていくことを意味する。

 姪や甥(おい)といった関係に比べれば、親子関係の方がずっと血縁関係が濃い。だが、こんな例さえある。

 「そちらで遺骨を引き取ってもらえると聞いたんですけど…」。東京都板橋区の本教寺に、そんな電話がかかってきたのは昨夏。

 しばらくして40代半ばの女性が、車で寺に乗り付けた。

 「1人で暮らしていた母の遺骨です。『無縁仏』として引き取ってほしい。私はもう嫁いでいるので遺骨を引き取れない」。葬儀もしていないという。

 応対したのは本教寺僧侶の浜島貴一さん。「供養のお経を上げましょうか」

 娘は「いや一切なしで。すぐに供養墓に納めてくれて結構です」。書類に印鑑をつくと、遺骨を押しつけるようにして10分ほどで帰っていった。

 浜島さんは「母に対する追慕の思いは…。『どうでもいい』という感じだった」と振り返る。

 本教寺では、この1年半の間に約100体の遺骨を「無縁仏」として預かった。だが、無縁仏とはいっても、本当に氏名不詳の遺骨は10体ほどしかない。

 残る90体は素性がはっきり分かっている。しかし、親族がいなかったり、受け取りを拒んだりした。母の遺骨を持ち込んだ娘のように、遺族が「無縁仏にしてほしい」と持ち込むケースもある。「死者に対する供養の気持ちが、どんどん薄れているのを感じる」と浜島さん。

 娘は定められた供養料2万円のほかに、「花代」として5千円を置いていった。せめてもの救いなのか。それとも荒廃した人間関係の象徴なのか…。

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