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愛の劇場 リレー小説部コミュの妄想 愛の劇場 第101話 「夢のあとさき」

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ジゴロウは美奈子の女友達、由記から紹介された。
仕事を持ち、自分を完璧にいたわれるほどにお金を稼いでいて、
人生の憂鬱などを少しばかりわかっている女友達を、彼女はたくさん持っていた
彼女と同類の、美しく、少しばかり疲れていて、タイトスカートの裾のさばき方をよく知っている、
つまりはもうあまり若くはない女たち。

彼女たちには大抵は「ベイビー」と呼ぶ種類の男たちが側にいた。
若くて、楽しくて、性的な魅力を兼ね備えたグットルッキングな貧しい男たち。
貧しいということは彼女たちにとって男の魅力を半減させることでは決してない。
彼女たちはそんなことを男に期待してはいなかった。
キャリア、地位、お金。
それらすべてを彼女たちはすでに持っていた。
そしてもっと多くのそれを、男によって与えられるほど、彼女たちはもう若くなかった。

美奈子にはその時、ベイビーがいなかった。
その種の男を持つことに少しばかり飽きていた。
だから由記の紹介だと言って、ジゴロウから電話がかかって来た時も
うんざりしながら横柄な口調でディナーの約束をしたのだった。

予約した席にはまだジゴロウは来ていなかった
それにしてもジゴロウって…、ご大層な名前ね、源氏名かしらとぼんやり考えていた。
美奈子はウエイティングバーで食前酒を頼み、タバコをくわえた。
火を差し出す手はいくつもあったが、不器用そうな指を選んだ。
それは高価なライターではなく、小さな紙マッチだった。
彼女は口元をそれに寄せながら、若い男ね、と心の中でつぶやいた
ゆっくりとその火をつける間、短いマッチは火を滑らせ、導火線のように男の指を燃やし始めた。
男は熱さに手を振りながら、火を吹き消して言った

「あなたは 僕に 火をつけた。初めまして、美奈子さん」

美奈子は顔をあげた
はにかんだ少年のように微笑むジゴロウに出会った。

「どうして私だとわかったの?」と美奈子は訪ねると
「だって由記さんから、肌のきれいなヒトだって聞いていたから」と微笑んだ。

ジゴロウの様子は、彼女がそれまでしっている「ベイビー」たち特有の
図々しさも媚も感じられなかった。
精悍な体とあどけないほどの表情は、この大人のよこしまな場所に不似合いな気がしたのだ。
しかしそう思うことは彼女をうろたえさせる。
私は、若くて生意気な男をからかうために、ここにきたはずだったのだ。

食事は久しぶりのコリアン。
こんな場合、ミナコは大抵フレンチか和食にするのだが、今日は韓流に気が向いた。
ジゴロウは若者らしくよく食べ、よく飲んだ。

「僕、プ、プギ、プルコギが大好物なんです、」と無邪気に笑顔を向けた

いじわるをしなくてはいられない衝動を感じた美奈子は言った
「ねえ、由記とは寝たの?」
この質問におどろいて、ジゴロウは焼酎のグラスを倒した。
ウエイターが駆け寄ってくる間も、
ジゴロウはどうしてそんな質問をするのか分からないといった顔をしていた。
「そんな顔しないでよ、ねえあなた、どんな気でここにきたの?
お小遣い稼ぎで金持ちの女と寝てやろうと思ってきたんでしょ?」

そうではないことをミナコはジゴロウを見た時から知っていた。
今、彼女ははっきりとこの男に興味を持っている、そのテストをしているのだ

「僕には今ガールフレンドがいないから…ブラインドデートのつもりだったんだ」
「ブラインドデート?あのティーンエイジャーがよくやるあれ?私をいくつだと思ってるの?」
「美奈子さんがいくつかは知らないけど、男の子が女の子に出会う方法としては、自然だと思う」

女の子。美奈子はあきれてしまって口もきけない。
そして愉快な気持ちになってきてしまう。
母親にもなりえる年齢の女を前にして、女の子という言葉をつかうとは
今までのグットルッキングガイズには、あり得なかったことだった。
それは久しぶりに彼女の心に欲望を沸き起こしていた。

「とにかく」彼女はいった
「その濡れたスーツで食事を続けるのは不愉快でしょう、乾かさなきゃ。」

そういって美奈子はジゴロウを連れて、彼女のマンションに向かった

つづく
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→つづきはダイゴさん、たすけてください

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※大好きで読んでいる山田詠美さんの文章をパクりまくっていることを
本当に心から、心から謝ります、ごめんなさい。凹。

コメント(6)

>彼女と同類の、美しく、少しばかり疲れていて、タイトスカートの裾のさばき方をよく知っている


この辺の表現がオトナの女を感じさせます。

っつーかカッコエー。すごい技術です!!

少なくとも我々オスはタイトスカートの裾にさばき方が必要だという事を知りません。w(多分)

まぐろのさばき方なら、まー君と一緒に死ぬほど見たことがありますがね(笑)
コメント頂いてありがとうございます、よかった、しくしく。
タイトスカート、そのあたりが完全にパクりなんです凹
山田詠美のタッチが大好きなんですよ。

6話書いていて、つじつまを合わせながら巧い事書こうとすると
なんて大変で、つまらんものが出来るんだろうと実感しました

「妄想はぶっとぶべき!」...実感です
すげえよ!一気に101話まで行っちゃったよ〜。おれたち妄想族。
俺、小さくまとまりすぎてた。

反省。

もっともっとはじけていかなくちゃ。


妄想ベイベー!
ハイ!

では早速、仕事しながら妄想世界の旅に出てきます。


いってーきまーす
妄想サイコー、 
熱いぜベイベー、 
ダイゴさんいってらーっしゃーぃ

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