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「涼香様総受けの会」コミュの『涼香様総受けの会』用SS

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おはようございます。雪奈です。
昨日の夜、完成したので掲載します。ちゃんと感想を書いてくださいね。


・3月13日

 ある世界では『ジェイソン』という名の仮面を被った殺人鬼。この世界では『断葬台』と呼ばれる肉屋の人が徘徊する13日の金曜日。
 涼香の家でベッドに座るギンガは涼香に言った。
「そういえば、明日はホワイトデーですね。」
「そうですね。」
 ベッドによしかかりながら涼香は読んでいた調理本から顔をあげる。
「………………」
 ギンガはじっと涼香の方を見る。
 じっと見つけられると涼香も焦る。
 そして、ギンガは尋ねた。
「もしかして……………」
 涼香の身体から、冷汗が流れ始めた。調理本を持つ手も震えている。
 遂には身体がガタガタと震え始めた。
 ギンガは笑顔で聞いた。
「もしかして……………プレゼント……………忘れちゃったんですか……………?」
 硬直する涼香。
 ギンガは溜息をつく。
「ごめんなさ〜い…………………」
 硬直から解けた涼香の一声は謝罪だった。ちょっと涙目だ。
 少し涙目の涼香を見たギンガは悪戯が思いついたような顔をした。
 そしてギンガは涼香に近付き、笑顔で言った。
「じゃあ。私に涼香さんの一日を下さい。」



 
 
・3月14日 ホワイトデー当日

 「〜♪」
 ギンガは鼻歌を歌いながら、街の中を歩いている。
 その隣には一人の女性が。
 紫紺の長い髪。
 黒いアンダーシャツに白のツーピース。
 その上に白のカーディガン。
「ギンガさん…………恥ずかしいです…………」
 その女性は言う。
 ギンガは無邪気に笑う。凄く楽しそうだ。
「ダメですよ。涼香さん♪ホワイトデーのプレゼントを忘れた罰です♪」
 実はギンガの隣を歩いていた女性は女装した涼香だった。
 やっぱり、女装していると言われないと全く気付かない。
 いや。女装していると言われても信じられない。
 昨日、ギンガの言った「私に涼香さまの一日を下さい。」は……………
 これからの一日、涼香はギンガの命令には絶対に従わないといけない事を意味していた。



・アルヴェイル結婚式場
 
 涼香は少し気まずさに緊張する。
 ギンガは楽しそうに話す。
「一度、入ってみたかったんですよね♪」
 凄く楽しそうだ。やっぱり女の子に生まれたら、一度はウェイディングドレスに憧れるようだ。
 通路の壁には新郎新婦一同の写真がたくさん貼られている。
 そこからでも幸せそうな気持ちが伝わってきた。
「涼香さん!試着も出来るみたいですよ!」
 ギンガは涼香の手を掴み、引っ張る。
 いきなり引っ張られたので、少しよろける涼香。
 涼香はよろけながらも、ギンガについていく。



 試着室では沢山の女性がウェディングドレスを纏っていた。
 みんなとても綺麗だと思った。それには涼香も目を奪われる。

 ドス………………………

 涼香は片足に激痛を感じた。
「痛っ!」
「どうしましたか?り・ょ・う・か・さ・ん?」
 笑顔で笑うギンガ。その笑顔が無償に怖い。

 ごりごりごりごり………………………

 どうやら、ギンガが踵のヒールで涼香の足を踏んでいるようだ。これは痛い。
「痛いです。痛いです。ごめんなさい。ギンガさん。私が悪かったです!!お願いだから、これ以上、踏まないでぇ〜」
 ギンガが強く踏んでいるらしく、凄く痛そうだ。
 そろそろ涼香の目が涙で潤んできている。
 涼香の足を踏むのを止めるギンガ。そして、一言だけ涼香に言う。
「お願いですから……私だけを見て下さい………………………」
 そのセリフで涼香の胸がキュンっとしたのは、言うまでもない。



「涼香さん。背中のファスナーを上げてくれませんか?」
 ギンガは涼香に言った。
 順番が回ってきて、ギンガは試着室でウェディングドレスを着ていた。
 涼香は性別がバレるとろくでもない事になるので、ウェディングドレスの試着を全力で拒否した。
 なので、ギンガの手伝いをする為に一緒に試着室に入ったのだ。女装が美味い事の役得だろうか。
 ギンガは涼香に背を向ける。そこで背中が露わになる。
 きめ細かい肌に涼香はごくりと喉を鳴らす。
「早くしてくださいませんか…………恥ずかしいです………………………」
 背中を向けている涼香には見えないが、恥ずかしさで顔を赤くするギンガ。
 涼香は我に帰り、ゆっくりと後ろのファスナーを上げた。



 涼香はひとまず、試着室から出る。そこでのんびりとカーテンが開くのを待つ。
 周辺をふと見渡すと、知り合いが何名もいた。
 機動六課の開発部に所属しているジェイル・スカリエッティさんとウーノさんとか。
 「arimeza&sotie magic」のarimezaさんと初音ミクさんとか。
 ヴァイス・グランセニックさんとシグナムさんとか。
 グリフィス・ロウランさんとシャリオ・フィニーノさんとか。
 寒天さんとリンディ・ハラオウンさんとか………………………

 って………………………寒天さん!?

 内心、仰天する。
 首都防衛部隊の寒天さんと総務統括官のリンディ・ハラオウンさんが付き合っている噂は確かにあった。
 しかし、本当だとは思わなかった。
 寒天はこちらの視線に気づいたらしく近づいてきた。かなり焦る涼香。
 雪奈・長月一等陸佐にバレたら人間としての終却を意味しているが、流石に寒天にバレてもマズい事になる。
 絶対に気づかれない様に祈る。あわよくば、通り過ぎてほしい。
 しかし、涼香の願い虚しく、寒天は立ち止まる。
 室内禁煙のはずなのに、タバコを吸っている。
「すまないが、ちょっといいか?」
「な…………なんでしょうか?」
 かなり裏声だ。
 タバコを吸いながら寒天は尋ねる。
「あんた………………俺と会った事ないか?」
「………………………」
 涼香は沈黙する。
 タバコをくわえながら無言の圧力を掛ける寒天。
 無言の圧力にビビる涼香。
 沈黙する涼香を眺めながら、寒天は携帯灰皿にタバコを押し付ける。
「まあ。良いんだけどな。答えたくなかったら、答えなくても。」
「寒天さん…………」
 寒天の背中に声がかかる。涼香は感嘆の声を上げ、振り向いた寒天は見惚れる。
 そこにはウェディングドレスのリンディだった。

 力一杯抱きしめたら折れてしまいそうなくらい細い腰

 仄かに香る甘い匂い

 十代後半の少女のようにしか見えない位、きめ細かい肌

 それらを包むのは純白のウェディングドレス。まるでお姫様のようだった。

 ウェディングドレスの女性は尋ねる。
「どうですか………………………?」
 硬直する寒天。頬は仄かに赤い。
 首をかしげるリンディ。仕草の一つ一つが可愛い。
 動揺して、対応に困る寒天。珍しい光景だ。
 すごく珍しいので、頬が緩んでしまう涼香。
 リンディは寒天に言う。
「寒天さん………………人に突っかかっちゃダメですよ。」
「はい。」
 うな垂れる寒天。それもかなり珍しい。
 寒天の代わりにリンディが涼香に謝罪する。
「すみません。」
「いえいえ。良いですよ。」
 涼香はバレないようにハラハラしながら答える。
「それでは私たちはこれで。」
 リンディと寒天はそう言って去っていった。
 しばらく二人の背中に手を振った。
 涼香は二人が見えなくなってからやっと息を吐く。
 本気でバレるかと思ったらしい。
 とりあえず、カーテンが開くのを待つ。
 本当の結婚式をするわけでもないのだが、何故かすごくドキドキする。
「涼香さん………………………」
 カーテンの向こうからギンガの声がした。
 ウェディングドレスに着替え終えたようだ。
「着替え終わりましたか?」
「はい………………………」
 ちょっと恥ずかしそうな声が向こうから聞こえた。
 どんな感じになっているのか、すごく気になる。
 二人を隔てているカーテンが開く。向こうを見た涼香は大きく目を開く。
 その時、寒天がウェディングドレス姿のリンディを見たときの心境が分かった。
 とても綺麗だ。
「そんなに凝視しないで下さい…………………」
 ギンガはブーケで顔を少し隠しながら頬を赤らめる。
 いつもは紺色のリボンを解き、束ねている紫紺の長い髪を流す。その上に薄い白のベールが掛けられる。
 ドレスラインは身体の線に沿ったスレンダーラインで膝下付近から裾を広げた様なデザインであった。
 レースの付いたシルクのグローブもきちんと嵌められ、手にはブーケを持っている。
 見惚れている涼香に少し頬を赤らめながら尋ねる。
「どうでしょうか…………………?」
「綺麗ですよ。」
 率直な意見を言う涼香。その言葉に頬を林檎の如く赤くして、ギンガは俯いてしまう。
 俯いてしまわれて少し困ったが、それでも涼香は綺麗の一言しか言えなかった。
 そんなギンガを見ている内に涼香も恥ずかしくなった。そして、涼香も真っ赤になって俯いてしまう。
「ギンガさん?」
 近くで声がした。周辺を見回すギンガ。
「こちらです。」
 数回見回した後、ギンガは声の主を見つけた。
「ウーノさん!」
 それはウーノとスカリエッティだった。
 ウーノは裾がバスト下から直線的に落ちていてほとんど広がらない形のウェディングドレスを身に纏っていた。
 裾には幾重にもフリルが付けられ、色合いは極力淡くされた蒼と紫を基調となっている。
 長い紫の髪は後ろで上げられ、蒼い薔薇を模した細工のついたバレッタで留められていた。
 ギンガに微笑むウーノ。
「こんにちは。ギンガさん。」
 ギンガもウーノに笑顔で挨拶を返した。
 ウーノも軽く微笑み、ギンガに言う。
「綺麗ですよ。ギンガさん。」
 その言葉に対してギンガは微かに頬を赤くした。ウーノはそんなギンガに苦笑する。
 ギンガはウーノに尋ねる。
「お二人も見学ですか?」
「いや…………………」
 何故かウーノではなく、スカリエッティがギンガの質問に言葉を濁した。微かに頬が赤い。
 そんなスカリエッティに苦笑しているが、ウーノの頬も赤い。
「?」
 涼香とギンガはそれに首を傾げる。
 ウーノは恥ずかしさで頬を赤くしたまま言った。
「私…………………冬に結婚するんです。」
「「はい?」」
 その言葉に涼香とギンガの思考が止まる。
 ウーノは腕をスカリエッティの腕に絡ませる。
「私は、冬に結婚するんです。スカリエッティ様と。」
 二人はスカリエッティの方を見る。
 スカリエッティは赤くなった頬を掻く。
「まあ…………………そういう事だ。」
「今日はその下見です。」
 ウーノは嬉しそうに笑う。その顔は凄く幸せそうだった。

 彼女はジェイル・スカリエッティによって、始めに作られた戦闘機人

 ナンバーズの中で一番、スカリエッティの生き様を見続けた人。

 そして、一途にジェイル・スカリエッティを想い続けた女性。

 その想いが遂に報われたのだ。

 大切な人と結婚できる想いはひとしおだろう。

「おめでとうございます。」
「ウーノさん。おめでとうございます。」
 幸せそうなウーノを二人は祝福した。
 それにはウーノも恥ずかしさで頬を赤くする。
 スカリエッティも同様に気恥ずかしいらしく、視線をそらしている。
 そんなスカリエッティとウーノに二人は苦笑する。
「すまないウーノ。ちょっと、トイレに行って来る。」
 スカリエッティはウーノが絡めている腕をほどく。
「いってらっしゃいませ。」
 ウーノはウェディングドレスの裾を掴み、優雅に礼をする。
 スカリエッティはいそいそとトイレへと走る。
 トイレにいそいそと走っていくスカリエッティの後姿を見送ったウーノは涼香の方を向き、笑顔で笑いながら言った。
「こんにちは。涼香さん。可愛いですよ。女装姿。」
 やっぱりバレていた。ウーノは驚いている涼香に笑う。
「一応、私も戦闘機人ですよ。動きや骨格から判断すれば分かりますよ。それくらい。」
 涼香は顔を赤らめて俯きながら言う。
「…………………他の人には言わないで下さいね……」
「分かってます。絶対に言いませんよ。」
 ウーノは微笑みながら言う。それに涼香は安心した。
 安心の余り、溜息をつく。
 入り口を見つめながら、ウーノは言った。
「そろそろスカリエッティ様が戻ってきますね。じゃあ、また。」
 ウーノは二人に背を向ける。
「さようなら。」
「さようなら。ウーノさん。」
 二人はウーノに手を振る。
 ウーノは二人に手を振り返す。
 そして、歩いて行った。
「そう言えば、一つ言い忘れてました。」
 ウーノは二人の元に戻ってくる。
「結婚式の予行も出来るそうです。お二人もしてみてはいかがでしょうか?」
「教えていただき、ありがとうございます。」
 ギンガはぺこりと礼をする。
 ふと思い出したかのように、ウーノは言った。
「忘れてました。ちょっと、涼香さんに悪戯を。」
「ふぇ?」
 ウーノは涼香の耳辺りを両手で挟む。そして、涼香の口元と頬の間に口付けた。
 別に唇にキスしたわけではないのだが、ギンガはドキリとする。
 ウーノは唇と両手を離し、ニコリと笑う。
「では。」
 そう言って、ウーノは歩いて行った。
 後に残されたのは、ウーノに頬をキスされた涼香と呆然としているギンガだけだった。
 ギンガは涼香に尋ねる。
「ウーノさんにキスされましたか?」
 実はギンガのアングルだと、涼香がウーノにキスされているように見えたからだ。
 そう聞いた途端、涼香が慌て始める。
「されてませんよ!」
 慌てようが妙に怪しい。
「じゃあ。どこにされたんですか?」
「口元と頬の間にです。」
 顔を真っ赤にして慌てる。
 そう言うが、やっぱりキスしたようにしか見えなかった。
 だから。無性にギンガもキスしたくなった。

 ちゅっ

 ギンガは涼香の唇に触れる程度のキスをした。
「ぎ…………………ギンガさん!?」
 いきなりの事に驚く涼香。ギンガは驚く涼香に楽しそうに笑う。
「ウーノさんのキスは良くて、私のキスは嫌ですか?」
 涼香は激しく横に首を振る。そんな涼香にギンガはクスリと笑う。
 ちょっと恥ずかしい涼香は話題を変える。
「予行が出来るのなら…………………」
「だめです♪」
 涼香が言い終わる前にギンガが言う。
「こんな格好をさせているのは涼香さんが忘れたからですよ。
 だから…………………だめです♪」
「そんなぁ〜。」
 がっくりと肩を落とす涼香。
 改めて、ウェディングドレスを着たギンガを見る。
 やっぱり、綺麗としか言いようがなかった。
 徐々に気まずい空気が流れ始め、照れ笑いまで出てきてしまう。
 これ以上ここに居ると、顔から煙が出てきてしまいそうだった。
「……か、帰りましょうか!」
 突然、ギンガが顔を上げて言った。丁度同じことを言い出そうとして
 顔を上げていた涼香は、ギンガの気迫に押されつつ……小さく頷いた。
 真っ赤になりながらも、くすりと小さく笑って。ギンガは、カーテンの向こうへと戻っていき、着替えを始めた。
 綺麗という言葉すら陳腐と感じるくらい綺麗だったギンガの姿。
 やっぱり何百語を費やすとも、ギンガの美しさは形容できない。
 正直、もう少し見て居たかった気持ちもあった。でも、何を言えなくなって、気まずい空気になるは避けたいところだ。
 涼香は、胸をなでおろすと共に、なんだか残念な気持ちでいっぱいになった。
 数分後、ギンガは初めと同じ服でカーテンの向こうから出てきた。
「行きましょうか、涼香さん。」
「……はい。」
 少し返事が遅れて、涼香は頷く。
 その表情を見てか、ギンガは涼香の手を取った。
「どうしたんですか?」
「す、すみません。ちょっと、ぼおっとしてて………………」
 涼香は苦笑いしながら、ギンガと向き合う。ギンガも苦笑し、涼香に言う。
「じゃあ。いきますか。私。行ってみたい店があるんですよ。」
「分かりました。じゃあ。ソコに行きましょう。」
 二人は歩き出した。



「ちょっとお姉さん方♪」
 二人が歩いていると、いきなり声がかけられた。
 そこにいたのは青年のグループ。もしかして、ナンパだろうか?
 リーダー格の青年が二人に言う。
「おね〜さん♪僕たちとお茶でも。」
「すみません。どいて頂けないでしょうか?」
 冷淡にあしらうギンガ。
「そう言わないで〜」
 少年の一人は笑いながら、ギンガの腕を掴む。
「ギンガさん!」
「君も一緒に行こ〜ね〜」
 涼香まで捕まる。
「離して下さい!!」
 ギンガはそう言って振りほどこうとしたが、振りほどけない。
「お茶が終わったら、一緒にふふふ………………」
 今後の予定を楽しそうに考える青年たちに声がかかる。
「お兄さんたち………………何下らんことやってるん?」
 声の主はなぜか関西弁だった。
 声の主が姿を表す。それは関西弁を喋る少年だった。
 肩には長細いバックがかけられ、手にはおにぎりが握られている。
 少年はおにぎりをかじりながら言う。
「何、嫌がっとる人を襲っとるん?恥をしりぃ〜恥を」
 おにぎりをかじりながら罵倒してくる少年に青年の一人が激昂する。
「五月蝿いよ。糞餓鬼。」
「口を閉じろや。おにーさん。おねーちゃんを捕まえるんなら、ちゃんとした中身で捕まえろや。
 どっかのクソミソ坊やにも劣っとるわ。」
「なんだと!!」
 ある青年がついにキレて、ナイフを抜く。
 ナイフを抜いた青年を見て、少年は笑う。
「あらら。口喧嘩に負けたからって、獲物を抜きよったわ。このおにーさん。」
 少年は、細長いバックのチャックを開ける。そして、そのバックの中に手を突っ込む。
「じゃあ。ワイも抜こうか。ワイの獲物。」
 バックの中から、少年は獲物を抜いた。
 それは釘バットだった。
 金属バットに無数の釘が刺さっている。曲がったり、紅いものが付いている釘がすごく禍々しい。
 それには全員が呆然とした。
 青年は我に返り、少年にナイフを向けて突っ込む。
 釘バットのグリップを握り、少年は振りかぶる。
「ピンチヒッター兼、正義の味方兼、自称斬り込み隊長………………振りかぶりましたぁ〜♪」
「うるせえ!糞餓鬼!」
 青年はナイフを少年の腹部に刺そうとした。
 しかし少年はバットを振りかぶりながら、華麗によける。
 そして、青年の尻めがけて………………
「うちましたぁ〜!!」
 釘バットを叩き込んだ。それもフルスイング。
「のうぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!」
 余りの痛みに、青年は悲鳴を上げる。

 ごりっ……めきゃ………べきっ……ぶちゃあ………

 かなりマズい音がした。尾?骨ら辺を粉砕し、釘の頭が肉に刺さった音だ。
 ギンガと涼香は呆然とし、それを見ていた青年たちは恐怖で失禁する。
 少年は笑う。
「まだやるん?おにーさん方。そろそろ、おねーさんたちを放した方が身の為でっせ。」
「誰がするか!この糞野郎!!」
 青年の中で唯一失禁していなかった青年が少年に突っ込む。勿論、ナイフを抜いて。
「ばかやなぁ〜」
 少年は腰を屈め、青年の腹部に突っ込む。
 そしてタックルと同時に、その股間を手で握ったのだ。それは男にとって、心臓を握られるのにも等しい感覚。平気でいられる男など、まずいないであろう。
 それを見ていた他の酔っぱらいたちも股間を抑える。やられているのを見ると、やられていなくても、やられている気分になるようだ。
「ワイが握り潰すやかい。」
 やられている青年も勿論、他の青年たちも震え上がって、股間が縮みあがる。
 流石に、気合いや根性。年上としてのプライドまでもが綺麗に埃のように吹き飛んだ。
 楽しそうに少年は股間を揉む。
 揉まれている青年は口から泡を吹きながら、悶える。
 遂には青年は少年に股間を揉まれながら、射精する。かなり情けない。
 少年は青年の股間から手を離し、呟く。
「いかくさっ!」
 他の青年も射精してしまった青年を冷たい目で見る。
「………………で。まだやるん?」
 釘バットを肩に乗せ、にやりと笑う。
 それを見た青年たちは逃げ出す。射精しちゃった青年を置いて。
「ん〜。おいて行きおった。」
 少年は背中に射精しちゃった青年を担いで、逃げた青年たちを追いかけた。
「………………」
「………………」
 二人は呆然するしかなかった。
 しょうがないので、二人は行く予定であったお店へと歩く。
 


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