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『心の中の大切な日記』-完結-コミュの第11章/見つからなかった宝物

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コミュ内全体

そっと、日記を開けた。


ゆりの誕生日が日記の一番最初だった。

そこからいろんな気持ちが書かれていた。



俺は思い出した。
誕生日に話していた言葉を。。



『健ちゃん、ありがとう。。
 今日のこと忘れないように日記に書くねッ!!』



自分の記憶と懐かしい思いが重なり合って
ゆっくりゆっくりページをめくった。



☆日記をなんだか書きたい気分になった。

 健ちゃんと出会って楽しい毎日。

 ケンカをした時は私から謝らなかったなぁ。。

 反省とッ・・

 おばさんの家で誕生日をした時から
 なんだか温かい気持ち。。

 香織のことはショックだった。

 健ちゃんはおばさんと私に
 明るい元気をくれる。

 健ちゃんと海に行って告白された。

 とても嬉しかった。ドキドキだった。

 海で健ちゃんと話している時間が
 とても癒される。。

 今日は私の誕生日。海で花火をした。

 私にとって久しぶりの花火!とても綺麗だった!!

 健ちゃんから指輪をもらった。

 パラシュートから・・・・
 これはきっと忘れないから書きません。。

 昨日、本を見て作ったチョコを渡した。

 おいしいか・・・どうか・・・

 今ごろ、食べてるかな。。

 私は健ちゃんが大好きだ。。

 おばさんの風邪が治りますように。。


☆今日はおばさんと健ちゃんで

 お花見に行った。

 早起きをしておばさんの家で弁当を作った。

 朝寝坊だから心配だったけど
 6時前に起きることができた。

 おばさんも朝からハイテンションで
 健ちゃんもバスの中でウキウキだった。

 久しぶりの家族旅行みたいな感じだった。

 満開の桜でとても癒された。

 桜の木の下でトランペットを
 演奏している人がいて
 香織のことを思い出した。

 おばさんも思い出したみたいだった。。

 今日、ひとつ楽しみができた。

 おばさんの誕生日に演奏会をする約束をした。

 しかもッ、健ちゃんが参加!!

 健ちゃんはちょっとビックリしてたけど

 健ちゃんと一緒に演奏をしたい!!

 こんな気持ち!!

 健ちゃんとひとつの音楽を作って
 おばさんを元気つけたいなぁ。。


☆今日は健ちゃんに
 私の大事な大事なフルートをみせた。

 健ちゃんは初めて見るみたいで珍しそうだった。。

 フルートはお母さんがくれた私の宝物。

 このフルートを健ちゃんにみせたかった。

 だからとても嬉しかった!!

 ずっと眠らせていたけど
 これからは音をだしてあげたい。

 その方がお母さんも喜ぶと思う。。

 おばさんの誕生日、楽しみだーーー!!


☆いじめが何だ!

 私はあいつらには負けない!

 香織との約束。

 受験勉強の時の
 頑張れッて応援してくれた
 香織の顔覚えてるよ。。

 
 私は負けない!!

今日はおばさんの家に健ちゃんと行った。

 晩ご飯を一緒に食べた。

 健ちゃんがものまねショーをした。

 なんか宴会みたいですごく面白かった。

 帰り公園に健ちゃんと行った。

 自転車の練習をしている子がいて

 健ちゃんと手を握り締めて応援した。

 健ちゃんに作詞をもらった。

 温かい詩!!感動した!!

 今、曲を考えているけどなかなか作れない。。


☆今日、曲ができた。

 健ちゃんに披露したらすごく喜んでくれた。

 歌の題名も決めた。

 題名は二人の心に思った文字を
 ひとつずつ合わせた。


 健ちゃんは『涙』

 涙という字は戻るがある・・・

 戻るために涙を流すんだ・・・

 泣くという字は立つがある・・・

 立ち上がるために泣くんだ・・・

 健ちゃんが熱く語ってくれた。

 健ちゃんは涙は悲しい意味ばかりじゃないって。。

 だから・・『涙』

 私は晴れの空が好きだから『晴の空』

 ふたつあわせて『涙晴の空』にした。

 おばさんの嬉しい顔が目に浮かぶなぁ。。

 明日も練習だ!!


☆健ちゃんの家の押し入れにあった
 ギターをみせてもらった。

 健ちゃんはギターを初めて触るみたい・・

 今、健ちゃんに渡すギターの
 弾き方のノートを書いた。

 結構、難しいかもしれない。

 なんだか目が痛い..。
 少し、疲れ目かなぁ。

 徹夜で書いたんだよッ。。

 ゆっくり練習していこう。。


☆今日も海で練習した。

 健ちゃんもだんだんうまくなっている。

 海の夕日もすごく癒される。

 やっぱり、私は音楽が大好き。。

 フルートが大好き!!


☆健ちゃんが私を守ってくれた。

 健ちゃんは入院した。

 私がフルートを落としたせいだ。

 ・・・健ちゃんのお母さんが

 大切な気持ちを教えてくれた。

 健ちゃんと私はなんだか似ていると思った。

 お母さんにもらったフルートは
 大事にしていた宝物
 
 健ちゃん、ありがとう。


☆今日はりんごを買って
 健ちゃんに会いに行った。

 顔の腫れも少しひいたみたいだ。

 健ちゃんに香織とのことを伝えた。

 黙って聞いてくれた。

 なんだか伝えることができて
 スーッと気持ちが軽くなった。

 でも、健ちゃんが香織を
 最後に見た時、泣いていたと言っていた。

 香織はなんで泣いていたんだろう。。


☆私は学校でひとりぼっちだ。

 それでもいい。

 健ちゃんがいる。
 おばさんもいる。

 だから、大丈夫だ。。


☆今日はおばさんと一緒にバスに乗り
 健ちゃんの見舞いに行った。

 健ちゃんも元気になってきた。

 おばさんのゲートボールの話や
 近所のおじいさんの話で盛り上がった。

 3人で香織の墓参りに行った。

 健ちゃんの車いすをおした。

 おばさんはとても嬉しそうだった。

 帰りに健ちゃんと公園で
 だるまさんが転んだをした。

 保育園以来かな・・・
 健ちゃんも張り切っていた。

 とても楽しかった。

 学校で健ちゃんの写真を
 破られたことは言えなかった。

 でもだるまさんでつらい思いがふっとんだ。

 健ちゃんと今日は大切な思い出の日だ。

 生まれて初めてキスをした。

 なんだか胸が熱くなった。

 帰りにおばさんの家で夕食を作り
 二人で食事をした。

 健ちゃんはもうすぐ大部屋に移動予定だ。

 荷物の移動・・大変だろうなぁ。。

 健ちゃんが早く回復しますように。。


☆健ちゃんは6人部屋に移っていた。

 今日は朝から夕方まで病院にいた。

 お昼に屋上で『涙晴の空』を演奏した。

 健ちゃんはリサイクルショップで
 ギターをゲットした。

 また一緒に練習ができる。

 とても嬉しい。。

 健ちゃんと病院の屋上から見た空が
 とても綺麗だった。


☆今日、香織のお墓参りに行ったら

 父さんが手をあわせていた。

 父さんもあの日から通っていたことを
 住職さんに教えてもらった。

 今まで、知らなかった。

 私は声を掛けることができなかった。

 今日、家に帰っても
 父さんをずっと無視している

 自分に情けなく感じる。

 無視される辛さは私が知っているのに。

 父さん、ごめん。ありがとう。。


☆健ちゃんが今日、退院した。

 健ちゃんの快気祝いを

 おばさんの家でした。

 また、おばさんの家で
 ワイワイできるのがすごく楽しい。。

 みんなハイテンションだった。


☆健ちゃんは学校へ松葉杖をついて
 電車通学し始めた。

 学校の帰りに駅のホームで待ち合わせた。

 健ちゃんと久しぶりに二人乗りをした。

 なんだか足が重く痛い。

 でも、爽やかな風だった。

 おばさんは老人ホームへ行きたいらしい。

 できることならやめてほしい。。

 おばさんのそばにいたい。。


☆もう慣れているから別に関係ないけど・・・
 私の近所のイメージは未だに悪いみたいだ。

 人の評価は関係ない。とずっと思ってきた。

 でも、やっぱり寂しい。悲しい。。

 私は香織もおばさんも
 香織のお父さんも大好きだった。

 でも・・・近所の人はいつも同じ目だ。

 私が通るとひそひそ話をしている。

 おばさんが今日、あの人たちを怒った。

 健ちゃんも私の味方だ。

 私には心強い味方がいる。

 だから負けない。

 ゆっくり歩いて行きたい。


☆香織は私のことを誤解していた。

 とても悲しい。。

 健ちゃんにも悪いことをした。

 でも、もう会いたくない。


☆今日、おばさんの家が壊された。

 香織と遊んだ部屋。

 いっぱい楽しい思い出がある。

 健ちゃんと初めて会った場所。

 おばさんとごはんを
 食べることももうできない。。

 もう私には行く場所がない。

 おばさんの誕生日もできなくなった。

 健ちゃんと演奏がしたい。

 健ちゃんと別れたくはない。

 でも、香織に悪い。

 私だけが楽しいのは香織に悪い。

 何だか頭が重い。

 健ちゃんと別れようと思う。。

今日は香織の命日だった。

 駅員さんから手紙をもらった。

 健ちゃんからだった。

 ホームでずっと私を待っていてくれた。

 私からは健ちゃんへ進めない。

 健ちゃんと呼びたかったけど
 呼べなかった。

 健ちゃん、無理ばかり言って
 本当にごめん。。


☆明日はおばさんの誕生日。

 おばさんの近くで演奏したい。

 フルートがいろんなことを
 忘れさせてくれた。

 隣にいない健ちゃん。

 やっぱりひとりの演奏は寂しい。

 二人で演奏したい。

 おばさんと健ちゃんとの約束。

 おばさんに聞こえなくていい。

 健ちゃんと考えたこの曲が
 おばさんの心に届きますように。。

 
 健ちゃんの心に響きますように。。


☆今日のことは忘れない。

 砂浜に健ちゃんが来てくれた。

 私の中の答えがゆっくりと
 みつかったような気がした。

 おばさんに『おめでとう』を伝えたくて
 二人で『涙晴の空』を演奏した。

 おばさん以外の人もたくさん聴いてくれた。

 最高の誕生会だった。

 健ちゃんは私が書いたノートを見て
 練習していたみたいですごくうまかった。

 フルートはいろんなことを忘れるために
 吹くんじゃないとわかった。

 健ちゃんが守ってくれたフルート。

 健ちゃん、ありがとう。

 たくさんの人の笑顔をみて
 とても大切なことに気づいた。

 今が大切。。

 私は健ちゃんと歩いて行きたい。

 これからもいろんなことを
 耳にするし感じると思う。

 だけど、健ちゃんがいたら

 私らしく歩いていける感じがする。

 香織はどう思う。。

 私は健ちゃんといろんな気持ちになって
 ゆっくり歩いて行きたい。

 私はクリスマス会にいきたい!!

 自分に正直に生きたい。。


☆今日は雑貨店で
 男性用と女性用のサンタの衣装を買った。

 健ちゃん、とても似合う気がする。。

 なんだかとても足が痛い。歩きすぎたかな。。

 楽しみだ----。


☆今日も公園で練習した。

 口内炎ができて演奏がきつかった。。

 クリスマス会までには治るといいが・・

 やっぱり健ちゃんと一緒にいると楽しい!!

 健ちゃん、サンタの衣装

 びっくりしてたけどのりのりだった。

 今日、自転車の鍵を渡した。

 健ちゃんは何も言わず受け取ってくれた。

 とても嬉しかった。


☆今日は3時に待ち合わせをして
 水族館へ行った。

 健ちゃんと初めて特急電車に乗った。

 水族館に到着した時は綺麗に
 イルミネーションが輝いていた。

 すごく綺麗だった。

 ハリセンボンが膨らんだ時
 健ちゃんもほっぺを膨らませた。

 面白かった。

 たくさんのイワシがすいすい泳いでいて
 とても綺麗だった。

 健ちゃんのペットボトルロケットを思い出した。

 とても癒される最高の時間だった。

 帰りのホームで歌をうたった。

 健ちゃんは手拍子をして聴いてくれた。

 家にいた時、ひとりで口ずさんでいたから
 聴いてもらって何だかすっきりした。

 健ちゃんと久しぶりに二人乗りをした。

 私は健ちゃんのそばにずっといたい。

 心からそう思った。


☆今日は健ちゃんと老人さんたちに
 配る歌詞カードを1枚1枚書いた。

 朝から夕方までかかった。

 かなり疲れた。

 なんだか熱っぽい。

 風邪、ひいたかも。。

 でも、おばさんを喜ばせたい。
 そして、いろんな人を楽しませたい。

 だから、疲れも感じない。

 楽しみだなぁ。。


☆おばさんは認知症になった。

 とても悲しかった。

 私は取り乱してしまった。

 今までの私だったら逃げ出していたと思う。

 健ちゃんの言葉は忘れない。

 だから、日記には書かない。

 心に入れておきたい。

 この日記を『心の中の大切な日記』としたい。

 表紙に題名を書こう。。

 歌詞カードを貼り付けていた
 健ちゃんの気持ちも忘れない。。

 健ちゃんも涙声で歌っていたけど
 みんなに『涙晴の空』を
 心で聴いてもらったと信じたい。

 おばさんもじっと聴いてくれた。

 もう、何があっても逃げ出さない。

 老人ホームでおばさんのそばに・・・
 いや・・いろんな人たちのそばにいたいと思う。

 私はいろんな人を笑顔にしたい。

 高校を卒業したらここで働きたい。。

 私にとって今日は忘れられない大切な1日だった。


☆健ちゃんと駅で待ち合わせをして
 お好み焼き屋さんに行った。

 健ちゃんは将来の夢を語ってくれた。

 私も夢を語った。

 健ちゃんの目は輝いていた。

 健ちゃんの夢が叶いますように。。


☆ホームの人たちと公園へ行った。

 おばさんが笑ってくれた。

 おばさんは私を忘れた。。

 おばさんのそばにいるだけで幸せ。

 それだけで幸せ。

 そんな気持ちになった。


☆今日は健ちゃんと待ち合わせをした。

 健ちゃんには体調のことは言えなかった。

 健ちゃんは4月から受験勉強だ。

 頑張ってほしい。

 健ちゃんの笑顔をみていると
 話すことができなかった。

 言わないでおいたほうがいいかもしれない。
 迷っている。


☆ホームで節分祭をした。

 昨日、作った鬼のお面をつけた。

 みんな笑顔だった。

 おばさんも楽しそうだった。

 楽しかった。


☆今日は私の誕生日。

 健ちゃんと海に行った。

 あの日以来、行ってない砂浜。

 やっぱり綺麗だった。

 『涙晴の空』演奏した。

 波の音・太陽の眩しさ
 あの日と変わっていなかった。

 健ちゃんと一緒に
 同じ場所にいる。

 それが幸せだ!!!


☆パートの人が寮母室で
 おばさんと私の関係を話していた。

 訪問に来た近所の人たちから
 聞いたみたいだ。

 昨日からパートの人の目が違う。

 別に関係ない。

 私を守ってくれる仲間もいる。

 私はおばさんのそばにいたい。


☆今日、老人さんから聞かれた。

 おばさんの家族を苦しめていたのかと・・・
 
 何もいえなかった。


☆園長室で園長と話した。

 おばさんとの関係を聞かれた。

 近所の方から聞いたみたいだ。

 そのまま何も隠さず話した。

 おばさんといたい気持ちを
 まっすぐに伝えた。

 園長はこれからもここで
 みんなをよろしくと言ってくれた。

 なんだか温かい気持ちになった。

 パートさんも温かく接してくれた。


☆今日、病院へ行った。

 やはり熱が高くなる。。

 気持ち悪いし吐き気がする。

 一応、検査と言われた。

 まぁ、大丈夫だろう。

 明日は検査。早く寝よう。。


☆今日、血液検査をした。

 なんだか体が重い。。

 体重も落ちた。


☆今日も体が重く、めまいがする。

 でも、おばさんのそばにいたい。

 みんなのそばにいたい。

 父さんが検査入院をしろという。

 今は入院はしたくない。

 今まで通りホームに通いたい。


☆今日はホームに健ちゃんが来た。

 二人でデュエットをした。

 健ちゃんが女役、私が男役。

 健ちゃんの化粧には笑った。

 帰りに体調のことは話せなかった。

 健ちゃんが遠い存在になるのが怖い。

 父さんが心から怒ってくれた。

 私の病気のことを話し合った。

 雛人形を保育園以来、二人で出した。

 母さんの手紙が入っていた。

 父さんも私も泣いた。

 母さんは心で生きていると思った。

 私は父さんの存在を忘れてた。

 肩車してくれた日。
 保育園の運動会で必死に走っていた日。
 自転車を教えてくれた日。
 動物園に行った日。
 帰りが遅いからと心配してくれた日・・・・

 父さん、今までごめん。

 私は入院して治療に専念することを決める。

 今日、ホームを辞めた。

 おばさんと離れるのは寂しい。

 おばさんといた2ヶ月ちょっと。。

 とても温かい思い出ばかりだった。

 健ちゃんはあの日、言っていた。

 嬉しい気持ちや悲しい気持ち、勇気や迷い・・

 いろんな思い。

 今という大切な時間。

 今という時間、小さなしあわせを
 少しでも感じることができたなら。。           

 私は小さなしあわせを感じたい。
 生きたい。

 健ちゃんといろんな思い出を
 これからもつくりたい。

 今までできなかった親父孝行もしたい。 
 
 だから、治療に専念する。


☆今日入院した。 

 健ちゃんにもホームのみんなにも
 結局、何も話せなかった。。

 健ちゃんも高校3年生になる。

 健ちゃんは受験勉強に励んでほしい。

 私のことで心配はさせたくない。


☆今日、健ちゃんと演奏した屋上に行った。

 あの日、二人で演奏をした。

 とても懐かしい〜って感じた。

 青空がとても綺麗だった。


☆薬の作用で髪の毛が抜け始めている。

 なんだかボーッとする。


☆健ちゃんに会いたい。

 おばさんに会いたい。

 健ちゃんと一緒にいたい。
 おばさんと一緒にいたい。

 電話で恋人ができたから別れようと嘘を
 言おうと思ったけどやっぱりやめた。

 会ってちゃんと本当のことを話したい。

 いろいろ心配させて
 健ちゃんの受験勉強の邪魔になるかもしれない。

 でも、伝えたい。

 健ちゃんにありのままをみせたい。。


☆さっき、健ちゃんに電話した。

 電話では伝えられない。

 会って私の気持ちを伝えたい。

 健ちゃんの思いを大切にしたい。


☆父さんに協力してもらって無断で外出した。

 どうしても健ちゃんに会って話したかった。

 父さんは納得してくれた。

 今日、健ちゃんに伝えることができた。

 なんだか胸がスーッと軽くなった。

 健ちゃんもそばにいてくれる。

 私は絶対に前に進んでやる。。

 久しぶりに二人で『涙晴の歌』を歌った。

 すごく癒された。

 辛いことがたくさんあると思うけど
 未来には笑ってる私がいる。

 そう信じていたい。


☆熱が出てきた。治療がつらい。

 酸素マスクをつけた。


☆父さんから
 すごい写真をもらった。

 私の宝物になりそうだ。

 健ちゃんに見せてあげたい。

 驚くだろうな。。


☆健ちゃんの声が聞けた。

 足が重かったけど公衆電話まで
 歩いて行くことができた。

 転んで出血してしまった。

 看護師さんは温かい。

 優しく私にいつも接してくれる。

 おばさんのことがずっと心配だった。

 ホームの園長と仲間に電話した。

 おばさんは私たちに任せて
 治療に専念してと言ってくれた。

 おばさんが元気そうで安心した。

 健ちゃんに会える。

 演奏ができる。

 健ちゃんの声は温ったかい。。


☆治ると信じたい。

 信じたい。信じたい。


☆私はどうなるのだろう。。

 なんだかこの世界から
 いなくなることを考えてしまう。

 生きていたい。強くそう思う。

 もし、私がいなくなったら
 この日記は空白のままで終わるのだろうか・・

 私が生まれ変わるとするなら
 文字になっていろんな人の心に
 喜びや悲しみやいろんな思いを届けたい。

 この日記を誰かに読んでもらいたい。

 私の今までの人生を伝えてほしい。

 いろんなことがあっても
 私はとても幸せだったと。。

 健ちゃんという
 最強の味方がいたということを。。

 私は文字になって
 いろんな人の気持ちに響いて生きていたい。


☆もう駄目かもしれない。

 健ちゃんに会いたい。

 電話の所までいけない。


☆健ちゃん、ありがとう。。

 いじめで苦しんでいる人に伝えてほしい。

 この日記を読んで伝えてほしい。

 楽しいこともみつけたらきっとあると・・

 いろんな人に伝えてほしい。

 私には健ちゃんがいた。

 それがしあわせだった。。

 もう、


このノートには短時間では
読めないほどの思い出が…
たくさんの気持ちが綴られていた。


俺の目に自然と飛び込んできた言葉だけを
噛み締めながら読んでいた。



懐かしかった。
悲しかった。
そして嬉しかった。。




もう、
ここで日記が終わっていた。
日記の後半は字が薄く文字がずれて
書くことさえ辛かったと思った。



俺の涙で日記が濡れていた。



最後のページを開いた時
スッと1枚の写真が下に落ちた。


見つからなかった宝物/2へ
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=54538&id=83888339

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