なないろカメレオンコミュの現実が其処にあるとして・・・

なんでもない日常を過ごしている時に
ソイツは囁いてくる。

「君が居る其の世界は現実かい？」

目は開いてるし、脳も覚醒している。
生命を維持するために食事だってするし
五感は正常に機能している。

「本当かい？其れは、夢が見せる錯覚なんじゃないのかい？」

夢なんかじゃない。僕は今、此処で生きているんだ。

「じゃぁ、君は誰だ？」

僕は僕だ。

「其れを証明するものは？」

僕が僕であるという意識と、周囲が僕という存在を認識している。

「それじゃぁ駄目だ。意識や認識は証明にはならない。何故なら、其れを第3者が確認できないからだ。」

じゃぁ、何なら納得するって云うんだ？

「何も。」

それじゃ何の解決にもならないじゃないか。
それとも、君は僕が何者か言い当てることが出来るっていうのか？

「いや。そうじゃない。ただ、君の居る世界は君が思っているほど
確実なものなんかじゃないってことだよ。」

じゃあ、君の居る世界なら確実なのかい？

「そうでもない。何処の世界でもこの世ってものは、あの世と同じくらい不確かで曖昧なのさ。」

それじゃあ一体、僕はどうしたらいいんだよ？

「どうもしない。」

なんだって？

「無理に明らかにする必要なんてないさ。君はその夢のような、まどろんだ世界を現実と呼び
これからも生きていけばいいのさ。」

それは、其の先が絶望かもしれないってことなのか？

「違う。ただ、誰にも分かんないんだよ。其の感覚や記憶、認識何かも全て個だけのものだ。
だから、君の其の世界も君だけのために存在するといってもいい。」

・・・わかったよ。じゃあ、そろそろ僕は起きることにするよ・・・

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 11月29日 05:09

森　博嗣「四季シリーズ」全て読み終えました＞＜
ぞっとするくらいに綺麗で純粋な矛盾した物語でした。
別に、順番は決めてなかったのですが「Ｓ＆Ｍシリーズ」「Ｖシリーズ」と続き
今回「四季シリーズ」を読みましたが、もう一度Ｓ＆Ｍシリーズから読み直したい！！
でも、続きも気になるっ＞＜

私の中で、森　博嗣さんは確実に偉大になっていくのでした。
たとえ、トリ子の世界が幻想でも・・・

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