UPした画像は手持ちの18世紀の雑誌で、、、どちらかと言えば散財トピの方かもしれないのですが、こちらにUPさせて頂きました。1786-1787年にかけて発行された『Magasin des modes nouvelles』(マガザン・デ・モード・ヌーヴェル)の一年間の合本で、1785年から1786年にかけて出された『Cabinet des modes』(キャビネ・デ・モード)の後続誌になります。18世紀のものは19世紀のモード雑誌に比べ発行数が極端に少ないので、現存数も限られていてなかなか入手が難しくなっています。グアッシュによる手彩色の銅版画で、当時の流行の服装、装飾品、インテリア、乗り物などを紹介しています。
今回もちょこちょこっと色々入手して来たのですが、先ずは自分が長い間探していた“Point de Venise à Reseaux”(ポワン・ド・ヴニーズ・ア・レゾー)と呼ばれるニードル・レース、、それも探していた1730年頃のものを見付ける事が出来ました。これを購入した業者は店舗を持っていなく、数年前からご自宅へ伺って色々と見せて貰い何点か購入させてもらっている人なのですが、このレースの事を知らないらしく最初はボビン・レースだとか言っていて、値段もこの手のレースとしては非常識なくらい安くてビックリ!業者も知らない・・・、それくらい希少でマニアックなレースなのですが、今年に入ってアメリカのディーラーでネットでレースを販売している女性が彼女のHPにUPしてたのですが、気付いた時には既にSOLD OUT!! で、訊いみたらどうもどこかのミュージアムが購入してしまったとの事、、、そのような事もあって、このレースはずっと探していたにも係わらず、なかなか入手出来なかった曰く付きなものなのですが、今回は期待せずに行ってたまたま見付けてしまい本当にラッキーでした。このレースの恐ろしさは、当時のレースの平均的なステッチ数が多くて1インチ辺り7000回(17世紀のグロ・ポワン)で、18世紀初期のアランソン・レースですら4700回程度であったらしいのですが、このヴニーズ・レーゾーは平均で1インチ当たり12000回ステッチを作ると云う桁外れのレースなのです。画像だと実際のレースの凄さがお判り頂けないのが残念ですが、触るとニードル・レースなのにボビン・レースのように軽くしなやかで驚かされます。
画像は全てダゲレオタイプと呼ばれる銀板写真で、左から1840年代末の女性の肖像写真。1840年代に流行した細身の袖の濃色のドレスにカシミールショールとボンネットと云うこの時代の典型的なファッションです。2枚目は1850年代前期の女性の肖像写真で、同じようなボンネットを被っていますが1850年代に入るとドレスの袖はパゴドと呼ばれるベル型になって袖口が広くなっています。3枚目は2001年の3月29日から6月10までニューヨークの国際写真センターで開催された展覧会『Dear Friends: American Photographs of Men Together 1840-1918』に出品された葉巻を咥える2人の男性の肖像写真で、1850年から55年頃にかけて撮影されたもので、同展を記念して出版されたDavid Deitcher著の本の中にも掲載されています。この時の所有者が手放して、最近オークションに出たものを入手しました。