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小説を書いて読んで楽しもうッ!コミュの『乙女心』

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キィーーーーーーンッッ!


ガンッドンッゴンッドスッグシャッガツッズドンッバキッ!


余程 琥潤の言葉が恥ずかしかったのか、無我夢中で自室へと急ぐプヨ。
彼の腕を持った侭 飛んでいる事などスッカリ忘れ、無闇やたらと辺りにブツけまくっていた。
飛んで間もなく意識が戻り掛けたタカも、流石にコノ衝撃には即座に意識を失ってしまう。
普通、並大抵の人間ならば1発目辺りで先ず間違い無く『アウト』は必至。
だがソコは最近主人公よりも目立つタカ、そう簡単にはヤられない…が…、
ちょっと頭へ集中的にクラい過ぎたせいで、
既にお花畑どころか綺麗な川に数歩足を踏み入れていた…。


「(んもぅ〜ジュンったらッ何て事ゆ〜のよッ!
  恥ずかしくってタカの顔をまともに見れないじゃないッ!
  ほんっとうにもぅ……って私…何か忘れてないかしら………ッぁあァッ!!)」


腕に感じる人体の重み…肌で感じる薄れゆく体温…鼻で感じる錆た鉄の様な匂い…。
急いで急ブレーキを駆け、恐る恐る下を見ると、
ぐったりと項垂れ【うなだれ】、頭から遠慮無く血を流すタカのなんとも無惨な姿が見えた。


「きゃあぁぁあぁタカァアアァァッッ!!」


パッ!ズガンンッ!!


「ふぐっッ!!」


ピク……ピクピク…


最早『トドメ』としか思えないプヨの一撃…、
驚きの余りツイ手を離してしまい、タカを嫌な角度で地面へ落としてしまう。


ドクドク…


頭からの流血もさる事ながら、ふと後方を見遣ると、
バイ@ハザードを彷彿させる散々たる廊下…。
床や壁にべったりと筆で書いた様な血糊が付いている…。
もしコレが実際の出来事なら、朝の三面記事を堂々と飾るだろう。
取り敢えずプヨは深呼吸をして落ち付くと、急いでタカにヒーリングを施した【ほどこした】。


パァァーーーーーーッ……


相当気合いが入っているのか、タカの傷口が見る々内に塞がってゆく…。


……5分後


幾分血色も良くなり体温も通常に戻った頃には、タカの意識も回復し、
何とか自分で立てる様になっていた。


「ふぅぅぅぅ……今までのどんな攻撃よりも効いたでござる…。」


「ごめんネェぇぇぇッ!ほんっとーーーぅにゴメンッ!!」


ガバッ!むにゅぅん♪


半ベソを掻きながら抱きついて謝るプヨを責める程、タカは心の狭い漢ではない。
寧ろ胸に当たる彼女の巨乳が、先程の事を忘れさせるくらい気持ちイイ。


……ムクッ


「(ぬッ!?イカンッ!ぐ、愚息が言う事を聞かんッ!!)」


アレだけ大量の血を出したのにも関わらず、徐々に戦闘体勢に入るタカの『やんちゃ坊主』…、
その動きはピッタリと密着しているプヨにも、手に取る様に悟られてしまう。


「(ん?……んきゃーーッ!!こここ、コレってタカの……?)」


プヨの下腹部辺りに当たる、熱く滾った【たぎった】固まり…、
お互い一歩も動く事が出来ない侭、悪戯に時間だけが過ぎてゆく…。


「(ぬぅぅぅ…まずいマズイ不味いぞッ!兎に角【とにかく】ひじょ〜〜にマズイ!
  プヨ殿の固まり方から見て、最早バレてしまった事は明確と思った方がイイな…。
  如何にかするにしてもコノ侭では二進も三進も【にっちもさっちも】イカン…か、各なる上は…。)」


タカは覚悟を決めると目を瞑り、先刻 風呂場で見たガアッシーの『イチモツ』をリアルに思い出した…。


…………しゅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜


余りのおぞましさに、瞬時にして散らばってゆくタカ血液。
よもやコレまでの効果が有るとは思い出した彼自身驚いたが、
何にせよ当面の目的を回避する事が出来た。
だがしかしソレはヨシとしても、事もあろうに最大の難関が待ちうけている。


「(い、今更 言い訳…しても無駄でござろうなぁ……とほほほ…。)」


そぅ…やらかしてしまった『粗相』を、どう説明するかが今のタカにとって一番の悩み種、
オマケにプヨは真っ赤な顔で俯き、指をモジモジと弄ばしている【もてあそばしている】。
だがそんなタカの心配は、実の処 杞憂だった。


「(……ひょ、ひょっとしてタカ…わ、私と『H』したいのかなぁ…。
  …でもちょっと怖いし…でも…。)」


だがこの通り彼女の頭の中は、ピンクの靄【もや】が掛かっており、
先程、タカがした粗相等これっぽっちも気にしておらず、
寧ろソコから先の事に思いを馳せている。
しかしそんな事など考えもしないタカ、そしてそんな事など言える筈の無いプヨ…。
互いに擦れ違う考えが歯痒い程に痛ましい…。
そんな中、沈黙を打ち破ったのは目に見えて判る程 緊張しているタカの一言だった。


「ぷぷぷ、ぷよ、プヨ殿ォッ!?」


ビクンッ!


「ははは、ハイィッッ!!」


まだ心の準備が整わない内に声を掛けられてしまい、事の他動揺するプヨ、
秘めた感情がバレやしないかと、胸中穏やかではない。


「(どどどどどど〜〜しよ〜〜あぁ〜〜もぉ〜〜何も考えら――あらぁ?)」


そんな中、ふとタカの肩越しに見えた扉に妙な親近感を感じる。
それもその筈、今プヨの目の前にある扉は、紛れも無く彼女の自室の扉だった。
どうやら何時の間にか目的の場所に辿り付いていたらしく、
余りの偶然に彼女自身も驚きを隠せない。
だがコノ状況は千載一遇、願ったり叶ったりッ!
プヨは徐に【おもむろに】タカから離れ、さり気無く背後へ周ると、
何とも情けない顔して唸っている彼を見つめ、
自分の動揺を悟られない様に2割増し強の優しい声で、自然体を装いながら呼びかけ様とした。


「ねねねぇた、タカ?こ、ココ私のへへ部屋なんだけけけど、ちょ、チョットよよ寄ってイかない?」


………所変わってココは『と在る場所』…


『うげぇェッ!?しゅ、主砲不発ッ主砲不発ッッ!繰り返すッ主砲不発ぅぅッ!
 艦長ォッ!わ、我軍の攻撃はモノの見事に明後日の方角へ飛んで行きましたァァァッ!!』


『えぇィッ!うろたえるな馬鹿モノォッ!………チィッ…こんな時に外してくれるなよ、お姫さん…。』


…等と何処かで『心の艦長』が不平不満を洩らす程、彼女は取り返しの付かない失態を演じていた。
ソレもその筈、意識して優しい声を作っている為か、声色は妙に不自然となり、
おまけにコレから起こるかもしれない行為を想像してしまうと、
緊張の余り歯の根が合わないばかりか、無理矢理 笑顔を作ろうと頑張れば頑張る程、
不器用な顔面の筋肉が硬直を起こして、ピクピクと頬が引き攣る…。
もぅココまでキテしまうと御世辞にも微笑みとは呼べず、
『ガン』をタレているとしか見えない…。
はっきり言って恐怖だけが際立つ…。


「(ぷ、プヨ殿はソコまでして怒っているのかッ!?
  …コレは覚悟をキメた方が良さそうでござるな……。)」


しかもソレを受けとめるのは『直球型右脳人間』のタカ…判れと言う方が無理な話…。
情けない程、意思の疎通が全く出来ない二人、
ココまで不器用だと最早哀れを通り越してギャグとしか思えない。

片や人生最大の期待に、その大きな胸を膨らますプヨ…。
片や人生最大の折檻を受けると、勘違いしているタカ…。

何とも言えぬギクシャクした雰囲気の侭プヨの誘導の元、タカは彼女の部屋に足を踏み入れた。


ガチャ、ギィィ…バダン…


蝋燭が静かに燈るこの空間は、広々とした間取りで造られており、
城主の部屋に相応しく高貴なゆとりすら感じる。
しかも周囲の至る所から『プヨの香り』が漂うコノ部屋は、
タカの心を掻き乱して已まない【やまない】。
ふと見渡すと3mは有ろうかと思われる観音開きのガラス窓、
煌びやかだが落ち付いた雰囲気の調度品、
ベッドはダブルサイズのゆったりとした作り、
そして絨毯はテツの草鞋がすっぽりと埋まるくらいの毛長。
まるで御伽噺【おとぎばなし】に出てくる様な部屋に、タカはスッカリ魅入っていた。


「凄いでござるなぁ…流石は一国一城の主、大したものでござる…、
 …おっとイカン、草鞋を脱がねば…。」


「あ、そのままでイイわよ?ココはそ〜ゆ〜所だから…くすっ♪まぁ初めてじゃ無理もないわね。
 ほ〜らっそんな所でボ〜ッとしてないでコッチに来なさいよ、一杯飲みましょう…ホラ早く♪」


「え?あ、あぁ承知致した…。」


ハナッからプヨは怒っているモンだと決め付けていたタカは、彼女の予想外な態度に少し戸惑う。
そして先に座った彼女の対面に座ると、所存なさげに視線を泳がせるが、
対するプヨは先程タカがカマしたボケの御蔭で、スッカリ緊張が解け、
鼻歌等を歌いながら、楽しそうにワインの準備をしていた。
やがて大きなテーブルにグラスが二つ置かれ、
年季の入ったビンテージ物のワインがゆっくりと注がれる。


トクトクトクトク…


タカは手馴れたプヨの仕草をチラチラと盗み見しながら、事の成り行きを見守っていた。


「(…はて?プヨ殿は怒っていたのではなかろうか?…だとしたらこの待遇は?
  拙者、てっきり入るや否やエライ勢いでブン殴られると思っていたが…。)」


部屋に入った意気込みとは裏腹に、見事な肩透かしをクラって些か拍子抜けのタカ、
プヨより手渡されたワイングラスをたどたどしく持つと、恐る恐る本題に入る。


「あ、あのプヨ殿?…お、怒っているのではありませんかな?
 ほほほホラッ!先程拙者が…その…あの…えっと………誠に面目無いッッ!」


ズザザザッ!


そして持っていたワイングラスを即座にテーブルに置くと、謝罪と同時に床に下りて土下座をした。
この有様にはプヨも目を丸くして驚きを露にしてしまう。


「どどどうしたのよタカッ!?いきなり土下座何かしてッ!
 んもぅ〜みっともないからヤメなさいッッ!」


「し、しかし…。」


「しかしも案山子もお菓子も金貸しも無いのッッ!ヤメなさいったらヤメなさぁぁぁいぃィ〜〜ッ!!」


「ぎょ、御意ッ!」


サッ、シュタッ!


余りに凄い彼女の剣幕にビビリ、光の早さで顔を上げ、行儀良く正座するタカ。
勿論、何で怒られたのかは全く理解していない。


「ふぅ〜〜…頭、固過ぎよタカ?そりゃぁさっきは……。
 ちょっとビックリしたけども別に怒って無いし…。
 …それにね?アレって…そそそその…わ、私だからあんなに…ソノ…、
 …なっちゃったんでしょ?
 ソレって私に魅力を感じてくれたんだから…んっと…。
 …こんな事説明させないで頂戴っ!んもぅ馬鹿ッ!」


しどろもどろになりながら手をバタバタさせるプヨを見て、
タカは漸く事の顛末【てんまつ】が理解できた。
そして寧ろそんな説明をさせてしまった自分を恥じる。


「さ、左様でござったか…スマンッ!拙者、無骨故どうにも気が利かないで…。
 ……そうだ…御詫びと言っては何だが、拙者に出来る事なら何でも申して下されッ!
 このタカッ!プヨ殿の如何なる命令でも、誠心誠意を以ってお答え致す所存ッ!」


「め、命令って…はぁ……タカ?…貴方ねぇ……ん?」


ピコーーンッ♪


乙女心をこれっぽちも判っていないタカを呆れながら見ていたが、
ふとプヨの脳裏に何時もとは違う、チョット『H』な名案が閃く。
昔…ハッチーに嫌って程 聞かされた惚気話【のろけばなし】を思い出したのだ。
当時、彼女はソレ自体に興味が無く、適当に相槌を打って聞き流していたが、
何の因果かココに至ってソレを思い出し、あまつさえ実行に移そうとまで考えている。
…ソノ事 自体 確かに興味はあるが、しかしこれは目に見えて判る諸刃の剣…。
下手に断られて失敗をすると、すぐには立ち直れ無い程の精神的大ダメージを蒙る【こうむる】。
だが今の状況なら例え無理な注文でも、成功する確率は極めて高い、
プヨは深呼吸をして一大決心を固めると、意気込むタカにトンでもない難題を持ち掛けた。


「な、なんでもイイのね……そそそれぢゃぁ一緒に…………おおお『お風呂』にははは入りましょ?
 ももも文句は言わせないわよッ!?ななな何でもイイんだもんねッ!ホラッ行くわよッッ!!」


ガシッ!


「うをォッッ!?ぷ、プヨ殿ッ!?」


そして半ば強引に言い切ると素早くタカの手を引き、返答を聞く間も無く風呂場へと連れ去った。

コメント(6)

のろけ話を思いだし
あ で終っちゃったよ〜がまん顔

続きをお願いします顔(願)
レイアさん


おや?バグ発生ですな…。

運営がメンテをやった時に、ヤラれたみたいです…。

急いで継ぎ足します!(。+・`ω・´)シャキィーン☆
はーいOKでーす!(。+・`ω・´)シャキィーン☆

頼むぜmixi運営…重くするだけでもウザイのに、

オイラの邪魔するんじゃねぇ!( ゜д゜)クワッ
サンキュー(o~-')b

最後まで読めました〜
レイアさん


いえいえ〜♪(。+・`ω・´)シャキィーン☆

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