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ひさかわ みつお先生の株式講座コミュの株式講座第4回   みつお流価格決定の実例

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今回は、実際にある一つの企業を取り上げて、価格決定の過程をご覧になって頂こうと思います。
中央経済社です。この会社は、企業実務全般を得意とする専門出版社です。大変安定した業種に属しており、安定した利益を
毎年挙げており、健全な財務状態を有しております。という事で、将来の会社の儲けが分かり易く、株価を決めるのが分かり易いという事で取り上げました。皆様もある程度レベルが上がるまでは、安定した会社の中から選ぶ事をお勧めします。
では、説明していきます。そこそこ株の事が分かっている、長い文章はうざいという方は、価格決定の○の下の塊だけをお読み下さい。
結構、講釈が多いので。
(H17.9の決算データで評価)
1.財産の評価

貸借対照表(会社の財政状況を表す表。見たい会社のホームページで投資家へ、とかIRというとこからいける決算短信のページの中にあります)を見ます。
ここで、まず見るポイントがお金(一番強い財産)と有価証券
(すぐ売れる。お金に匹敵するもの。株とか国債)と借金です。借金は、借入金とか社債と書いてあります。

見ると、現預金19.5億、長期預金6億、有価証券1.5億。
借金が0です。有価証券は価格変動のリスクがあるので多少評価が、落ちるとして9割で計算します。で、プラスの資産から
借金を引きます。19.5+6+1.35-0=26.85億円。

後は、基本的に事業を続ける限り使うものであり、一定なので評価しません。売掛金(売上先から後でお金もらえる権利)、買掛金(仕入先に払う予定の金額)、退職給付引当金(退職者に備えて計上している負債)などもほぼ一定の状態に保たれるものなので、異常値が無ければあまり気にしません。

2.利益の評価

過去3年間の利益動向をみます。ヤフーファイナンスや四季報から見られます。見方から説明します。売上高、営業利益、経常利益、当期利益とあります。
売上高は、物、サービスを販売した金額です。利益が伸びていても、ここが伸びていない企業は余り期待できません。経費削減には限界があるからです。
営業利益は、売上から、本来の商売にかかった費用を引いた金額です。
経常利益は、営業利益から金融状の収支をプラス、マイナスしたものです。
当期利益は、突発的な利益や損失を差し引きし税金も引いたものです。突発なものとは、地震による被害とか、土地の売却で
儲かったとかです。ここの利益が最終的な会社の利益なので、
ここで評価します。通常、税金が40%ちょっとなので経常利益の半分くらいになります。その付近で無い場合、突発的な損益が発生している可能性があるので、損益計算書で確認しましょう。一年限りの物であれば、経常利益の半分で評価しましょう。

見てみると、H17.9の当期利益が2.6億円。過去3年間で売上は
かすかに微増。営業利益、経常利益は多少上下しているが、ほぼ一定の範囲内。ということで、ちょっとリスクも考え2.4億円がずっと続くと考える。
株価には、現在価値も考え10年分くらいは見込まれるとし、
2.4*12=24億円


3 株価決定
財産+利益=26.85+24=50.65億円

これに、ホームページや商品の印象、他社との比較などし
プラスマイナスする。中央経済の商品の本は専門的な分野なので、難しい本が多いが、分からない人向けに噛み砕き、取っ付き易い本も多く、私も時々読んでおり好印象なので多少プラスして、結果51億円の評価としました。


・・・と評価しましたが、現在時価31億円。私自身も保有している株です。もう少し値上がりし、時価40億円くらいになれば売ろうと思っております。過少評価されている株が、正常な評価までは時間がかかるし、多少の余裕があった方が安全な運用ができるからです。もちろん、他の割安株との兼ね合いですが。

今回は、非常に長い文章で分からない言葉、理解できない部分が多々あったんじゃないかと思います。どんな事でもよいので
気軽に聞いて下さいね。また、この部分について掘り下げて欲しい、ここは違うんじゃないか何でも結構です。むしろ、どんどんばしばし聞いてください。

今後の講座内容としては、用語の説明、覚えて欲しい事などを一つ一つ細かく紹介していく予定です。


コメント(5)

こちらでははじめまして。
最初はチンプンカンプンでしたが、この講座を読んで
株の仕組みや企業を見る方法が少しだけわかってきました。

(時価総額)<(企業資産+今後数年の利益)

というような企業を見つけるのがポイントなんですね。
四季報を見るのが楽しくなりました。ありがとうございます。
これからもお世話になります。


1つお聞きしたいです。
「1・財産の評価」で算出している企業の資産ですが、
四季報の財務の欄の「利益剰余金」と近い額になります。
完全なイコールではないにしても、おおまかには
「利益剰余金」で考えてしまってもいいでしょうか?
それとも「利益剰余金」と資産が大きく離れるケースも
多いのですか?
<ハッシーさん

はじめまして。はっしーさん。
ひさびさに書き込みがあって、嬉しいです。

ポイントはそうですね。省略されているだけだとは思いますが、厳密に言わせて頂きますと
(時価総額)<{企業資産(事業に直接関係ない余剰資産)+数年の利益}です。
事業に関する部分の資産の価値は、利益になって表れてきますからね。

質問に対しての答えですが、利益剰余金と私が「1・財産の評価」で算出している資産は基本的に違います。


そもそも、利益剰余金とは、会社が得た利益を積み重ねてきた金額です。(会計上の処理により、違う場合もたまにはありますが。)
ですが、資産の欄では利益を得た結果は企業の投資活動によって様々な物に形を変えます。現金のままである事もあるでしょうし、土地になっていたり、建物になっていたり、色々な物になっています。
ですから、現在の資産状況を見るためには、利益剰余金の金額は理論上は余り意味はありません。

ただ、利益剰余金が稼いできた金額の蓄積である以上、相対的には利益剰余金の金額が多い会社は「1・財産の評価」で算出している企業の資産が多くなる可能性は高いでしょう。
ですが、関連性があるものでは無いので、あてにはしない方がよいでしょう。

補足

「1・財産の評価」で算出している企業の資産は、事業を行った方が会社を解散した財産を分配した場合より、事業を続けた方が多くの利益を得られる会社の場合に限ります。(ほとんど
の会社がそうなので、その仮定で話を進めてきました。)。

ですので、赤字続きで今後の黒字化も見込めない企業や、結構な面積の東京の一等地に会社があるが対して利益も無いし将来性も無いという場合は、全ての資産と負債を評価してみる必要があります。
日産の貸借対照表っていうのみてみました。
資産の部ってとこから、「現金預金」と「有価証券」だけ見ればいいんですよね?他にもグダグダ書いてありますが・・・
あと借金ですが、負債の部から「社債」と「短期借入金」と「長期借入金」っていうのをみればいいんですよね?他にもグダグダありますが・・・
圧倒的にマイナスになっちゃいました。。。

株価決定で51億円っていうのは、数値的にだした時価総額ってことですか?
その前の当期利益*10年というのがわかりません。
年数はどう決めるんですか?

ほんと素人で申し訳ないです。
>アラッティーさん

株を始めたばかりで、貸借対照表まで凄いですねえ。

日産の場合は、金融会社の面も持っていますので、販売金融債権も評価した方が良いでしょう。金融会社は、お金を貸すために借金をしますので貸したお金も評価します。販売金融債権は
消費者の車のローン代の事だと思われるので、お金を貸したのと同様に評価します。ただ、回収できない部分もあるので何割か引いて評価した方がよいでしょう。
私だと8割くらいで評価しますかねー・・・。


>株価決定で51億円っていうのは、数値的にだした時価総額ってことですか? その前の当期利益*10年というのがわかりません。
年数はどう決めるんですか?



51億円ってのは、過去の実績、事業内容、財務内容、扱っている商品などの諸諸の事情を加味し私が評価する時価総額です。10年というのも私が色々検討して決めた年数です。
年数は業界によっても変える必要があるでしょうし、利益の伸び率の予想によっても変える必要があるでしょう。
10年は、中央経済の利益が今後さほど変化しないだろうということと、地味な会社であるという事から少なめの10年にしてみました。最近、日経平均が伸びて来たので少し、水準を
あげて12年くらいにしてもいいかなと思っています。それでもリスクのほとんどない堅めの年数だとは思いますけど。
同じように、利益の伸びが期待できない会社でもセキュリティ関連だったら14年分とかいうように、多少調整はしています。

どうですか?こんな感じで。
結構アバウトでごめんなさい。
ぜんぜん凄くないですよー!
ここに書いてあることを、真似してみようと思っただけなんで・・・

この年数の設定はちょっと難しいですね。
業種ごとにいろんな会社でお勉強しないと駄目ですね。
いずれは、できるようにがんばります。

ご丁寧にありがとうございます。

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