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映画レビューアーフォーラムコミュの【ネタバレアリ】『黄金を抱いて翔べ』[2012年11月3日公開]

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コミュ内全体

●Introduction
監督は『パッチギ!』の鬼才・井筒和幸。井筒は発表時から原作に惚れ込んでいたという。高村薫×井筒和幸の強力タッグに引き寄せられるようにして、俳優界のトップに立つ男たちが集結した。妻夫木聡をはじめとし、浅野忠信、桐谷健太、「東方神起」のメンバーとしてアジア全域で絶大な人気を誇るチャンミン。さらにベテラン西田敏行を迎え、個性豊かな俳優たちのチームワーク、演技合戦が見どころの一つである。スタッフの間ではフィルム・ノワールや70年代アメリカン・ニューシネマのイメージが共有され、撮影は原作を基にシナリオハンティングされた大阪の各所で行われ、「魔都」大阪がもう一人の主人公とも言える作品に仕上がっている。

 高村薫の同名小説を「パッチギ!」「ヒーローショー」の井筒和幸監督が映画化。大阪を舞台に、金塊強奪計画を企てた6人の男たちの生き様を、ミステリーとアクションを交えて描き出す。出演は「悪人」の妻夫木聡、「バトルシップ」の浅野忠信、井筒監督作品には5年ぶりの出演となった桐谷健太、今回が日本での俳優デビューとなったチャンミン(東方神起)、溝端淳平、西田敏行ほか。

 過激派や犯罪者を相手に調達屋をしていた幸田弘之(妻夫木聡)。幸田は二十数年ぶりに訪れた故郷の大阪で、大学時代の友人・北川浩二(浅野忠信)からある計画を持ちかけられる。大手銀行本店の地下にある240億円相当の金塊を強奪するというのだ。銀行担当のシステムエンジニアである野田(桐谷健太)と共に計画を練る中で、さらに、元エレベーター技師で銀行の内部にも詳しい“ジイちゃん”こと斉藤順三(西田敏行)と、爆弾に精通している元・北朝鮮のスパイの青年“モモ”ことチョウ・リョファン(チャンミン)を仲間に引き入れる。計画を知ってしまった北川の弟・春樹(溝端淳平)もメンバーに加わって、いよいよ六人の男たちによる計画が始動する。目標の金塊は銀行の地下3階にある。地下2階の駐車場から侵入すると同時に、中之島変電所を爆破し、銀行だけでなく辺り全域を停電にする作戦だ。その準備のため、幸田は野田と共に群馬・高崎の工場の輸送車を襲撃し、ダイナマイトの強奪に成功する。が、思わぬ障壁が彼らを待ちうけていた……。
[2012年11月3日公開]

コメント(2)

井筒監督とは、若い時分にPR会社に勤務していたとき、一緒に仕事をしたことがあります。生命保険会社が作った低予算のビデオ映画の記者発表会を担当したのですが、当日監督が欠席のため、代わりにお詫びの挨拶文を記者に配ることになりました。その文案も書いてくれなかったりで、独断で監督らしく書いたら一発OKになったのが意外でした。 そんなわけで井筒監督の人柄は、何事にも熱く、エネルギッシュに当たっていく分、細かくことには拘らないというたちなのです。それが時に力業で、ラストを押してしまうというマイナスになることもありますが、本作ではゴツゴツした井筒監督の人柄が良く活かされた仕上がりでした。

 物語は、貨幣がパソコン画面上の数字になってしまった時代に、銀行の地下に眠る240億円の金塊を、強奪する話です。登場するのは、6人の男たち。当初は過激派や犯罪者を相手に調達屋をしていた幸田と大学の友人だった北川が再会し、金塊強奪の計画を持ちかけるするところか物語が始まります。
 そして北川は計画に必要な人材として、借金を抱えた銀行担当のシステムエンジニアの野田や、銀行に通じている元エレベーター技師の岸口順三など、必要な人物を一人ずつ仲間をスカウト。一つずつ問題を解決していくのです。

 奇しくも、ニコラス・ケイジ主演の『ゲットバック』が来週公開されます。こちらも銀行から金塊を強奪する話なんです。『ゲットバック』の知能犯ぶりに比べて、本作の何とまぁ無骨な荒々しい犯行ぶりには絶句することでしょう。何しろまず大量のダイナマイトを強奪するのです。それを銀行の電気系統をチマチマと壊すことに使うのではありません。何と変電所と地下のライフラインごと吹っ飛ばすというから剛毅なものです。そうして銀行を丸裸にしておいて、地下の金庫へはひたすら爆破、爆破の力業。コンピューター操作で金を盗むような作品が多い中、映画として実に魅力的な破壊シーンでした。
 そして、途中で警備員に遭遇しても、バッタバッタと格闘して気絶させるだけで、姑息な小細工など問答無用という感じなんですね。
 ただ何でも力業で、ベン・アフレックの『ザ・タウン』ように正面突破するのでなく、意外と計画は理詰めで緻密なんです。特に脱出方法がグッドアイデア!
 地下金庫でダイナマイトを何発もぶっ放せば、当然地上では、警察や消防車が集まってきて、正面からの脱出は困難になります。ところが犯罪チームは、何と屋上からの脱出を試みるのです。まさにタイトル通りの黄金を抱いて跳べなんですね。字面通り実行すれば当然墜落死は免れません。どうやって逃げたのか、気になる人は劇場でぜひ確認してくださ〜い!

 犯罪チームの立てた計画は緻密でも、よりスリル感を求めて、井筒監督は要所で計画に揺すぶりを加えます。その震源となるは、メンバーのうちのモモと呼ばれる元北朝鮮のスパイだった男。この男は天才的な爆破テロのノウハウを持っているところから、過激派が身柄を押さえようと、何度もモモを誘拐しようとします。それを防ぐために幸田も応戦したことから、次第に過激派のターゲットはメンバー全員に拡大します。今更なんで過激派なんだと思われるかもしれません。けれども彼らは北朝鮮から資金提供を受けて、日本国内で破壊工作を請け負うことで命脈を保っていたのです。豊富の資金でなんとヤクザまで雇って、メンバーのアジトを急襲するのでした。さらに、過激派の黒幕として、北朝鮮と過激派との二重スパイも登場。この二重スパイの個人的都合に振り回されて、メンバーの中にも犠牲者が出るまでに至ります。そして、北川の妻子は、過激派に雇われたヤクザに、モモを誘拐を妨害した報復として殺されてしまうのです。そして、とうとう計画実行の直前で、軸となる幸田まで銃弾を受けて、動けなくなってしまいます。
 そんな井筒監督の揺すぶり方には、絶えず大阪の泥臭い人間関係や街の空気感を交え、暴力と欲望の匂いが伝わってくるような、監督らしい世界が見え隠れするのです。
 
 緊迫感あるバイオレンスなシーン以外にも、ちょっとしたシーンで、井筒監督はストーリーのテンポに揺すぶりをかけてきます。例えば、ドラマに直接関係のない第三者が時々顔を出すところなど。幸田と北川が、襲撃する銀行の下見に来て、ロビーで無防備に金塊の話をしていると、たまたま近くに居合わせたオバチャンが話しかけてきたり、幸田が撃たれるシーンでは、その銃撃戦を近所の人が目撃して驚いたり。監督ならではリアリズムを感じさせてくれて、生々しい現実感を受けとめることになります。
 そんな揺すぶりは、時としてサスペンスのリズムはずれてしまうようなリスクもあります。けれども余りに軽快なカット割りでさくさく進行するのも興ざめではないでしょうか。井筒監督は、今どきのテンポの良さよりも、ずっしりと黄金の重さを描く方を、選んだのだろうと思います。 

 ただ、本作の重要な伏線となっている幸田の生い立ちや、なぜ教会に放火したのかという経緯。そして最後に元神父という経歴が明かされる岸口順三との関係が、尺の関係か、かなり割愛されてしまったのが残念なところ。幸田が背負ってきた無常観など心理面では今ひとつ描ききれず、最後のドンデン返しとなる衝撃シーンで、幸田が泣くずれる気持ちが伝わってきませんでした。犯行計画の奇抜さだけでなく、幸田の心理描写もポイントの一つだと思うので惜しいと思います。

 それでも幸田のニヒルさを妻夫木聡が好演。リーダー役の北川役を演じる浅野忠信とのコンビで、あり得ない突飛な計画に現実感を感じさせてくれました。東方神起ファンの注目は、チャンミンの出演でしょう。まるで日本の若手俳優が、朝鮮人役をこなしているかと思うくらい、流暢な日本語で、謎めいた爆弾男という難しい役柄をこなしていました。 計画実行のキイマンとなった、岸口を演じる西田敏行にはもっと出番を増やして欲しかったですね。

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