バンド形態から脱却し、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーのユニット世いう形をとり、積極的に外部ミュージシャンを起用した、1975年作。
本作では全編、当時、若干21歳であったジェフ・ポーカロがドラムを務めたことでも知られている。
後のスキのない音作りから比べると、全編、伸びやかにそれぞれのミュージシャンが演奏している様子が伝わる、ダイナミックな作風が特徴的な作品。
STEELY DANならではの、都会的センスに溢れた洗練されたサウンドの中に、“Daddy Don't Live In That New York City No More”のような土臭いブルースナンバーが入っているのも、面白い。
聴きどころはポーカロのドラムスで、躍動感のあるビートを多彩なフレーズでたたき出しており、すでにこの頃からその天才ぶりを発揮していて、興味深い。