連帯オール沖縄・東北北海道コミュの迫る沖縄統一地方選新基地造らせない翁長知事の思い継ぐ

迫る沖縄統一地方選
新基地造らせない翁長知事の思い継ぐ
2018年8月17日しんぶん赤旗

共産党全員当選・「オール沖縄」躍進を

　翁長雄志・沖縄県知事の急逝に伴い１１月から９月３０日投票に前倒しになった県知事選に大きく影響する沖縄統一地方選が、北谷（ちゃたん）町議選（２８日告示、９月２日投票）などから始まります。同県名護市辺野古の新基地を造らせないという翁長知事の遺志を引き継ぐ日本共産党の市町村議候補２４人の全員当選と、「オール沖縄」勢力の躍進が求められています。

県民が団結すれば負けない

　翁長知事は亡くなる前の７月２７日、安倍政権が強行する新基地建設の工事を阻止するため、前知事の埋め立て承認を撤回する手続きの開始を表明。「（米朝首脳会談などからみられる）平和を求める大きな流れからも取り残されている」と述べ、新基地建設の「理由がない」と語りました。
　保守・革新の垣根を越えて心を一つにした「オール沖縄」の共闘にこそ、沖縄の未来があることを自らの行動で示し続けた翁長知事。「新基地を造らせないという私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはない」「平和で誇りある豊かな沖縄を築くため全力で取り組んでいく」という立場を、文字通り命がけで貫きました。
　翁長知事が死去した翌日の９日、北谷町議選に向けて同町で開かれた日本共産党の演説会で、赤嶺政賢衆院議員は「翁長知事の生きざまに応えるたたかい」が、沖縄統一地方選でもあると強調しました。
　現職町議の宮里あゆみ候補は「県民は悲しみの中にいるけど、泣いてばかりでいられない。一人ひとりが翁長知事になったつもりで、団結すれば日本政府は勝てない。みんなで頑張っていきましょう」と訴えました。
　新人の新垣ちあき候補は「翁長さんの思いを同世代や下の世代、子どもたちにも伝えていきたい。オール沖縄は絶対に負けないし、あきらめない」と力を込めました。
　宮里、新垣の両氏は、１１日に那覇市で開かれた辺野古新基地建設断念を求める県民大会に参加。他の７万人の参加者と共に「新基地ＮＯ」のメッセージボードを掲げ、安倍政権に向けて強い意思を示しました。

翁長県政支えた共産党議員

　翁長県政ではこれまで、新基地を造らせないことを県政の柱に据え、県民の辺野古での日常的な抗議行動と連帯しながら、当初の計画では今年６月時点でほぼ完了するはずだった新基地の工事を約３年遅らせています。
　「平和で誇りある豊かな沖縄」を目指す翁長県政の下で、県内総生産や県民所得は向上し、観光客数は過去最高、失業率も減少傾向が続き、沖縄経済は着実に発展しています。
　翁長県政は、全国で初めて子どもの貧困問題について詳細な調査を実施。「県子どもの貧困対策推進基金」を立ち上げ、全国的にも例のない県による就学援助への補助など、対策を強化しました。
　翁長県政を支え、連携してきたオール沖縄の中で中心的役割を担ってきたのが、日本共産党の県議団や各市町村の議員です。
　翁長県政になって子どもの医療費無料化が３歳未満から就学前に拡充。党議員らは各自治体独自の上乗せを主張し、無料化の対象を広げています。県が住宅リフォーム助成の半額補助を実施することを受け、各自治体での同助成の実施を提案しています。
　今回の沖縄統一地方選で日本共産党は、現有２２議席から全員当選による２議席増を目指します。
　党候補の出る選挙は北谷町議選から始まり、５市９町村の議会議員選挙の投票日は９月９日に集中。同３０日投票の、うるま市議選まで続きます。

自公勢力も多数派獲得狙う

　新基地を容認・推進する自民・公明勢力も統一地方選を重視。名護、沖縄、宜野湾などの市議会で多数派を目指して積極的に候補者を擁立しています。
　今月４日に那覇市で開かれた自民党衆院議員の政治資金パーティーでは「統一地方選に勝つ」（自民党県連幹部）、「公明党も勝つ」（公明党県議）といった発言がありました。
　定数２６（１減）の名護市議選で市政与党は１８人を擁立する見込み。新基地建設に反対せず、容認が前提の米軍再編交付金を受け取る渡具知武豊市長は「政府側はわれら北部地域、名護のことをこれからも応援する体制ができている」（７月３１日、市内で行われた自民党県議の議会報告会）と述べました。
　市政野党は、日本共産党の新人、よしい俊平候補を含む１４人が立候補を予定。引き続き市議会で野党多数を維持するには１人も落とせない状況です。
　よしい候補は１４日に市内で街頭演説し、自らも参加した１１日の県民大会の７万人の参加者や県民の心の中に「翁長知事が果たそうとした新基地を絶対に造らせないという遺志が引き継がれている」と強調。「安倍政権が強行する辺野古新基地建設を絶対に許さないという思いを、よりいっそう強くした」と訴えました。
　よしい候補は「市民の命を守り、生活向上のため、子どもたちの未来を守るため市議会で頑張り抜く決意です。オール沖縄全員の勝利で新基地建設をストップさせましょう」と呼びかけました。