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演奏家のための著作権法入門コミュの平尾さんの作品の著作権収入

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作曲家平尾昌晃さんの作品についての著作権料というのは、平尾さんの作品が今後どれだけ人々の間で愛され続けるか、あるいは忘れ去られてしまうか、その愛され方の程度によっては、相当な金額になる可能性があります。したがって、平尾さんの死去の後、その作品の著作権に基づく収益腱を誰が継承するのかは、大きな問題になり得ます。以下にご紹介するmixiニュースは、平尾さんの三男でミュージシャンの平尾勇気氏が、平尾さんの3度目の結婚相手であるM氏に対して「社長就任の経緯に問題があった」として法的措置を発動したということを伝えるニュースです。この記事には、著作権収入についての興味深い知識がいろいろ示されていますので、ぜひご覧になってください。

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http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=5308093&media_id=81&from=widget&widget_type=1&widget_setting=0

 昨年7月に死去した作曲家・平尾昌晃さんの遺産を巡る争いが、いよいよ泥仕合の様相を呈してきた。三男でミュージシャンの平尾勇気氏が、平尾さんの3度目の結婚相手であるM氏に対して「社長就任の経緯に問題があった」として法的措置を発動。M氏は2社の社長を務めていたが、音楽出版社「エフビーアイプランニング」の代表取締役は解任された格好である。

 ◆1000円のCDで、原則30~40円が作詞家や作曲家に

 今回の一件、なにより世間の度肝を抜いたのは金額の大きさだろう。『瀬戸の花嫁』(小柳ルミ子)、『霧の摩周湖』(布施明)、『よこはま・たそがれ』(五木ひろし)など数々のヒット曲を持つ平尾さん。楽曲の著作権料は年間約1憶円とされており、著作権は死後50年保証される。したがって現在の財産も合わせると、遺産総額は約60億円になるとも囁かれているのだ。「音楽の印税ってそんなに入るものなの?」と目を丸くした人も多いはずだ。

 しかし「音楽とお金」にまつわるデータは、オリコンのチャートやCD売り上げ枚数とは違って表に出ないのも事実。一体、実情はどうなっているのか? 音楽の著作権に詳しい福井健策弁護士(骨董通り法律事務所)が、「あくまでも原則論ですが……」と前置きしたうえで解説してくれた。

「CDが1枚売れるごとに6%の印税が派生する。これがJASRACに入るお金です。CDが1000円だった場合、印税額は60円ということになりますね。次にJASRACは手元に入った6%(60円)から、手数料として6%(3.6円)を受け取る。そのうえで音楽出版社にお金を渡します。通常は、ここで音楽出版社が最大で半分持っていくことになる。したがって作詞家や作曲家といった人たちは、最終的に3〜4%(30〜40円)もらうケースが多い。ちなみに日本ではプロの楽曲の95%前後がJASRACによって著作権管理されています」(福井弁護士)

 なお、作詞家と作曲家の取り分は対等であることがほとんど。最近の音楽シーンで目立つ共作(コライト)についてはケース・バイ・ケースで、対等なこともあれば、手伝ったほうだけ買い取りというパターンもある。また編曲(アレンジ)に関しては、長らく「印税はもらえず、一括報酬をもらって終わり」ということが多かった。これが近年は「JASRACが認定した場合」という条件つきながら、カラオケの印税はもらえることが増えている(ただし、配分率は使用料の12分の1と少額)。

◆歌手や演奏者に払われる印税は少ない

「ここまで説明してきたのは、著作権の話。この著作権とは別に、“著作隣接権”というものが存在します。これは“アーティスト印税”や“歌唱印税”とも呼ばれ、歌手や演奏者に対して支払われるお金。通常、これが1〜3%となる。ただ3%というのは大物中の大物であって、紅白歌合戦に出場するクラスでも若手だと1%ということはザラでしょう。いずれにせよ、作詞家や作曲家に比べるとだいぶ少ない。しかも1〜3%というのはあくまでも事務所に入る金額。実際に本人に渡るのはもっと少ないはずです」(福井弁護士)

 印税契約を結ばないで、買い取り方式にすることもある。アニメ、ゲーム、BGM、それに最近はアイドルなど、作家の名前が全面に出ない傾向が強いジャンルで多く見られるパターンだ。有名なところだと、『およげ!たいやきくん』を歌った子門真人。455万枚のセールスを記録したにもかかわらず、買い取り契約だったために歌唱印税はもらえず、手に入ったのは5万円のみ。このシングルはカップリングの『いっぽんでもニンジン』も大人気となったが、歌ったなぎら健壱(なぎらけんいち名義)には3万円が支払われただけだったという。
 今回の平尾昌晃さんに限らず、阿久悠さんや三木たかしさんのような昭和歌謡を彩った職業作家の大家と比べると、今のクリエーターはスケールダウンした印象が否めない。そもそも日本におけるCD販売枚数は98年をピークに右肩下がりが続いており、全盛期の半分以下になっている。ヒット曲が減り、印税率も変わっていない。となれば、さぞかし作家の懐具合は寂しくなっているのでは?

「ところが著作権使用料収入……つまりJASRAC等の年間収入は、ここ数年でほとんど変わっていません。これには2つ理由があって、まずJASRACがこれまで取り立てていなかったところからも取り立て始めるようになったということ。そして、もうひとつはコンサート収益の増大です。CD不況と反比例するように、実は今のコンサート市場はかってないほどの盛況ぶりを呈している。ジャニーズやEXILE系のようなライブに強いアーティストは、今後も収益基盤はブレないはずです」(福井弁護士)

◆テレビ番組での使用やカラオケの印税は?

 では、CD以外の著作権印税はどうなっているのか? コンサートはチケット収入の5%が原則。ここで問題になるのが、チケットがどれくらい売れたかという問題だ。膨大な数のコンサートの観客動員実態をJASRACが正確に把握するのは不可能なので、「会場の5〜8割が埋まっている」と見なして計算されることが多いという。テレビ番組内での曲使用は、テレビ局が年間放送事業収入の1.5%を支払う仕組み。テレビ放送は兆単位の産業だから、何百億円もの金額が動くことになるのだ。

「カラオケの場合、第一興商などの通信事業者とお店側の両方が支払うことになる。ただその計算式は非常に複雑で、JASRACのホームページに乗っているものを読むだけでうんざりしてくるほど(笑)。一般的には、1曲歌うごとに数円の印税が派生すると言われています」(福井弁護士)

 いかがだっただろうか? ここまで駆け足で音楽にまつわるお金の流れを追ってきたが、想像以上に複雑な仕組みになっているのがおわかりいただけたはずだ。
 ミュージック・ビジネスはバクチ要素が強いうえに、当たると一気に巨額が動く。そのため、小室哲哉氏をはじめとして多くの関係者が人生を翻弄されてきた。また、著作権管理するJASRACはここ数年で悪役の名をほしいままにしてきており、中でも音楽教室から著作権使用料の徴収を開始した件では世論を二分する議論を巻き起こした。AppleMusicやSpotifyなどのストリーミング配信サービスも急伸する中、音楽産業はどのように変わっていくのか? 改めて注目したいところだ。〈取材・文/小野田 衛〉

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