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北海道大学コミュの続・85歳のOBたち

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 「85歳のOBたち」の続きです。予定通り10月23日、東京駒込の女子栄養大学内のレストラン松柏軒で最後の例会を開き、22人(懸念した通り1人ポカ欠)集まりました。会場は同大学の創立者故香川綾女史の息子氏が同期で農学部OBという縁からでした。
 函館出身のT氏から会報「ニイナナ」の最終号に書いた「恵迪寮入寮の思い出」転載のお許しを得ましたので、ここに載せます。今の若い人向けに解説しようとしたのですが「札鉄の丸屋根」というだけでも、大丸札幌店の前あたりにあったとか、もうこの何倍も説明しなければならないのでやめました。興味のある人は「恵迪寮史」、「新札幌市史」など見て下さい。


恵迪寮入寮の思い出
            T(工・鉱)

昭和27年初春、札幌駅頭こ立った。
右に札鉄の丸屋根、正面に五番館、そして、芽吹く前のリラの街路樹が見渡せる。
汐風の吹き通る函館駅前とはかなり違う趣きであった。
五Kgの米の入った袋を肩に載せ、市電で北18条まで行き、泥濘の道を往き、ようやく憧れの恵迪寮に辿りついた。
柔道部入部を希望していたので、1人の先輩が南寮2階の31号室に案内してくれた。
5つの木のべッドが並び、勉強机も5脚あり、これからの2年間の生活に夢を与えてくれた。
同室になる2年目の菅さんが、生活の規律を教えてくれた。
べッドに腰を下ろし室内を見廻す。
天井、壁一面に、隙間なく、墨書が見える。
Boys be ambitious やら、哲学めいた啓示やら、氏名出身校の羅列やら、只唖然として見つめていた。
夜8時頃、玄関脇の寮務部室に招集が掛り、入寮宣誓式に臨んだ。
11名の委員に囲まれ、1人起立、ローソク1本の仄暗い中、宣誓文を読まされた。
内容は完全に忘れているが、確かクラーク先生の教えを守る事、自治寮生としての誇りを失わない事であったと思う。
声が小さい、背筋を伸ばせと、四方から怒声を浴びせらて震え上がっていた。
恐ろしい奴ばらと腹の中で思ったが、実は皆、心優しい兄貴分であった。
真夜中「覚めよ、迷いの夢覚めよ」の前触れの歌の後、褌ひとつの裸の男達が十数人、ボートのオール、スキー板を床に打ちつけ乍ら、大ストームを掛けてきた。
べッドの上で恐れ戦いていたものだ。
ストームも収まり、しばしウトウトしていたら、今度は洗礼式であった。
キリスト教の洗礼式に倣って、血(ワイン)と肉(パン)を分ち飲み、喰い、頭に水を掛けて同志としての誓いを結ぶ事であった。
ワインは寮特製で、山ブドウ酒に、何やら得体の知れない物を混ぜ込んだ液体。
パンは西村パン店に作らせた特製パン。
共に奇妙奇天烈な味で飲み込むのに一汗も二汗も、汗を掻いたものであった。
洗礼式が終わり、漸く一人前の寮生となった訳だ。
翌朝7時頃、カランカランと鐘の音、各部屋の戸が開かれ一斉に走り出す。
大食堂に到着。賄いの窓口から、ドンブリ飯とネーベンを持って、四人掛けのテーブルに着席、先着の人が机の上の桶に入っている味噌汁を均等に分け、黙礼と共に食事開始、終始無言。
これも札幌農学校以来の伝統であらうか。
ネーベンは藻岩の緑(ホーレン草のおひたし)手稲の白雪(ジャガイモのサラダペースト)ザーブロ(説明不可)等々、懐かしい味だ。
1日50円の食費では到底若者の腹は治まらず、実家に帰省した部屋の友が持参した米を鍋で炊き、缶詰の魚や肉を打ちまけて、5人一斉にスプーンを突っ込んで喰ったものだ。
スプーンは武器と称して、何時も学生服の胸のポケットに差していた。街で会っても寮生は直ぐに分った。
秋口になると、農学部の実験農場に夜間、忍び込みカボチャやトウモロコシを頂いて、マッヘンと称して茹でて塩をかけて喰べたものだ。
柔道衣のズボンの中に収穫物を入れて持ち帰り、ベッドの上に山の様に積んだ写真が残っている。
寮生300人が農場をアタックしても何んのお咎めが無かったのは何故だらう。
実験農場なので外部販売が出來なかったからだと云う。
親の物は子供の物、子供の物は子供の物。なる程自治寮なり。
札幌で忘れられない味の第1は大学病院の近くの「來來軒」と称する店の、歯の欠けたオバチャンの作って呉れた、一杯35円の醤油ラーメン、うまかった。
そして狸小路6丁目、「千歳鶴直営店」のツブ貝。
アツアツの焼きた立てを宝焼酎で流し込んだ。
ビールや日本酒は金が無かったので、手が出なかったが、道庁勤務の北大OBBが良く来て居てご馳走に預かったものだ。
帰りは電車に乗らず「行こか薄野、戻ろか寮へ、ここが思案の四丁目だよ」とか「ストームの歌」を高唱し、下駄の音を鳴らし帰寮したものだ。
昭和は遠くなりにけり。
良き時代の、良き寮生?であった。

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