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引用集(グッとくる言葉)コミュの映画

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コメント(14)

    愛は存在しない。存在するのは愛の可能性だけだ。

    より多く愛する者は、常に敗者となる。
                    
                    R.W.ファズビンダー

 出典をはっきりと示せませんが、どちらもドイツの映画監督R.W.ファズビンダーの言葉だと、フランスの映画監督フランソワ・オゾンのインタビュー記事より知りました。
 なかなかネガティブなお言葉ですが、この言葉を覚えてから逆にラヴレスな日々にも耐えられるようになりました。なかなか愛なんて見つかるわけがないんだ、とか、好きになってしまったんだからもうどうなってもしょうがない、とあきらめやすくなったような(笑)。
 「より多く愛する者は〜」の方は、オゾンの映画『焼け石に水』という映画のコピーに使用されていましたが、まさにこの引用を実感させる映画でした。また、トーマス・マンの『トニオ・クレーデル』に
「最も多く愛する者は、常に敗者であり、常に悩まなければならない」というくだりがあり、ファズビンダーはここから引用したものと考えられます。

 個人的に、引用は
 1.短く
 2.格言ぶらない
 3.意味不明(あとでふと思いあたったりする)
のが好みです。ズバリ「ゴダール的な」引用ですね。 
 
 
      「受け入れて、許して、愛せ。これが人生の哲学だ」
                             『ブロードウェイのダニーローズ』

      「結局、許し合うしかないのね」
                             『インテリア』
                              どちらもウディ・アレン作品より
 
 「受け入れて〜」は字面では説教くさく見えますが、いつもシニカルでおどけた役ばかりのウディ・アレンが言うところにグッとくるものがありました。
 「結局〜」は諦めのカンジがいいです。これらの「許し」についてのセリフは相反するものがありますが、それもまた人生かなと。
        「映画が終わると、愛が終わったみたいに感じる」


        「僕が興味を持つのは愛だけだ。それと愛の欠如だけだ」

                              ジョン・カサヴェテス 1929−1989

 アメリカでインディペンデント映画作家ジョン・カサヴェテスの言葉です。出典はレイ・カーニー編『ジョン・カサヴェテスは語る』より。

「映画を作っている時の僕はまるで狂人だ。というのも、映画を作っている時は、それが人生だからだ。その時はそうなんだ。映画作りは美しい女性みたいなもんだよ。恋に落ちてしまうんだ。そして映画が終わると、愛が終わったみたいに感じる。誰かに『次の映画は何だい』って言われると、侮辱されたみたいな気がする。それは『今度いつ恋に落ちるんだい?』と聞かれているようだからだ。」

「哲学を持つということは、いかにして愛するかを知ることだ。そしてどこに愛を注ぐかを知ることだ。(…)僕の頭はひとつのことしか考えられない。僕が興味を持つのは愛だけだ。それと愛の欠如だ。愛が止まる時だ。本当に必要なものの喪失や、それを奪われる苦痛だ。」
「革命前夜を生きなかった者は、生きることがいかに甘美か理解できない」 タレーラン


「僕にとってイデオロギーはバカンスにすぎない。革命ではなく革命前夜を僕は生きている。僕のような人間は革命前夜しか生きられない」  『革命前夜』
 
 イタリアの映画監督ベルナルド・ベルトリッチ監督の自伝的作品とされる『革命前夜』より。上のタレーラン(フランス ナポレオン帝政下の政治家)の言葉は、この映画の冒頭に引用されていました。青春を回顧する映画がこんな引用からはじまるなんて、カッコよすぎ!と思いきや、革命が終わった後の物語でどんより感があふれまくっており、正直あんまり楽しめる作品ではありませんでした。この引用のカッコよさだけで、記憶に残る映画です。
「F・スコット・フィッツジェラルドによれば、アメリカ人の人生には第1幕しかないらしい。カムバックなどありえない、ということだ。でもここはマンチェスター。ここでの生き方は違う。僕らには第2幕がある。そしてここからがその2幕目だ。」
                       『24アワー・パーティ・ピープル』


 マンチェスターのインディレーベル、ファクトリーの社長トニー・ウィルソンの言葉です。
 友達がこの映画の試写会に行ったところ、おすぎも観に来ていて、上映後につまんないとブーブー文句を言っていたそうです。確かに低予算のぬるーい再現ドラマっぽくて、映画自体の出来もそれほど良くはなかったため、UKロックのマンチェスター・ムーブメントに興味のない人にとってつまんなかったのは無理もない気がします。しかし、マンチェスター・ムーブメントという『革命前夜』をリアルタイムで体験した自分にとっては、この言葉には真実味があり、かなりグッときました。
 「欲望が欲しいんだ。これメチャメチャ食いてえとか、すげえアイツとヤりたいとか、なんでもいいんだ。(…)こうやって、この人がずっとずっと死にかけていくのを見ながら、オレ、生きていたいとか思えなくなるんだ(…)」   『メゾン・ド・ヒミコ』

 結局のところ、人間は自分の欲望を愛して、欲望されたものを愛しているのではない。ニーチェ『善悪の彼岸』
 欲望は誰のものであれ、本質的に「第三者」なのである。 内田樹『他者と死者』
 自己の欲求は、他者の代理である。このような自己と他者の関係は、貨幣において典型的に現れているのだ。 大澤真幸『貨幣における他者性』

 犬童一心監督作品『メゾン・ド・ヒミコ』からの引用です。オダギリジョー扮する春彦(ゲイ)の年老いた恋人が昏睡状態に陥り、その恋人の吐いた大量の血のニオイがたちこめる部屋でのセリフです。聞いた瞬間になんとなくニーチェと重なる気がしました。
 快楽が欲しいのではなく、どんな快楽でもいいからそれを求める欲望が欲しい。これは、自分の欲望とされるものが他者の欲望の模倣であることの証であるような気がします。例えば子どもが友達の持っているおもちゃを欲しがるように、あるいは自己の貨幣への欲求が、他者の欲求の反復に過ぎないように(貨幣を欲しがる他者が存在しなければ、貨幣それ自体は無価値だから)。
 欲望という、自分らしさの最たるものに思えるものですら、他者の模倣に過ぎない。にもかかわらず、それなしに私達は生きていけない、ということ。「自分」って脆いはずだと、妙に納得しました。
  子供を産めないパンダは
  全部撃ち殺してやる
  オイルタンカーに穴を開け
  南仏のビーチを重油で汚してやる

  美しいものを壊してやる
             『ファイト・クラブ』

 チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』は、小説版を1999年に読んではいたものの、自分の読解力不足により途中で挫折(今読み返してみると、詩のような文体で書かれた小説だということに気づく)、映画版も敬遠していたのですが、最近観てぶっとんでしまいました。これほど反社会的なメッセージに満ちたILLな作品が、映画化により完全にエンターテイメント化し、浸透しやすくなってしまったところが、ますますILLすぎる気がします。
 ためになるような格言とかよりも、たとえ多少意味不明でもインパクトのある言葉の引用が好きなので、自分にとって『ファイト・クラブ』は引用したいセリフのオンパレードなのですが、いかんせんメッセージがあまりに邪悪なので、引用として使い道が少ないことが弱点です。もしアナタが邪悪な主人公の小説を書いた時には、オープニングにこの言葉を引用していただければ幸いです(笑)。
「電話は何度もかけたんだ。
 だけどいつも、
 出るまえにきった。」

『我愛厨房』

  *+*+*+

以前深夜にTVで放映された中国映画から。
邦題は『キッチン』でした。

この映画からもう一つ引用させて下さい。


「宇宙一の大泥棒は時間です」

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