moving （movies and musicals）コミュのムーンライト

MOONLIGHT

バリー・ジェンキンズ

トレヴァンテ・ローズ/ シャロン（ブラック）
アンドレ・ホランド/ ケヴィン
ジャネール・モネイ/ テレサ
アシュトン・サンダーズ/ シャロン（10代）
ジャハール・ジェローム/ 10代のケヴィン
アレックス・ヒバー/トシャロン（リトル）
ナオミ・ハリス/ ポーラ
マハーシャラ・アリ/ フアン

貧困地域に生まれた孤独な黒人少年を主人公に、彼が自らのセクシャリティに悩み、自分のアイデンティティと居場所を探し求めてもがき苦しみながら成長していくさまを、少年期、青年期、成人期の３パートに分け、革新的な映像美とともに描き出したヒューマン・ドラマ。
（by allcinema）

＜ムーンライト＞ゲイ+母親との確執って、Ｘ．ドランの王道テーマだｗ　ニガーとかブラックとか、キツい言葉のはずなのに、ケヴィンの口調だと優しく響くマジック。手探りの想いを突き返されたらどうしよう(>_<)と、シャロン以上にドキドキ。

＊＊＊１回目＊＊＊

期待以上でも期待以下でもなく、期待通りでもなく
ただ、心の片隅に蒼い月の光のような欠片が残ったような印象。

もう一度観るとハマるかもしれない。
でも、とりあえずは保留。

地味、確かに。
美しい、確かに。
不変的、確かに。

オスカーに相応しい、そうかもね。
オスカーには地味だろう、そうかもね。

この作品を「評価」することがおこがましい。
うん、よく分からないけど。

１人の人間を３人で演じる演出。
こんなに可愛かったのに、
こんなに細かったのに、
こんなにがっしりしてしまうなんて。

そうなる予感はあったんだ。
子供の頃、親切にしてくれたおじさんが、
そーいう体型だったから。

でもその通りになってしまうなんて。
いや、それ以上だよ？
上下左右、ピカピカの金歯にはびっくりした。
そーいうアクセサリー、流行っているのか？
まさか24金ではないだろうなｗ

ゲイで母親との確執という内容に、グザヴィエ・ドランの基本路線だなと
苦笑しつつ鑑賞。
そういえば、ドランはこの作品を気に入っていたような気がする。

そして、そうだなぁ。

同じ言葉でも、誰がどのように使うかで語感が違うなと。
「ニガー」とか、「ブラック」とか。
キツイ言葉なはずなのに、優しく響く。

そして、自分に対する相手の反応にしても然り。
他の人からだったら、冷たい仕打ちをされても耐えられるけれども、
この人からだったら、ちょっと拒否られるだけでも世の中は地獄だよ、とか。

ケヴィンがシャノンに冷たい態度を取ったらどうしよう、と。
シャノン本人以上にどきどきしてた。

急に、掌を返したように無視されてしまったら、
もう、彼は生きていけないかもしれない。

（いやいや、実際は、結構タフに生き抜いていたけどさ）

母親の存在。
さんざんネグレクトで苦しめたあげく、
「許してくれ、愛してる」って乞うのは虫が良すぎるではないかと思うが、
それでも、まだ救いはあるということかなぁ。

母親が叫ぶ場面の背後、ピンクの壁の場面。
どういう意図があったのだろう。

＊＊２回目＊＊＊

スケジュールが合ったので２回目。
端正な作品だなぁと思った。

色合いも構成も、すっきりくっきり無駄がなく洗練されてる。
ま、いじめの場面とか、暴力的な描写はあるけれど。