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みんなの言葉置き場コミュのせつないノイズ

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夜が啼く


鼓膜の奥の Tatoo


せつないノイズ


虹の雫


刻まれた夢






コメント(45)




街を彩るイルミネーションみたい


まるで、貴方は

キラキラと

上手に綺麗な嘘をつく



都会には夜が無いって

そんな唄を

昔、聴いたっけな



けれど

夜はこんなに綺麗



重たいタールみたいな海も

不揃いな街並も



貴方は

いつまで

綺麗なままでいてくれますか?



この夢は

いつまで続くのでしょう?



ただ、こうしているだけで…

素敵ね

闇よりも眩しい





夜が好きよ





『闇よりも眩しい』
2007年11月07日







苦しい時にこそ
欲望に従えと
月が教えてくれた

真夜中も真昼間も
眼に映るものは同じだ

言葉は心の鏡だから
結局は何かを伝えるんじゃなくて
誰かが気が付いてくれる為の
ほんの一握りの共感で

同じ様に
誰かの存在そのものも
在るか無いかは
見つけられるかどうか


俺が存るか存ないか?
知ってるのはアナタだけ

ラヂオを止めて
CD-Rの声を聴く

いつでも
気が狂いそうな時
俺を繋ぎ留めていてくれたもの

底無しのgroove
きっと誰かが
同じ風景を見ている

獣達が眼を醒ます
獣達が眼を醒ます
至福の時間に溺れて
やっと
意味なんてどうでもいい
大切なことに気が付く

世界が必要としてることなんて何も無い

俺達には
世界すら必要じゃないんだから

夢なら夢で

いいから

感じ合おうぜ





『底無しのグルーヴ』
2009/09/30








あなたはまるで

ガーゼのようなKISSをする



透けているようでいて

軟らかいようでいて

くっきり跡を残すみたいに



桃色の唇で

綺麗に恋を啄む



壊れた鳥籠から

飛びたてずにいる



まだ少しだけ冷たさの残る

面影の所為にして







『春の仕業』
2009/1月初頭






おはよう



いってらっしゃい



おかえり



ただいま



ねぇ 好き?

美味しいね

愛してる

おやすみなさい


テーブルには花が、いつも君は水を換えてやり、皺の無いスーツ、石鹸の匂いがするシャツ、毎朝のトースト。

角の家には犬が飼われている。
塀の上には猫が居る。
隣の家の生け垣、鉢植え。
すれ違う中学生の群れ、かけ足のOL、回覧板と箒とつっかけ、庭木の手入れをする熟年、園児を乗せた自転車、時々、路地に迷い込んだ車、水を撒く花屋の店員、駅前のコンビニ、タバコの自販機、スポーツ新聞。

ラッシュ或いは交通渋滞、痴漢スリ万引き、ヘッドフォンから漏れるテクノ、吊り広告、誰かが咳をする、足を踏んだの踏まないの、延滞、線路に飛び込んだ酔っ払い、ニュースと占い、トラフィックインフォメーション、通販、英会話、骨盤矯正クッション、デートスポットと映画の話題、
戦争と正義。

いじめられっ子、シンナー遊び、クラブ活動、初恋、放課後の告白、不純異性交遊、中絶と出産、入れ墨、ダンス、コスプレ、青年海外協力隊、ECO、留学、留年、奨学金、受験勉強、卒論、コンパ、就職活動、将来の夢、ニート、ヒルズ、ナチュラリスト、アート、ギャンブル、事業、工場、レストラン、高層ビル、町屋、寺、墓地、遺跡、公園、森林、砂漠、
海の見えるカフェ。



深海、宇宙、闇

光と影

陰陽



幸福、充足、安心、

愛と平和、感動、希望、

美しいモノ、素敵、

…その反対。



雨、後、晴れ



永遠の孤独

あなたと見た風景




おかえり



ただいま



いってらっしゃい



さようなら





こんにちは

はじめまして





『時々、曇り』
2007年10月11日 20:09








嘘ついてた

ごめんね



誠実を貫くのって難しい



裏切るなら

たった一回の嘘でいい



ごめんね

嘘ついてた



ずっと …ね





『サヨナラを言うまえに』
2008年01月17日








純白のウェディングドレス

誓いのKISS

恋人だったアナタ

退屈な昼下がり

赤ん坊の泣き声

チャンネルを回してみる

アンテナの向こう

わたしたちが知らなかった世界

憧れと誘惑

足りないものの存在

人工衛星を使って神様にリンクする

戦争や飢えた子供達

滅び逝く動物達

砂漠に降る雨

熱帯雨林を気遣うあなた

エコバックから玉葱が零れた

誰かの為に化粧をして

誰かの為のプレゼント

罪の無い内緒話

さようなら昨日までの私

覚醒する幻想

きっと空を飛んでいける

歯と腰と足が浮く大地

切り花の品評会

落札されるネットオークション

誰でも無いわたし

見知らぬ友達

満たされた休日

嘘つきの吟遊詩人

窓の外の風景

いつの間にか季節は巡り

気が付けば独り

アナタは昔HEROだった

お伽話が終わるまで





『お伽話が終わるまで』
2008年07月22日








ついつい
煙草に火を点ける癖

まるで悪い習慣みたいに
あなたを眼で追う



焦葉しい香りのする草は
インディアンには崇高な神の導きで

都会では蛍の様に
住み処を追われている



それは罪なのかな?
干した葉っぱを燃やして吸う事

それとあなたに
胸を焦がす事



真面目な顔して
冗談を言うのね

税金が上がってる分だけ
リスクも高くつくわ



しかめっ面も悪い癖だ
ちゃんと伝えたい時程ね

デリケートな心を守る為に
僕の心臓には毛が生えてる



財布と頬っぺたの皮は
分厚い方が人生は楽に生きられる

そんな減らず口きくより
唇はもっと別の事に使いなさい



ニコチン&カフェイン
美味しいお酒とチョコレート

なにより病み付きになるのが
あなたとの…





『スウィート・ジョーク』
2008年08月20日 01:43







溢れ出す饒舌は

はしゃぎまわる仔犬の無邪気さ

初めて唇に触れた後の

困惑にも似て



やわらかな花弁を濡らす

甘い滴は

艶やかな秘密


頬の内側にほとばしり出る

産声の煌めき



まだ失っていない



眩暈の渦に

堕ちていく彼方

何を望んでいるのだろう?



心は



熱い胸騒ぎの

その果てに



小春日に咲く

一輪の焔





『秋 桜』
2008年09月29日






『わたし、地獄に堕ちるかもしれない…』

あの人が笑いながら言う

悪い冗談だ



それならこうして一緒に居る

俺も道連れになるよ



すっかり雲に覆われた

哀しい夏が

刻一刻、過ぎ去っていく



駄目だね、まだ逝く訳にはいかない

俺達は順番を間違えたんだ

ただタイミングが合わなかっただけのことさ



正直な気持ちのまま生きる事が罪なら

俺は罰を受ける



晴れ間に少しだけ

恥じらう様に赤い

空がやっと

色彩を想い出したみたい



あの人が咲くところを

見たいと思った

それは確かに

妖艶な荊の道だね



声が枯れるまで

鳴いてみるがいい

俺達は元々

同じ空を見上げる獣なんだ



同じ闇の中で

真夜中の旋律を聴いたんだ





『獣の刻』
2009年07月28日






軟らかい夜に沈んで

濡れた羽衣に
天使の羽根が透けて見える


マダラになったベルベットのシーツは
色褪せたのではなく

深い廃墟の色が染み付いたから


時間だけが
私達を引き離すことができる

もう一度互いを取り戻す
チャンスを与えられる為に


たかだか100年程の短い間に

私達はどれだけ
互いを知ることが出来るだろう?


やがて
蕾がゆっくりと開いて

吐息が
新しい色をつける



尽きない夢のせつなさ

鼓動が確かに聞こえるように

私達は獣に還る


朽ち果てた屋根の隙間から

かわらぬ星空を見上げる


夜の底で





『夜の底』
2009/01/10






眼が覚めると

朝は何もない



ただいつもどうり

コーンフレークとMilkの朝食

プレートの上の象さん

の模様のマグカップ

たっぷりの珈琲



覚醒前の意識の隙間で

感じる

今日の一日と人生の何分の一かの

一分間の重さ




眼が覚めると

全ては過去



繰り返す毎朝の選択

膨大なエキストラ達の足跡



…おはよう…

ゴロワーズの青い煙

珈琲をもう一杯





『プレートの上の象さん』
2008年10月15日






まるで甘美なひとつぶの媚薬のよう

綴られたメールの一節の

何度もそのアドレスを撫添っては

途中で戸惑いを繰返して


せっかくの節度を守らなくては

お化粧が剥がれてしまうでしょう


浮憑いた掌が妄想する

しっとりと熟れた絹の指触り


老いた少年はやがて恍惚に溺れ

果実に似た永遠の月に向かって

憧れのロケットを発射する

けれど衝動は

遠く銀河に及ばず

遥か成層圏の手前に墜ちて

めらめらと火の粉になって散るのでした


白銀の冬の空に

焔の花が散るのでした


届かない対岸で二人は

星空よりもずっと儚い

同じ焔を見つめているのでしょう





『冬の花火』
2008年11月12日






粒子が更に細かくなって
透明度が増した空

群青色の夕闇は
ゆっくり影を広げ

月がぽっかり切り取られたみたい

くっきりとそこだけ明るい

まるで空に開いた窓



静止した時間のフィルムを
何枚も重ね合わせると

少しづつモーションが生まれる

残像と新しい風景との間に
知覚の橋を架けて渡る

過去と未来を繋いでいるのは見えない一コマ

錯覚が生み出した

マボロシ



過去から未来へ

今と今と今と今と今

五感をフルに使って
現実を繋ぎ留める



未来がそこに在る

扉一枚
開いた向こう






『天空の窓』
2008年09月27日 18:20







やがて山が笑う頃には

あなたに積もった雪も溶けるといいのに




悲しみは小さくて透明な結晶の集まりで

遠い空の上から降り積もる




寂しさが降りしきる雨のようなら

悲しさは音もなく積もる雪に似ている


流れる重さも叩きつける荒さも無く

ただ白く世界を塗りかえていく




時折微かに差し込む日射しに

まるできらきらと美しく煌めいて

深く時間を閉じ込めてしまうんだ




あまりにも甘美な

誘惑にも似たその煌きに

純粋な魂ほど捉えられてしまうんだ




ゆっくりと瞼を閉じる

その恍惚は死に似ている



そして痛みを凍らせることで

何もかも忘れたふりをする

何も感じないふりをする



静寂の奏でる音楽

闇に浮かぶ色彩

言葉の無い詩




深い白は影を忘れさせる



けれど不器用な肉体は

飛べない足跡を刻んで

あなたをこの世に残すのです



煙になってしまった

あの優しさを昨日に遺して

真っ白い遙かな平野を

ざくざく踏み砕いて往くのです




そうしてひび割れた指先から

生温かい赤い色が流れ出し

あなたは壊死した自分の

魂の一部を拾うのです



例えば愛することや

美しいと想うことの為に

痛みは必要なのです



感じることができなければ

世界は何も見えず

ただ真っ白なだけなのです




どうか温かいスープを一杯

遠い雪解けの日の為に







『君が咲く日』
2008/12/10








太陽がぶっとんでいる

曇り空の上から

朧を透かしてキラキラと揺れる

蛍みたいに残映が飛び交う

手の届くよりほんの一寸先の処

逃げ水が踊ってみせる

違うよ
これは幻覚じゃない

いつもの日常は
眼を閉じればちゃんと映る

俺はしっかり眼を開いて

此処が何処だか
答えを探してるんだ

本当の答えなんて
何万光年先の未来に在る

俺は
手の届くよりほんの一寸先の処から

忘れ物をした昨日を探して見ている

笑いかけの笑顔はまだ
開かぬ蕾の様で

風が横たわるガーデンの中に咲いてる

輝きを封じ込めたまま

世界はこんなにも多様な光に溢れていたんだ

やがて迎える
ほんの一瞬先の未来を信じていたんだ

閃光が痛みの様に
刹那の世界を彩っていたんだ

伝えることが出来なかった想いが

閃光の中に溢れていた

それは幻じゃない

心は一瞬一瞬を刻み込んで未来へ繋げていく

涙が零れるのは

そんな世界が眩しかったから

感情は光の糸を織り重ねて

無限の物語を綴っていく

借り物の日常の合間を盗んで

俺の魂はまだ遊び足りないらしい

ねぇもうちょっと一緒にいようって
天使が言うからさ

瞼を閉じれば
いつものドラマが始まる

しとしと雨と
喧騒に混じって

音楽が聴こえる






『Don't stop the beat』
2009/10/03







ねぇ、よく見て

わたしの肌の色

あなたとは違う



目も、鼻も、口も

あなたとは違う



ねぇ、よく見て

わたしにさわって


あなたのその手で

確かめて



わたしの肌

温もりと感触



あなたとは違う?



わたし達は

違う言葉で話し

違う場所で生まれ

違う価値観で生きる



わたし達は違う?


ねぇ、さわって

もっと確かめて



わたしとあなた

その肌で感じて





『SKIN』
2007/06/05






何かが狂ってしまって

もう、どうしようもなくて

たった一人になってしまって


けどね

毅然とした態度で

自分のままでいなくちゃぁ


見失いそうな時こそ

正直に

自分のままでいなくちゃ



正しいコト

美しいコト

楽しいコト


純粋なコト



大丈夫

間違ってない


間違いないなんて
本当は無い

それとも全てが
間違っているか



子供達に

素敵な話をしてあげよう

美しいモノを見せてあげよう

大切なコトを教えてあげよう


わたしが信じている

そのまんまを



たとえ

手遅れだろうと

無駄な努力だろうと

決まり事や常識から
はみ出していようと



わたしの信じる

その真実を



わたし自身で守るしかない

わたし自身が遺すしかない



わたしが愛するモノを

わたし自身の手で

存在させるコト



PRIDE






『PRIDE』
2007/05/15







車内禁煙の為
休憩を公園で摂る

鳩と猫
オッサン・OL・若者・カップル

落ち葉とベンチ

空き缶とゴロワーズ

借金取りから通知が来た
もう五年前も前の話し
…まだ残ってたか…
妻は笑っていた

日常がザラメみたいに過ぎてくんだ

銀杏並木が風にそよいで

…さて
そろそろ仕事やな

昨夜は遅くまで
天使が一晩中騒いでいた

俺は眠ってた

朝彼女はご機嫌で
チューしようとしたら逃げられた

だってお髭がチクチクするんだもの

娘は最近bye-byeを覚えて
朝の見送りに手を振る

bye-byeまたね

日常がザラメみたいに過ぎてくんだ






『落ち葉とベンチ』
2009年09月08日





失くしてしまったもの

手に入れたもの


雨上がりの夕方

束の間の虹


子供たちは

さようならの意味をまだ知らない





『虹よりも朧』
2009/08/10






こんな時に、
突然フィートバックしてくる『風景』があったりもする。
遠い声がする。

『好きなだけ、ずっと居ていいんよ』



オウチの庭によく遊びに来てた猫は近頃では部屋の中に上がり込んでは、テキトーに餌を喰ったり、ソファーの上で寝ていったりする。
その寝顔やらシグサやらが随分かわいい♪
ので、やりたいようにさせて、テキトーに餌をやったりしてるけど、
それで懐いたかというとそうでもなくて、触らせてもくれないし、時々妙にびびってたり、不機嫌だったり。
けど部屋の中は気に入ったらしく、住人が彼が来たことに気付いて窓を開けるまで、ちょこんと座って待ってたりする。

…いいよ、別に
好きなようにしてな

最近寒くなったせいか、夜には決まって傍らに居て、お気に入りらしいソファーの上で丸くなっている。
腹が減ると、したしたと台所に忍び込み、そして物欲しげにこっちを振り返る。

…やれやれ
ここで餌やったりしてまうから調子に乗るんやな…

わざわざコイツの為に買っておいた猫缶を開けてやる。

この部屋の住人が引越したりしたら、彼はどうするんだろう?
やっぱり夜になると窓の外へ来て、誰かが開けてくれるまでじっと待ってるんだろうか?



『寒かったらストーブ点けてね、着るモノも適当に…部屋の中のモノ何でも使っていいから…あ、でも箪笥の一番下の引き出しは開けちゃダメ、恥ずかしいから(笑)』


『ハブラシ買っといたから、新しいタオルたたんであるからね』


『本当にいつまででも居ていいからね』


『ねぇ、好きなようにしたらいいよ?この部屋好きに使っていいし、私にだって何だって…』


『いいのよ、貴方は何だって、やりたいコトだけをやればいい』


『ねぇ、貴方はそのままでいてね。ずっとそのままでいてね』



猫も時々は思い出すかな?
ある日突然、
開かなくなった窓の事
…とか。(笑)






『クラウディ』
2006/11/17






『サカナ』



といっても
空を飛ぶ魚のことさ

店先に並んでる
鍋の材料じゃない

酒のつまみにはならないが
そいつは空を飛ぶんだよ

いつか時空を超えて
今日と明日の隙間を駆け抜ける
閃光のような
銀色の群れを見たんだ


ろれつの回らない
話しだけど
奴と飲む酒は美味かった


いつか俺も見たいな
そんな魚達をね






2009/01/14




満月が
白い雲が
遠くに浮かんだまま


昨日までが
そして未来が
遠くに浮かんだまま


手を延ばした
光りの夜は
サラサラ指の隙間から


降り注ぐ
零れ落ちる
少しの指の隙間から


砂に描いた
横顔は
波間に微笑んだまま


握り潰した
はずの蝶々が
指と指の隙間から


幻が
遠くまで聴こえる
口笛みたいに


はばたいて行くよ


罪滅ぼしの為に
生きてるんだね

きっと空の色が
変わるまで



夢ならいつか
醒めるのだろう

翳りゆく色彩の降る

黙り込んだ
朝陽の下で






『旭尽の飛蝶』
(アカツキノチョウ)
2007/08/21
2010/01・追稿






鳩はいない 
烏が本当を喋ってしまったから


蝶はいない 
蜘蛛の巣に映る虹に恋をしたから


太陽はいない 
向日葵の花が枯れてしまったから


旅人はいない 
少年は大人になってしまったから


少女はいない 
男は皆赤ん坊になってしまったから


兵士はいない 
とっくの昔に戦争は終わったから


哲学者はいない 
誰もが人生について語るから


悪魔はいない 
善意の仮面を被っているから


小人はいない 
人魚が硝子の靴で踊っているから


アカはいない 
楽園が紫色に染まったから


神様はいない 
世界中の道が繋がった日から


詩人はいない 
嘘つきだけが真実を語るから






『鳩はいない』
2008/11/20






背後から触れる


貴方の一番奥底

それは私の一番やわらかい処


どんなプライドもへし折ってしまう

深い恍惚


貴方は静かに眼を閉じ

そして従順に唇を開く


私は支配者になり

奴隷になる


心を縛る鎖が

私たちを繋いでいる
 

限られた時間の中で

生命が一瞬の煌きを放つ様に


しなやかに強く

自由を確かなものにする


確かにここに

私たちはいる



表から触れる



中心を貫く


貴方を飲み込む


どこまでも 高く

どこまでも 深く

幾度も 何度でも


私たちは超える


焔に濡れ


愛惜しさと快楽の渦に身を委ね

心に焼印を押し付ける


刺青の様に

感触を皮膚に刻み込む


記憶の繊維に

総てを染み込ませる


私の息から貴方の臭いがする位

貴方の足音から私の声が聴こえる位

互いを重ね合わせる

果てなく

揺れ続ける


魂の音を聴く



二人の身体から


音楽が聴こえる






『焔に濡れる』
2007/02/05






羽根の生えた

恋 心

ふたつ


閉じ込めた

オルゴールの中



白い羽根は

君の優しさ


黒い羽根は

僕の寂しさ



夜に

照らされて

重なり合う

色違いのメロディー



知っていたよ

流れ星が

君を濡らした夜


すくえない

両手で

抱きしめる





『夜の羽のモノクロム』
2007/07/18






風の強い夜に聴いた

君の吐息は

奇跡が起こる前の

静寂だった



もうすぐ嵐が来るよ





『前夜』
2009/03/27







音も無く散る

花びらの吐息

息をする喜び



貴女が挿した色は

僕の翼を奪い

心に鍵を掛けた



魔法は夜毎僕を抱きしめ

儚さの痛みと共に

今を価値あるものに変える


刺を持った

薔薇の陰影





『あかい血の一滴』
2009/02/11






今日が明日に変わる瞬間
何かに期待するんだけど
結局何も起こらないまま
昨日はフェードアウト

ママは疲れて
飲みかけの珈琲を残したまま
冷めていくほろ苦い香り
彼女は夢をみるより
ただぐっすり眠りたいのだ

パパは煙草に火を点ける
悪い習慣だと分かってる
けれど心と身体のバランスを保つ為に
彼には香ばしい煙りが必要なのさ

天使は無垢な顔で笑う
理解できる事柄は少ない
そして生きていくことに必要な事は
たいして多くない
重要なのは
愛することぐらいだ

日々当たり前に過ぎていく
バーフェクトなカウントダウン
ラッキーなことに
今夜は眠れそうにない





『パーフェクト・デイズ』
2009/03/09 00:42







ギターの音が零れていく

ボロボロ剥がれ落ちていく

きっともう二度と逢えないけどね

君を聴いたよ

確かに今さっき



空に沈んだ真昼の月

スロープの向こうの硝子窓

朧げに対話する光と陰

揺らめく虹の鼓動



今を幸福と言うなら

人生は幸福



失うものの為に痛みは在るのか

信じることの為に言葉は在るのか

美しい決断の為に孤独は在るのか



笑顔でからっぽを埋めていく


月並みな平穏を

一針一貼り綴って

一煎の煙りに

祈りを捧げる

無縁坂の花束と供に



零れていく音色と供に

君を爪弾いたよ

確かに

つい今さっき





『虹の鼓動』
2009/11/20







真夜中が疼く


信じさせてくれないか?





『夜明けを殺したい』
2009/08/18







君に触れると

音楽が始まる

君はやわらかい楽器みたいに

僕の胸で震える

心臓がビートを打ち

唇から旋律が洩れる

繰り返しうねるグルーヴの中から

やがて高波の様にエクスタシーが現れる

恍惚のうねりは大きく厚くなり

やがて頂点を極めた時

全てが真空になる

ピークの静寂には全ての音が同時に存在している

無限大のコードとリズムが隙間なく重なり合っている

次元を超えた天空音楽

即ち神の領域に鳴り響く

それは無限大の愛の形



眼に見えるものはほんの僅かで
そこにたいした意味はない

在るのはただ
個性の器の色と形

ラヂオから流れる
台詞の様なもの



『愛しのレディオ』
2010/01/16





小さなコクピットに座って独りになると
PCの画面は情報が渦巻く静かな海だ

日常をこなしていくには
それなりにタフにならないといけない

まったく…リアルに為れば為るほど
『現実』って実はとても曖昧で
小さな些細な事ばかりの集積に過ぎなくて
ドラマになりそうな事件なんかとは縁遠い
…と感じている

世界はとても大きくて深い退屈に覆われているみたい
例えば遠い国の戦争や遠い歴史の断片
革命やら経済やら猟奇殺人
鬱病も薬物中毒も環境汚染も幼児売春も
小さな箱の中で文字の変換された情報に過ぎない


お気に入りのラヂオにチューニングを合わせて
ご機嫌なRhythm&Bluesの新譜を聴く


地球は今でも本当に回っているのだろうか?

クールなサーフィンからは温度が伝わらない
きっと今頃寝息をたてているだろう
未だ見ぬ僕の愛しい未来の恋人よ
指先に触れるのはキーボードの感触だけだ

幸福せな感じってどんなだっけ?
月のクレーターを観ながら涙を流した
あの感覚だろうか?

いつだったか
メールに添付された君の笑顔の写真と
ろくでもないエロサイトの画像を
並べて同時に眺めながら
勃起した性器を擦って射精したことがある

君は『いつか会いたい』と言ってくれてたけど
約束は果せないまま
僕はもう興味を失ってしまい
新しいアドレスの登録もしないままでいる


夜が明けるまで静かな饗宴は続く


夜毎に新しい党首が政権を奪い
古い土地に新しい国境線が引かれて
ヒット曲が量産されリクエストの順位が変わり
株価は変動し秒単位で誰かが死んでいく
初恋の彼女の顔がどんなだったか?
今ではもう思い出せない

時々眼窩の奥が痛むのはもう何年も前からのことだ
痛みも慣れてしまえば環境の一部でしかない
欠落した身体や心の一部分も
受け入れて対応していくだけの個性の一つだ


ねぇ?それでもいつかね
僕はやっぱり誰かと巡り会いたいと願ってるんだよ
もしかしてそれが君だったらよかったのに
本当はいつかね
世界が変わるといいのにと
心の何処かで思ってはいるんだ
どうなればいいかなんて分かっちゃいないけど

太陽の下で
いつか本物の海が観たいね

誰かと一緒に夜明けの海を渡り
国境と日付変更線を越えて往く

もしかしてそれは君だったのかもしれないね

僕たちは約束を放りだしたままで
いつのまにか
歳をとってしまったのかもしれない

またひとつ太陽が昇るころ
僕の夜間飛行は幕を閉じる

ねぇ?もしかして世界の終りに立ち会うことが出来たら
それはきっとこれ以上無い
ロマンチックな大事件かもしれない
君もそう思うかい?


もし君が太陽だったら

僕を眠らせてくれるかい?





『太陽と一緒に海を渡る』





役立たずの恋人達はいつか

遠い未来の約束をした

君が目覚める時

僕が必ず傍に存るから



仕切りの無い扉の向こう

天使が寝息をたてている

天国は本当に在った

君と一緒に見たんだ



螺旋階段を駆け上がる

ぐるぐる同じ世界を廻っている

扉の向こうに何が在るのか?

もう知ってるはずなのに

何度も同じ処でまた涙を流す



互いの秘密に気付かない振りをしながら

幸福せそうに微笑み合う

一つの夢を叶える為に

他の全部を捨てる

君は幻を現実にする魔法を知ってる



やっと辿り着いた頂上には

小さな旗が一本揺れていただけだった

焦がれていたものを手に入れた

その瞬間はあまりに呆気ない

それなのに

失ったものはいつまでも

きらきらと輝き続ける

届かない星座達の神話みたいに

幻の中に永遠が在る



ノイズの中で

あの時の声が聴こえる

永遠に叶うことの無い

約束を交わした



僕たちは

永遠に自由だね





『遥かなるエデン』




重たい残暑を見下ろす

空は秋色のどこ吹く風

高い雲の上ではもう

すっかり季節は去り行く

きっと前に前に急ぐから

縺れた糸が空回りをする

大きく一歩下がって見れば

こんなにも見晴らしのいい

ワッツビューティフルライフ

いつもの公園で待ってるから

…ずっといつまでも待ってるから…

コトコトと夕飯の支度をしてる

キッチンの窓から湯気が立ち

カタカタ自転車が通り過ぎる

お腹を空かせた子猫

黄昏れの絨毯の上で寝そべる

一日の終りに

素敵なフィナーレを迎える為に

恋人たちは毎晩愛し合う

明日の誓いをたてる

やがて歳をとったら

言葉を交わす必要もなくなる

日々の繰り返しが

祈りの儀式なのだと気付く

明日が幸福でありますように

飛行機にでも乗らない限り

半径5Mでコトが足りる

いつでも背中が見えるように

奥の襖を開けたまま

休日は寝っ転がって

ハナウタを口ずさむ

せつないノイズを遮って

くだらない話しをしてる

世界は変わろうとしてる

自由の為に闘う人も存る

ぽっかり穴が空いたみたいに

窓の向こうに空が浮かんでいる

どんな呪文も

信じない奴には通用しないから

誰もが困らないように

神様は何処にでも何人でも存るのだ

世界中から投げ掛けられた問いに

答えは一つだけではない

だけどたった一つだけ

僕の居る処からは

いつでも君が見えるし

いつまでも見ていたい

それだけは確か

君が珈琲をいれてくれてる間に

娘のお喋りを聞いている

『ねぇパパお唄♪唄ってよ』

パパはギターを爪弾く

ハナウタのコードを拾ってリズムを刻む

ママも『んふふん』とコーラスを入れる

娘が手を叩く

みんなで声を出す

『みんな一緒だね♪』

ケトルがしゅーしゅー音を出す

笛が鳴ったら準備完了

熱い珈琲を一杯

(子供にはミルク)

ギターをケースに了う

例えばそんな日曜日

言いたいコトはまだまだ在るけど

どれもたいしたコトじゃない

せつないノイズを遮って

ラブソングを唄う

…みんな一緒だね♪

二歳の子供でもちゃんと

嬉しいコトは分かってる

それぞれが信じる神様に誓って

素敵なラブソングを唄いましょう




『晴れルヤ』






埋めようにも
カラッポがいっぱい過ぎて
何も入らないんだ


ぐらぐら ガタガタ
気持ちは音をたてて揺らぐ


イイコトなんか何もない

…いや
それは そーでもないな

小さな粒を拾いあげるみたいに
毎日
ほんの少し 幸福せ


アクシデントの度に
ナゲヤリになる悪い癖

ただ言葉は滑稽な気がして

何も言えないのだ


ああ…やっぱり


時間との駆けっこは
もうやりたくない

分かる人だけでいい

そっと傍に居て
微笑んでいて欲しい


くたびれ儲け

さよなら世界

後悔しない夢


晩年 自分は神だと叫んだ哲学者は精神病院に入れられた

世界の真相を知れば知る程
きっとアホらしくて笑い出す

…に違いない



さて

今夜は風が涼しいねぇ

眠ってるあの娘を天使って呼んでるけど
救急車なんか呼ばないでね


手紙はポストの脇に棄てといてくれ

嘘ばっかりだから




『そんなコトもあったよね』
2010/08/20 00:02






あの十字路を渡ったところで
出会う筈だった
愛しさの幻影

思いつめた指先が
携帯を握りしめて震えている

踏み外して見上げた階段に
消えそうな春がゆらり

太陽と足元を同時には見れなくて
僕は立ち止まる

クロスロードを吹き抜けた風は
ほんの少しだが確かに
夜の色を変えた

これが最後になるかもしれないメロディを
あなたが口笛で吹く

幻は幻のまま
せつない香りだけを残して
きっと触れられないその素肌に
天使の羽根を描いて撫添った
この掌が口惜しい

あの声が聴きたくて
まだ消せないでいる
たった一行のアルファベットに
名前は付けないまま

それは実体の無いドラマだった
心震わせる一雫は
詩のようなものだ




『十字路』






君が信じてる
『音楽の力』なんか
俺にはどーだっていい

たとえ世界が
どんなに変わったとしても

『音楽』はただ純粋に
『音楽』でしかなくて

ある人にとっては宝石だったとしても
知らない誰かには石コロに過ぎない

時代や環境が変わるのは
物や事ではなくて
人間の心が全てなのだ

あなたの心の中を
俺は知らない

信じてなんかいない

ただどうしようもなくただ泣きたくなったり

気付いたら体中
心の奥底から揺れていたり

時折
音楽は魔法をかける

たったそれだけのことだ







語る言葉を知らず

意味もなく

感情だけが渦巻く


孤独が太陽を照らして

私たちは見たのだ


無数の羽虫が群がる

影には
冷たい静寂が寄り添う


樹海を渡る風の

重たい足音を聴いたのだ


ほぉほぉと波が溢れ

大地が傾いた瞬間

正しく歪んだノイズが

やっと神経に届いたのだ


還るべき場所が

私たちには在った

ほんのついさっきまで


知らずに
蔑ろにしてきたモノ


気付かずに
踏み捩ってきたモノ


痛みと共に
捨て去ってきたモノ


あたりまえに
忘れてしまったコト


いつか砂漠を泳ぐ魚が

鱗を軋ませて綴った詩を

オルゴオルに詰めて

君に届けよう



犬笛の旋律に乗せて

(撫でるように)


その胸を


(奏でるように)

音楽で染めて







『奏 振(ソウシン)』






いつまでそこに居るのさ

バラバラの昨日を撫添って

漂うばかり

虹を観た

夢なんて

そのうち醒めるだろう



終わりを待っているのさ

ガラクタ抱きしめながら

届くはずもない

絵葉書に

綴られた

景色が観えるまで



始めから持ってないのさ

ツギハギ拾い集めて

見つかるあてのない

行き先と

膝を抱えて

夜明けを待ってる



夢なら

いつか醒めるだろう





『唐立草』






心の中には
いつも

聴こえない音が鳴っていた



聴こえない
悲鳴を聴いていた



渇いた静寂(sijima)の中で

音楽が鳴り続ける





『犬 笛』
(inubue)



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