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実験小説に挑戦するコミュニティコミュの【四行小説】

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 四行だけで小説を作ってください。

 基本は、起承転結でそれぞれ1行作るといいでしょうが、それにはこだわりません。

 1行が長くなるのは、仕方がありませんが、極力文字数を少なくする方向で作り上げたいものです。

 俳句や短歌のように限られた文字の中に世界を創り出しましょう。

コメント(36)

【夜中の電話に出てみたら】

 台風がやってくるという夜に、鈴虫が鳴いていた。

 突然、携帯電話が鳴って「すぐに来て、私、寂しいの」と女性が叫んでいた。

「アキコ、きみは去年、白血病で死んだはずじゃなかったかい」と僕は、顔面蒼白になって携帯に呼びかけた。

 そのまま携帯は音信不通になったが、僕は怖さが半分と嬉しさを半分感じていた。

                            終わり
【黒い猫は旅に出た】

 青い空の上を旅客機が横切っていった。

 黒い猫は昼寝から起きて、のびをする。

 赤い服を着た娘が猫に近づいて「私を幸せにして頂戴」と言った。

 白い息を吐いた猫は、娘を見向きもしないで旅に出た。

                          終わり
【土竜の願いは盲人に届かない】

 土竜は闇の中で暮らしていたので太陽が嫌いだった。

 太陽にミサイルを飛ばして壊そうと思ったけど不可能だった。

 だから世界中のみんなが目が見えなくなればいいと思って神様にお願いしたら夢がかなった。

 こうして世界中は、闇に包まれることになったが、盲人には何も変化がなかった。

                         終わり
【この子、蛇の子、私の子】

 臨月に入った晩、蛇が身体に入り込む夢を見た。

 以来、おなかの中の子供が蛇ではないかという心配が生じた。

「蛇は、お金に縁があるというから縁起がいいんだよ」と夫は、のん気にビールを飲みながらテレビを見ているだけ。

 もし蛇の子だったら安産ですむかしら……なんて想像していたら蛇皮のジャケットが欲しくなった。

                         終わり
【恋人なんて、なくなるならいらない】

 付き合って三か月の記念日に、彼から別れを切り出された。

 元カノとよりが戻ったんだと明るい笑顔で話してた。

 なくなるならいらない、もう彼氏は、いらない、とうぶん。

 私は自由、恋人という足枷なんていらない。

                       終わり
【猫が降る日に、地球は優しい愛に包まれるだろう】

 猫が降る日には外に出よう。

 運が良ければ、頭の上に、とびきり可愛い子猫が降ってくる。

 音もなく肉球を弾ませて大地に舞い降りる猫たち。

 やがて地球は、優しい猫に包まれるだろう。

                       終わり
【キッスは、いつでも突然に始まる】

大好きなリリイさんに贈ります(笑)
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=7991389

 気まぐれなパーティーに、素顔で参加したら、巻き毛の若い女にキッスされてしまった。

 わたしは噛まれると感じる女だからキッスだけでは少し物足らない。

 だから舌を入れてきたので、甘噛みしたら彼女は驚きとともに濡れた瞳で見つめ返してきた。

 新しい恋が始まったのか、一瞬の花火だったのか、それは、まだわからないけど、ただひとつ思うことは、彼女に噛まれたい。

                               了
【非通知電話】

 真夜中に電話が鳴り、寝ぼけ眼で携帯をつかんだら非通知だったので躊躇していたら切れた。

 こんな時間にかけてくるのは、あの彼女に違いないと思い込み、こちらからかけてみた。

「いま何時だと思っているのよ」と怒鳴られて切られた。

 たぶん本当はうれしいけど照れ隠しに怒ったふりをしたのだろうと前向きに考えて寝た。

                            終わり
【思い出したいときには思い出せない】

 棺桶の中で目が覚めた。

 四方に板、身動きができないが、線香のにおいがして、お経が聞こえた。

 はたして私は、死んでいるのだろうか、それとも生き返ったのだろうか。

 そんなことよりも、もっと気になることがある、でもそれが何である思い出せないのだ。
                              了
【時の守り人は時間に正確でなければならない」

 時の巨人の二体を刻んだ門をくぐりぬけて、日時計の森を通り、水時計の池のまわりを散策して、ようやく砂時計の城にたどり着いた。

 すでに、この世界では時間が崩壊しはじめて、正確な時間が狂いだし、朝か夜かもわからないので、早く目的を達成しなければならない。

 時間に正確なことを誇りにする私の仕事は、狂った時間を元に戻すために、砂時計の城の奥にある“地球の砂時計”をさかさまにすることである。

 城に入って、ついに“地球の砂時計”を見つけて、さかさまにしようとしたその時に、終業ベルが鳴ったので、私は仕事をするのをやめなければならなかった。

                             終わり
【ぼくらの三角形は永遠の真理を刻む】

 すべての三角形の内角の和は、180度であるというのは、普遍の真理である。

 ぼくと彼女と、そして常にもう一人が入って三角形を形作る。

 もう一人が、男の場合もあれば、女の場合もあり、この前はニューハーフだったりした。

 今は、二人だけだけど、ぼくらの関係は必ず三角形になる、それが普遍の真理なのだった。
                              おしまい
【チャップマンしまうまのノチは荒野を目指す】

 東山動物園にチャップマンしまうまは、オスのモンタ、メスのコシマ、サキ、ノチの四匹がいて、サキはモンタとコシマの娘、ノチはモンタの娘だけど母は亡くなった。

 だからノチは異母と異姉と一緒に暮らしている。

 ときどきノチは、コシマとサキの母子にいじめられている。

 いつかノチは、荒野を目指して旅立つ日がやってくるだろう。

http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/04_zoo/04_02shokai/04_02_01/04_02_01-06.html

 
【首吊り岬】

 鈍行に乗って、右手に海、左手に山を見ながら、ここへ来ると、なぜか首を吊りたくなる。

 死にたいわけではないのに、一本の樹木を選び、幹から伸びた太めの枝に綱を縛りつけて、輪を作って首を通したくなる。

 ぶらりとぶら下がると、さぞかし愉快だろうなどと脳裏に思い描いてやってきたら、また先を越されていた。

 昔から一番が大好きで他人の後は遠慮したいたちなので、今回も首を吊るのはやめておこう。

                               終わり

 
【口回品田】

 口、荷物が一つつきました。
 
 回、荷物がもう一つついたので上にのせました。

 品、荷物がもう一つついたので三角に並べました。

 田、荷物がもう一つついたので、すきまなく並べました。

                        おわり
部屋を掃除してみた。

いらないものは全て捨てようと、時間をかけて選別した。

出てきたのは、愛していたあの人との思い出。

…胸にしまって、全てを綺麗に、部屋から無くした。


さよなら…

四行でストーリーをつくるというコミュがありました。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=31660402&comment_count=460&comm_id=40576
【私の顔に唾を吐け】

 空港が近くにあるので、飛行機の音が遠くで聞こえる部屋に彼女はやってきた。

 湿気の満ちた部屋で、時間だけが通り過ぎていくなか、二人の関係は、憎しみはないが、愛情もなく、乾いていた。

 何気ない彼女の一言に激昂した私は、彼女の整って化粧された顔に唾を吐いた。

 唾まみれの彼女が、きらきらする瞳で見つめてきたので、もう一度唾を吐いてみたいと感じた。

 
参道楽さん、続編ありがとうございます。


【千年生きた人】

 不老不死の薬を飲んで千年間生きてきた。

 親も兄弟も親戚も、孫も、曾孫も、みんな死んでしまった。

 いつまでも若いままで不思議がられるから、引っ越しし続けてきた。

 一度でいいから年取ってみたいものだ。

【 夢のあと 】

友達の車の助手席に乗って道を走っていた。

ヘッドライトをつけていなかったので注意した。

対向車線から同じようにヘッドライトをつけていないトラックが出てきて正面衝突したと思ったら夢だった。

携帯が鳴って目が覚めたんだけど、その友達が車で迎えに来るという。

                               終わり
【mirroring】

ねぇ。僕は彼に似ているの?

ええ。似ているわ。鏡像みたいにそっくり。

ねぇ、教えて。僕は彼に似ているの?

いいえ。似ていないわ。鏡像みたいに正反対…
【自慢話】

 ご主人様と一緒に世界中を旅したと帽子が自慢しました。
 自分たちは何でも知っていると百科事典たちは口を揃えて言いました。
 暖炉の火は、僕の方がもっとすごいと言いましたが、誰も取り合いませんでした。
 怒った暖炉の火が大きく燃えて、パチッパチッと火の粉を飛ばしたので、帽子も百科事典もみいんな、あっという間に燃えてしまいました。

【挨拶】

 こんばんは、といって彼女と初めてクラブで会った。
 おはよう、といってベッドの上で彼女の笑顔を見た。
 お元気ですか、と声をかけたが返事がない。
 さようなら、といって彼女の遺体に別れを告げた。

*久々に書いたらこんな話になってしまいました。
 
【復活】

一昨日は眠っていた。
昨日は目覚めようとした。
今日は虚ろながら起きた。
明日へは期待しない、今しかない。

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