小さな宇宙人からのメッセージコミュのテリって地球人？

アミ「君たちに、何か質問される前に、まず遠隔催眠について説明しよう」

すぐに、ぼくはまたバカな質問をしてしまった。

「アミ、それってテリにも使えるの？」

アミ「もちろん。遠隔催眠にせよ、暗示による催眠にせよ、彼らのような意識の水準の低い人の方がずっとかかりやすいんだよ。だから宣伝やコマーシャルはそういう人たちに対して、計り知れないような大きな効果があるんだ。進歩している人っていうのは、より意識が目覚めているからね」

クラフト老人が笑いながら掘立小屋に入ってきた。

テリが私たちを見つけてしまうのが怖くなかったの？とビンカはクラフト老人にたずねた。

「わしは、もうアミのトリックについてはちゃんと知っているからね」

と言って、過去に一度、アミが逃亡中の４人のワコを巡視隊の追っ手からどうやって救ったかを語ってくれた。巡視隊はすみずみまで探し回ったにも関わらず、目の前にいた４人を見つけることができなかったというのだ。

「わたしだったら絶対にテリなんか助けないわ。どうやって、お互いに争って早く自滅してしまった方が、どれだけキアの平和のためになるかわからないわ」

とビンカが言った。

「テリとスワマは兄弟だよ。スワマには、テリを教え導き、保護する義務があるんだよ」

とアミが言った。

「テリを導き、保護するだって！何もわかっちゃいないようだね、アミ。奴らは、武器をもってわしらを支配しているんだよ。平和主義のわしら、スワマをね。わしらは奴らのような物質主義者じゃない。目の色を変えて権力や金を求めない。それをいいことに奴らは、わしらのことをバカで弱虫の劣等な人種とみなしているだ。あんな物質主義のテリを導いてやるなんてことは、いつになっても絶対に不可能な話さ。

奴らの唯一興味のあることといったら、テリ・ワコとテリ・スンポの戦いだけだ。その戦いのせいでわしらの生活はまったく悲惨なものだよ。キアのすべての資源はみな武器をつくるためにまわされているんだ。

そうやって作った武器を奴らはいつか使い始めるさ。そしたらキアはすぐにでも自滅しちまうよ」

アミ「もし、君たちがそうやってなにもしないでいたら、その通りになるだろうね」

「でもわしらに一体何ができるって言うんだい＿」

アミ「彼らに平和や統一や愛のことを説いて教えてあげるんだよ」