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沼正三コミュの「村上芳正の世界展」開催決定!

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『家畜人ヤプー』の装幀画などで知られる鬼才、村上芳正「初の展覧会」が開かれます。
ご興味のある方は、是非ご来場ください。

今回の展覧会では、『家畜人ヤプー』『戻り川心中』『暗黒のメルヘン』『四面道』など、村上芳正の代表作的な装幀原画を中心に展示いたします。

  村上芳正ホームページ『薔薇の鉄索』
  (http://barano-tessaku.com/

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  『 村 上 芳 正 の 世 界 展  時の扉をくぐって―― 』

 会場: ギャラリーオキュルス(東京都港区高輪3-10-7・Tel 03-3445-5088)
     (http://www14.plala.or.jp/oculus/coming_exhibition.html
 期間: 2010年 11月6日(土)〜 13日(土)
     ※ 初日には、作家を囲むささやかなパーティーを予定しております。

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  誰も知らない村上芳正
                     田中幸一


 三島由紀夫、吉行淳之介、瀬戸内晴美、渡辺淳一、沼正三、赤江瀑、
日影丈吉、連城三紀彦……。
 多くの個性派作家に愛された装幀画家・村上芳正。

 蒼白き月下の花園で、秘かに咲き誇った昭和の画業。その繊細かつ強
烈な個性は、作家たちのそれをも、しばしば凌いだ。
 しかし、時間とは残酷である。いつも作品の背後にいた村上芳正は、
移ろいゆく時代のなか、それら装幀書籍が市場から退場するとともに、
しだいに忘れ去られていった。

 だがしかし、齢八十八に達した村上芳正は、奇跡的な帰還を果たすこ
とになる。
 これまで一度の個展も開かず、画集の刊行もなく、印刷物をとおして
しか目にすることの出来なかった村上芳正の画業、その原画が、今回初
めて世に出る。
 とうとう、村上芳正の「初の原画展」が開催されるのである。
 言うまでもなく、原画と印刷されたものとの違いは大きい。華麗な色
彩、細密を極めたペン先、費やされた膨大な時間と神経ーー村上芳正の
原画を見た者は、おのれの偏愛していた村上芳正像が崩壊するのを痛感
し、「私がこれまで知っていた村上芳正は、別人であった」と嘆息を漏
らさずにはいられないだろう。
 そう。展覧会場にいるのは「誰も知らない村上芳正」なのである。


  2010年 9月 5日

コメント(9)

いよいよ今週末からですぢゃ〜〜〜わーい(嬉しい顔)

10月28日付け読売新聞の「文化」面にも、紹介されておりました(写真)。

88歳になる村上さん。
「個展の誘いも何度かあったが、結局この年で開くことになって
呆然(ぼうぜん)としています」
とのこと。

素晴しい原画に出合えるのが、楽しみですぢゃ〜〜わーい(嬉しい顔)
「家畜人ヤプー」という小説は様々な読み方ができる作品でございまして。
これを怪奇幻想小説として読む人もいれば、風刺小説と感じる人もあり、
あるいはなにやら凄い思想をはらんだ作品と思う人もあることでしょう。
エログロナンセンスの極み、という見方も、勿論できます。

しかし、著者の意図はといえば、『ヤプー』のあとがきにもあるように、
"選ばれた読者に「マゾシスム的快楽のイメージ」を与えるために書いた"
のでございます。(『家畜人ヤプー』とはどんな小説か
http://homepage2.nifty.com/equus/numa_yapoo_01.htm ) 

そして、沼正三のマゾヒズムの奥にあるのは、谷崎潤一郎の諸作品と同じく、
「女性美への拝跪」、すなわち、美しい女性に対する、崇拝にも似た心理で
ございます。
谷崎作品が耽美主義と評されるのと全く同じ理屈で、『ヤプー』もまた唯美主義
の作品なのでございます。

これまで、マンガ作品を含めて、数多くの挿絵画家やマンガ家が
『ヤプー』の世界をビジュアルに表現して参りました。
その中で、「女性美への拝跪」というテーマを最も優れて体現しているのが
村上昂(芳正)氏による挿絵・表紙絵だと思われます。
角川文庫版(1972年刊)や、限定愛蔵版(1984年刊)の表紙に描かれた白人女性の
美しさは、観る者の心に崇拝的心理を惹き起こします。

その村上芳正氏初の個展が開かれるということで、開催日当日の朝、拝観に参りました。

会場には、3点のリトグラフを含め、27点の作品が展示されていました。
うち4点が『ヤプー』の表紙絵、ならびに挿絵でございました。

これら作品はじめ、展示された作品をじっくりと拝見いたしました。

このトピックスの冒頭、「誰も知らない村上芳正」に、

メモ言うまでもなく、原画と印刷されたものとの違いは大きい。華麗な色
彩、細密を極めたペン先、費やされた膨大な時間と神経ーー村上芳正の
原画を見た者は、おのれの偏愛していた村上芳正像が崩壊するのを痛感
し、「私がこれまで知っていた村上芳正は、別人であった」と嘆息を漏
らさずにはいられないだろう。

と記されておりますが、原画を拝見しての感想は、まさにソレ。
現代の印刷技術をもってしても村上さんの作品を忠実に再現することは
できないのでございましょうか、
原画が巧みに表現する、女性の顔の、頬紅によって一層強調される肌の白さ、
あでやかさや、男性の肉体のごつごつとした柔らかさといったものが、
印刷された作品からは感じられない・・・こともないが、弱められているのでございます。

会場の規模を云々するご意見もあります。
そりゃ〜国立美術館並の施設に展示できれば、それに越したことはないのでしょうが、
じゃあ、十分な会場が用意できるまで個展を開くべきではない、なんて考えてますと、
何時までたっても開くことは困難でございましょう。
会場の規模は慎ましやかでも、村上作品を愛する大勢の人たちが訪れ、
熱気に満ちた、この日の画廊でございました。

写真
左:会場のギャラリーオルキュス
中:『家畜人ヤプー』角川文庫本版のカバー絵が使われた案内リーフレット
右:『家畜人ヤプー』の表紙や挿絵も並ぶ展示

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