Rain man / レインマンコミュの兄弟愛がメイン・テーマではない！

はじめまして！「レインマン」は3000本近く観た映画の中で、ベスト10に入る映画です。公開当時、劇場で観ました。
そのときは、「退屈することもなかったし、まあまあの映画だなあ」ぐらいにしか感じませんでした。

それから10年後、ビデオで観直して、この映画がすごく面白くできていることに気付きました。

結論から言うと、この映画はチャーリー（T・クルーズ）と死んだ父親との関係が主題なんですね。チャーリーが、憎んでいた父親と心の中で和解する話しです。
主役はチャーリーと父親であって、レイモンドはあくまでも脇役。レイモンド（D・ホフマン）は、父親とチャーリーの関係をつなぐ媒体として登場するだけと言っては言い過ぎかもしれませんが、あくまでもメインはチャーリーと父親の関係です。そういう見方もある、ではなくて、作り手がそのように作っています。

憎んでいた父親に対するチャーリーの気持ちが和らぐと、チャーリーのレイモンドへの接し方が、それまでは乱暴だったのに急にやさしくなります。モーテルでベッドに腰かけているレイモンドの靴（ソックスだったか？）をチャーリーが脱がせてあげるシーンからそうなります。

この映画の主役がチャーリーと父親であることが判りにくい原因は、父親は、レイモンドが持っていた小さな写真に写っているぐらいで（あの写真はどう見ても絵にしか見えませんが）、会話の中にしか出てこないからでしょう。
あと、2度目のオスカーを獲得したD・ホフマンの演技が話題になり、脇役であるレイモンドを大御所が演じていたことも、チャーリーと父親の関係がメインであることを判りにくくしています。
映画のポスターにも、「失われた兄弟の絆を・・・・」と書かれていましたし・・・。

こういったことは、ビデオで見直したときに独力で気付いたのではなく、ビデオで観直す前にシナリオの書き方を解説する本で「レインマン」のストーリー構成を解説しているところを読んで知ったのです。その本を読んでから観て、「ああ、そうだったのか！この映画、面白くて良くできているなあ！」と２回目でやっと感動しました。

この映画は大ヒットしましたし、アカデミー賞主要４部門を獲得しましたから、私の周囲にも観た人はたくさんいますが、チャーリーが死んだ父親との絆を修復するという主筋をまったく見落としていますね。私も見落としていましたが。

この映画が大好きな方々は、やはりこの点を見逃していなかった方が多いのではないか？と思うのですが？

コメント(3)

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[2] mixiユーザー 01月27日 10:41

< W64SA@趙無極さん

レス遅れてすみません。このトピック初のレスで嬉しいです。

レイモンド役候補については、以下の記述を見つけました。

・・・・映画製作の初期段階ではチャーリー役は56歳の設定で、ホフマンが扮する予定だったとか。だが彼は兄レイモンドを演じることを渇望し、しかも最初のレイモンド候補＝ジャック・ニコルソンが役を断ったことから、トム(当時26歳)＆ダスティンのコンビに落ち着いた。

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