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アナタが作る物語コミュの【地方伝奇】Local limited!3 〜焼き払え!長者原電撃戦〜

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原作 レイラ・アズナブル『神話夜行』
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シリーズ1話目【神話夜行シリーズスピンアウト】Local limited!〜吉野梅園〜はこちらから↓
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その他の作品はこちらから↓
【作品一覧【2009/02/25現在連載中】
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 久住高原の春は野焼きから始まる。

 飯田高原の春も野焼きから始まる。
 
 湯布院塚原も十文字原も、とにかく高原の春は野焼きから始まる。

 そうして早春のやまなみハイウェイは黒々とした焼野原が広がる。


 原理主義的な自然保護団体の方々には噴飯ものかもしれないが、『自然を保つ』為に人の手を入れる必要がある例が幾つかあり、野焼きはその手段の一つだ。

 草原や湿原というものは放置しておけば、灌木が生い茂って藪になり、やがて森になりそれまであった景色は消え失せる。
 人間が年に一度、火を入れ焼き払う事で草原は草原の形に保たれる。
 それはただ景観を保つだけでなく、害虫の発生を抑え、新芽の成長を促進する事にも繋がる。

 しかし野焼きには熟練者の経験と技術が必須なので、ベテランの高齢化と後継者不足が問題視されてる昨今では、原理主義的な自然保護団体の方々には喜ばしい展開になりつつあるようだ。

 扇山の野焼きは温泉神社の神事で別府温泉祭りのハイライトなので、四月最初の週末と決まっているが、大体は三月から四月までの天候に恵まれた日に行われる。

 雨天順延はもちろん、天気が良過ぎてもいけない。
 乾燥注意報が何日も出ていて、風の強い晴天など以ての外。
 当初の予定から三週間以上ずれる事など珍しくない。


 そんな様々な要因を鑑みて選ばれた三月某日。


 さわやかな晴天の下、飯田高原・長者原は地獄の業火に包まれていた。

 野焼き実行委員会のベテランが、細心の注意でもって火を入れたはずだった。
 10年以上のキャリアをもつボランティアがジェットシューターや火ぼて(竹と蔓で作った消化道具、熊手に似てるが2m)を装備して、飛び火を即座に防いでいたはずだった。
 うっかり迷い込んだ観光客や、大迫力の一枚を撮りたがるカメラマンも安全な所に誘導されているはずだった。

 吹くはずのない暴風が吹いた。
 輪地(防火帯)の内側を縁取っていた火は見上げるような炎の壁に伸びあがり、黒煙にタンパク質が焦げる匂いが混じる。
 誰もが逃げまどい、絶望と苦痛と恐怖の悲鳴を上げる中、その男だけが笑っていた。

「プークスクス……クヒヒッ……げらげらげらげらげら」

 男は、燃え盛る火と黒煙の中で真っ白なキトンとヒマティオンを身に纏い、古代ギリシャの貴族然としていたが、耐えかねたように笑い転げる様は政治家にも哲学者にも見えなかった。

「人間が、尾無し猿が調子に乗るからこーなるんだよ、バーーーカ!」

 彼の主は遥か昔、無知な獣だった人間に火を与えた為に罰を受けた。

 偉大な主が岩山に繋がれ、生きたまま腹を裂かれて内臓をハゲワシに喰われ続ける責め苦を受けたのだから、人間も罰を受けるべきだと彼は思った。

 火を使いこなしているつもりでいる人間は、火に使われればいい、全員焚き木になればいい。

 風が無くても、燃料が無くても、知恵の神の眷族たる自分にかかれば火は自由自在に動き、猟犬のように人間たちを追いたてる。

「ほらほらガンバレ、諦めなければいつかきっと……なーーーんちゃって!」

 ちょっと利口なだけの動物のクセに、何か勘違いしている人間を『こちら側』に来れない主に代わって、自分が裁く。

 男にとって人間を生きたまま焼く事は『正義の行い』であった。
 だがそれ以上に、人間の魂から絞り出される苦痛と絶望は甘く心地良かった。

 火ぼてを振り回して無駄な抵抗をする実行委員も、子供を庇う観光客も、それでもカメラを放さない写真家も皆一か所に集め、焔の壁で囲う。
 煤だらけで走り回るその様は、焼け出された野鼠となんら違いがなかった。
 強火の遠火で芯までじっくり焼くか、火災旋風で一気に炭化させるか迷う所だ。

「ああ、建物に追い込んでバックドラフトってのもアリだ、なッ!?」

 嗤っていた男は何かに躓いてつんのめった。
 足元を見ると、焼け焦げた地面から白い手が生えて足首を掴んでいた。

 ――ぼこっ!

「うわっ!?」

 白い手は足首を容赦ない力で引き、男を引き倒す。
 同時に地面が膨れ、ひび割れ、人影が現れる。  

 それは背の高い女に見えた。
 ただし両のこめかみより少し上に太く曲がった角が生えていた。
 角の生えた女は真紅に金糸の刺繍が入ったチャイナドレスを着ていたが、地面から現れたから全身泥だらけで台無しだった。

「ミノタウロスが娘、スミ」
「防人ッ!?ひぃぃぃっ!!豊後の牛鬼ィィィッ!!」

 大分に潜む神狩りの魔。『こちら側』の防人。

 簡素な名乗りは、死刑宣告を兼ねていた。
 男の顔はみるみる青ざめ、慌てて逃げようとするが足首はがっちり掴まれたままで、虚しくガサガサするばかり。

「名があれば名乗れ、墓にはそれを刻んでやる」
「助けてくれ!見逃してくれ!初めての『こちら側』でちょっとはしゃいだだけなんだ!!」

 スミの手の中で男の足首がグシュッと細くなった。

「がああああああああッ」
「お前の顔は静岡と熊本からの手配書で見た。協会にばれてない分はもっとあるだろ」
「ぐっ……あ……待て、待ってくれ、湯布院のはオレじゃない、あれはヘパイトスの」
「知ってる。もう片付けた」
「オレは『向こう側』に帰る!二度と『こちら側』に来ないっ!なぁいいだろ、貴様ら防人は自分の縄張りさえ守れれば他はどうでもいいんだろぅ?」

 スミの手がぱっと離れた。
 安堵して立ち上がろうとした男の腹を真っ赤なハイヒール(泥だらけ)が踏みつけ、地面に縫いとめる。

「ぐげっ」
「初犯を減刑するのは人間だけだ」

 スミの手に武骨な拵えの斧が現れる。

「防人はお前らの更生など期待しない」

 柄が長く、片刃が大きいそれは斬首用だった。

「死ね。藁のように」
「ァあ?乳牛テメー今なんつった?」

 死刑囚の顔色が再び変わった。
 処刑人の顔色は変わらなかった。

「藁のように死ねと言った」
「ざけんなクソアマァァァァァァァッ!!」

 長者原を覆う火が、渦を巻いて一か所に集まり、スミの頭上で巨大な火球になった。

「オレはなっ!藁といっしょくたにされるのが、何より許せねぇんだよぉぉぉぉぉぉっ!!」

 ドォンッ!!

 火球が直撃し、スミの全身が炎に包まれた。

「ぎゃはははははっ!ざまあ!防人ざまあ!」

 男は踏みつけられたまま哄笑をあげていた。

「せっかくだから焼き加減を聞くぜぇ?レアか?ミディアムか?ウェルダンか?いや牛なら和牛のたたきに決まってるっ!!」

 その火は自分自身に燃え移っていたが、男は攻撃を止めなかった。
 逃げる事もしなかった。
 もう逃げられないのがわかっていた。

 ならばせめて道連れにと。

 多くの同胞を殺したこの魔物を、この場で討伐しなければならない。
 それは人間に罰を与えたり、魂を啜って力を蓄える事よりもずっと大事な事だと思った。
 主もきっと嘉してくれる。

「オレが死んでも、貴様も死ねば黒字収支なんだよバーーーカ!」
「知ってるか、鰹のたたきは藁で焼くのが正しい作法だ」
「オレを藁と……ッ」

 斧の刃が男の首に落ちた。

 男が最後に見たモノは、消えていく炎と服だけが燃え尽きたスミの姿だった。


 首を刎ねると、男の身体と頭はガサリと崩れた。

 男が倒れていた場所、焼け焦げたキトンの中に、細長く青々とした草の束が残っていた。
 草の束は、穂のあたりでバッサリと刈られている。

「い草……いや、灯心草か」

 日本ではもっぱら畳の材料だが、その茎髄がロウソクやランプの灯芯になる事から灯心草とも呼ばれている。

 それが男の正体だった。

「道理で藁呼ばわりに怒ったわけだ」

 い草の束からクリスタルをつまみ出す。
 若草色に濁ったそれは、ラムネのビー玉より一回り大きかった。

コメント(6)


「師匠ーーーー!」

 焼野原の向こうから、半ズボンの小学生とジャージの男子高校生が走ってくる。
 どちらも見かけは人間だが、小学生の正体は年齢4ケタの蜘蛛の魔物で、高校生に見える方は人狼だったりする。

「何やってんですかもー!」

 小さい方、絲蓮はスミにバスタオルを巻きつけると、ぷんすか怒った。

「敵影確認したと思ったら、いきなり地面に拳叩き込んで!土に潜ったりしたら僕達追いつけないじゃないですか!」
「人間が備長炭になりかけてた……それに下からいけば服が燃えない」

 この日スミは絲蓮の趣味全開の身体の線がくっきりと出る服を着ていた。
 刺繍のびっしり入ったチャイナドレスで、胸元が大きく開きスリットは太ももの付け根あたりまである華麗にして官能的な逸品だった。
 スミ本人は動きやすい作業服やジャージを好んでいたが、チャンネル権三日分と引き換えにこれを着る事を了承していた。

「泥塗れになった上、結局燃えたじゃないですか、ド○ンジョ様になってるじゃないですか」
「すまん」

 スミなりに気をつかったつもりだったが、結局は裏目に出ていた。

「反省してくださいね師匠。人間さん達の記憶処理して後片付けすましたら、温泉に寄って帰りましょう」
「長湯温泉が近いな」
「おい」
「腹へったな」
「石垣餅どうぞ」
「待てやこら」
「もぐもぐ」
「石垣餅ってあきらかに蒸しパンなのに、なんで餅なんでしょうね」


++++++++++

【説明しよう!】

 石垣餅とは別府市の郷土菓子であるッ!!
 サツマイモを賽の目に切り、小麦粉をくわえてこねて丸めて蒸す!実にワイルドだッ!
 農作業の合間のおやつとして親しまれている!実にハーベストだッ!
 名前の由来はサツマイモのごつごつ感が石垣っぽい説と、別府の古い地名・石垣原から説があるぞ!
 同様の作り方の菓子は各地にもあり、熊本では『びっくりもち』名古屋では『鬼まんじゅう』と呼ばれているぞ!
 ゆっくり食べないと確実に喉に詰まるので、お茶の用意を忘れるな!

++++++++++


「聞けよ人の話!」

 ジャージ少年が果敢に割り込んだ。

「なんですかロボコン君」
「なんですかじゃねーよ!俺はいつまで亀の甲羅背負ってりゃいいんだよっ!!」

 ジャージ少年の背には大きな亀の甲羅があった。
 
「あと、ロボコンじゃねーって何度も言ってるだろ!」

 北海道から二人目の弟子としてクール宅急便で送られた人狼の少年ロボ。
 大分にきて半年以上立つが、修行といえば亀の甲羅を背負わされて、グリフォンに追い回されたり、油でぬるぬるの柱を登らされるといったわけのわからないモノばかり。

 ロボはスミの実力と実績を渋々ながらも認めてはいた。
 だからこそ、敵を皆殺しにできる必殺技か何かをさっさと習って、さっさと北海道に帰りたかった。

「亀の恰好してもたついてる暇はねぇんだよっ!!」
「なんだ、まだ背負っていたのか」
「ファッ!?」
「師匠、まさかロボコン君に亀の甲羅背負わせてた事忘れてたんじゃ……」
「さ、後片付けするぞ」
「師匠ー!?」
「牛女ー!!」


 戦い終わって(後片付けも終わって)陽が暮れて。

 アパートに帰りついたロボは背中の甲羅をひっぺがしてぶん投げた。

「こんちくしょーーーー!」

 円盤投げの要領で遠心力がついた甲羅は良く飛んで、道路を超え水路を超え、新日鉄の緑地帯の辺りに落ちた。
 枝の折れる音と、近くを根城にしていた白鷺が驚いて逃げる音が人外達の耳によく響いた。

「ちょっ……ロボコン君、万が一人間さんに当たったら良くて懲罰悪くて粛清ですー」
「うるせぇ知った事か」

 ロボは殺気混じりの視線で絲蓮を睨んだが、肩に子猫姿のタマが貼りついていたので迫力はガタ落ちだった。

「タマちゃん、いつの間にかロボコン君と仲良しになりましたねぇ」
「誰がこんな奴!」
「にゃー」
「降りろコラ!ぐあっ!?爪がっ肉球がっああっ」
「なーん」

 狼少年が子猫のぷにぷに肉球とチクチク爪の名状し難いコンボに身悶えしている間に、絲蓮はぶん投げられた亀甲羅を回収に行った。

「いやもうマジで懲罰ライン引っかかりますから」

 絲蓮はロボが懲罰で肩甲骨に鎖を通されようが、石化封印刑に処されようがどうでも良かったが、ここぞとばかりに粛清だの連帯責任だのを声高に訴える輩がいたりする。

「もし師匠が粛清対象になったら僕はどうすればいいんですか」

 どうすればいいかは決まっていた。
 万が一の事態を想定して上の上から渡されたマニュアルに沿って行動するのだ。

「……僕にどうしろというのですか」

 亀の甲羅はすぐに見つかった。
 直径3メートルのクレーターの中心にめりこんでいた。
 落下軌道上にあったフェンスに大穴が開き、桜の幹が倒れる直前までえぐれていたが、製鉄所の設備には何のダメージもなく、絲蓮一人で誤魔化せそうだった。

「後は、これを回収するだけの簡単なお仕事です」

 そう言って絲蓮は亀の甲羅を拾おうとしたが、甲羅はびくともしなかった。

「あれ?抜けないですよ?」

 押しても引いても蹴り飛ばしても、亀の甲羅は根が生えたように動かない。

「これ、亀の甲羅じゃない?」
「亀の甲羅だ」

 絲蓮の背後から現れたスミは、事も無げに亀の甲羅を拾い上げ、土と落ち葉を払った。
 そして甲羅の内側と外側の境目に指を入れて、ぐいと引っ張るとかぱっと開いた。

「普通の海亀の甲羅だ。表面に軽い強化の術をかけている」

 秘密はその中身。
 スミは甲羅の中に手をつっこむと、そこから石でできた赤ん坊を取り出した。

「師匠それは……産女(ウブメ)の」
「ああ、産女の赤子だ」

 出産で死んだ女の無念から生じた妖怪、産女。
 その産女が常に抱いている赤子を他人が抱くと、際限なく重くなる。
 ほとんどの人間は余りの重さに捨てる事も出来ず、そのまま押し潰されるという。

「鉄ゲタを履かせたり、タイヤを引かせるより効率的だろう」
「え、ちょっと待って下さい、この半年ロボコン君はずっと甲羅背負ってたんですよ?」

 どんどん重くなる赤子が入った亀の甲羅を背負った狼少年は、毎日グリフォンに追い回されたり、油でぬるぬるの柱を登ったりしていた。
 神狩りの時はグリフォンの定員が二名だからと、ジャンケンで負けたら徒歩で現地集合だった。
 スミの動体視力と絲蓮のイカサマを打ち破れないロボは毎回悪態をつきながらダッシュしていた。亀の甲羅を背負ったまま。
 そして今日、ついさっきそれを、ぶんぶん振り回して投げ飛ばした。

「それって……それって……」

 絲蓮の中のロボに対する認識が根底から覆ってしまう事になる。
 きゃんきゃんうるさいアホの仔から……

「認めませんよ僕はッ!!」
「もしもし、産女、私だ。休暇は終わりだ、赤子を返すぞ」

 何か眼に見えないモノを燃やす絲蓮をよそに、スミは赤子の持ち主に電話をかけていた。

「……真実の愛?よくわからんが引き取りに来ないのなら、児童相談所に連絡するが」

 電話の相手は、赤子を預けている間に出会った男と恋に落ちたが、妖怪で子持ちである事を黙っていたようだ。

「……わかった勝手にする。そういえば濡女が相方を募集していたな……ああ、待ってるから早く来い」

 産女の赤子は無事元の鞘に収まるようだ。

 亀の井タクシーで駆けつけた産女は、赤子をスミの手からひったくるように取り返すと挨拶もそこそこにタクシーで帰って行った。

「何なら絲蓮が人間化の手術ができる医者を紹介するが」
「余計なお世話よっ!!」

 妖怪をやめてただの女になりたいと思っても、赤子を他の女(妖怪)に取られるのは耐えられなかったようだ。



 二人がアパートに帰ると、天井からロボの腰から下が生えてバタバタしていた。

「もががががががっ!?」

『何故か』『急激に』軽くなった自分の身体に対応しきれず、勢い余って天井を突き破ったようだ。

「最上階の部屋でよかった」
「ええ、大家さんにバレたら敷金がなくなるところでした」
「んぎぎぎぎぎぎぎっ!?」

 ああ、やっぱりアホの仔だ。
 
 絲蓮は得も言われぬ安堵を胸の奥で噛みしめていた。


【終】
もう5月なのに3月の話でした。

牛による弟子の育成方針が思いっきり迷走してます。
そのうち某巨大掲示板に『安価で弟子に修行をつける』といったスレッドをたてかねません。

果たして狼少年は少年漫画の王道を歩む事ができるのか!?
そもそも絲蓮はスミから何を習っているのか、その謎が明らかに……なるのかなぁ


++++++++++


おまけ《わくわく幻獣奇想天外図鑑》


・プロメテウス

 ギリシャ神話の神。ティターン神族の一柱。
 名前の意味は『先見の明を持つ者』『熟慮する者』
 オリュンポス神族とティターン神族との抗争ティタノマキアでは自軍の負けを見越してオリュンポス側についた。
 オリュンポス側についてはいるが、言いなりになならず、その知恵で度々ゼウスを翻弄した。
 ゼウスが新しく人間を作り直す際に、火を取り上げたが、鍛冶神ヘパイトスの炉から灯心草で火を盗み、人間に与えた。
 この件でプロメテウスはコーカサス山に磔になり、肝臓をハゲワシに突かれ続けるという責め苦にあうが、ゼウス失脚の予言で情報戦を展開する。
 その後、12の功業中のヘラクレスを利用して脱出に成功した。

絲蓮「今回の敵さん、灯心草の精の上司さんです」
スミ「知恵の神、予言の神とも言われている。何もかも全て折込済みで人類に火を渡したのかと思うとな……」
絲蓮「作者の中では神様というより、生き残りに手段を選ばない戦国武将的なイメージがあります」



・産女

 日本の妊婦の妖怪。死んだ妊婦をそのまま埋葬するとこの妖怪になるという。
 血に染まった腰巻を身に纏って赤子を抱き、連れだって歩く人を追いかける。
 全国に様々な伝承が残っているが、『今昔物語集』にも源頼光の四天王である平季武が肝試しの最中に川中で産女から赤ん坊を受け取るというくだりがある。
 赤子の重みに耐えきれば、大力を授かったり、黄金の袋が貰えたりする。
 
絲蓮「ぶっちゃけ姑獲鳥の方が有名ですよね」
スミ「うぶめと書いて変換したら産女でなく姑獲鳥になる不思議」
絲蓮「妊婦の妖怪と子供をさらう鳥の妖怪がー江戸時代初期にー出会ったー」


おまけおしまい
わーい(嬉しい顔) おもしろかったわ〜〜〜。ただただ、おもしろかった〜〜〜。

 私はうぶすめだと思っていたけど、今検索したら、うぶめが本家で地方によってうぶすめに変化した…らしいとか。ほほ〜。
>>[5]

ありがとうございます。
かっこいい戦闘シーンがうまく書けないので、力(物理)でゴリ押しなジェノサイドやドタバタ喜劇ばかりですがよろしくお願いします。

ついうっかり日本の妖怪を出してしまいましたが、妖怪は調べれば調べるほど深みにはまる気がします。

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